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- 【ブラジル旅行】2016.9
4日目の朝です。
実はこの日を楽しみにしていたんです。
船で30分位上流に行った場所に、インディオ(純血の先住民)のおばあちゃんがいて、
その息子さんが滝がある場所を知っているので一緒に行かないかと言われていたんです。
ポルトガル人の血が入っていない原住民の顔を見れるのも楽しみだし、こんな見渡す限り平地であるアマゾン川に滝があるというのは姿が想像できません。
タピオキンヤを焼き・・
本日の朝食も大好きなトゥクマン椰子!
そして出発です。
浸水林の水位が増した時にできる白いライン。
本当に人の手でチョークやペンキスプレーで描いたみたいです。
と・・意外や近く本当に30分で到着!
こちらがインディオのドンナルシアさん73歳。
一応会話の糸口として、そして参考までに年齢は聞くんですがみんなニヤニヤしながら適当だけどと言います。最近色々な登録上年齢を決めるそうですが以前はあまり年齢を気にする文化はなかったそうです。
若い子ははっきりしてるけどこの歳くらいになると皆適当に途中で決めたみたいです。
アジア人にも通づるような優しい顔立ち。
良い笑顔がそのままシワとなって彫り込まれていてなんとも美しいです。
サービス精神旺盛で久々の客人を楽しませようとしてくれます。
山猫のオセロットの毛皮を見せてくれたり・・・
つか・・山猫デカ過ぎ・・・
インガーという豆を植えているようで、もいでくれました。
種の周りのフワッフワが甘い綿菓子の味。
ペットにしている猿も見せてくれました。
打ち解けて話していると・・
息子さんが漁から帰ってきました。
マグリーニョ君33歳。
お母さんと二人暮らし。
腰の悪いお母さんを支えるため毎日魚を捕りに行きます。
素朴で優しい青年。
そして彼と滝を見に行くんです・・・が!
マグリーニョ君が面白いおじさんがいるからと1時間くらいの場所の一軒の家に寄りました。
僕が日本人だということを伝えてもらうと束ねていた髪をバラッバラにして
「日本人はアマゾンの奥に住んでる奴はこんなだと思ってるんだろ!」
とウホウホとパフォーマンス
彼はパンダレオンさん
俺は白人の原住民だと豪語する通りポルトガルの血が濃い顔立ちです。
こんな孤独な生活をしているにもかかわらず明るく笑わせてくれます。
船に乗ってモリで魚を突いてる感じをやってやるから写真撮ってけ!
突いた魚の頭を叩きモリをブルブルさせる真似でみんな大笑い。
その場所から更に30分以上・・
ついに滝が見えました!
でも思っていたような滝ではなく軽い段差くらい。
聞けばここら辺は増水していて落差は今あまりなくなっているとのこと。
そしてもう少し段差がある滝がすぐ上にあるけど行く?
と聞かれた。
スグなんだったら当然行く!
そういうとホームステイ先の男性陣二人の顔が渋い。
以前マグリーニョ君にここらのジャングルを案内してもらってとんでもない距離だったという。
その時も何度聞いてもスグだスグだと言い続けて・・・
スグっていうのは何分か聞けば30分くらいという。
暑さは厳しいとはいえ山のないジャングル。
30分くらいならへっちゃらだ。
と・・・歩き始めから驚いたのが・・・ペースが早すぎる・・・
完全に小走りなんです。
こんな道を僕だけ軽登山靴だから良かったものの・・他の人はみんなサンダルで・・・
そして走り続けること・・・なんと1時間以上!!!
バテバテで滝が見えた時は軽く涙出ましたよ・・
だって・・またこのペースで帰るんでしょ!?
しかし本当、楽園を絵に描いたような場所でした。
前にも書きましたがこの黒さは植物のアク。
黒くて汚れているように見えますがめちゃめちゃ綺麗なんです。
頭のてっぺんから足のつま先まで汗だくの状態が一気に引く爽快感。
広くて静かでひんやりした風。
アマゾン川に行く前も帰ってきてからも危険な場所なのでは?
とよく聞かれました。
もちろん4泊5日で何もわかるはずもありません。
しかし・・感じたのはカボクロまたはインディオの人たちは当然なんですが自分の行動範囲のことをよく知り尽くしているということ。
ホームステイ先の人は前日歩いた迷路のようなジャングルをよく知っていますがここらは知りません。
季節によって地形や川の流れまで水位の上下で変わってしまい年中何度も来ている場所しかわからないんです。雲の動きも完全に読んでます。
雨がどれくらい後に降るか雷が落ちるのかすべて正確に当てています。
知り尽くしている場所で行動している分には危険は少ないんだろうと思います。
逆に
青信号は進め、赤信号は止まれ。
赤信号でもまれに強引に突っ込んでくる車もいる。
車の死角になる場所もある。
それを知らなければ都会の方が危険かもしれません。
知らない場所に行くことが危険なのであって、、、
一概に都会よりアマゾンの方が危険だという言い方は、都会の人にだけ通じる話であるということは感じました。
もちろん僕にとっては圧倒的にアマゾンの方が危険なわけですが・・・
この滝の名前はアウトクリエーラと呼んでました。
冗談でこの滝の目の前に家を建てて毎日水浴びして暮らしたい、この土地の所有者は誰なんだ?国?州?個人?
と聞いたら「ジャングルはみんなのものだ」
帰りも駆け足で!
でも体も冷やし心もリフレッシュしたので楽に感じました。少しだけど。
マグリーニョ君に礼を言い彼の家でお別れ。
また船でホームステイ先に戻ります。
船に乗ってる時間は長かったけど・・
まれに見る船の人に手を振ると皆、獲った魚を自慢してくれるのが印象的でした。