オオカミさんと洗濯中の天女の羽衣 [★]
久々のオオカミさんシリーズ。涼子さんと亮士くん、ついにラブホデビュー!?
いやいや相変わらずの面白さですよねこのシリーズは。涼子さんかわいすぎる。亮士くんは何かだんだん別の方向へ向かっているのは気のせいとして。
でもあのカラー口絵の大神さん福笑いはスキャナーがないとできないよね。うちスキャナーないんだよね。
オオカミさんと洗濯中の天女の羽衣 (電撃文庫)
おおかみさんと亮士くんがホテルで二人きり。ないない、あるわけない──事が起こってしまう。
超緊張しまくりの二人は盛大にギクシャクし、間違って抱きしめてしまった日にはこれまたお約束ってわけで。いかにもラブコメな展開を期待したいのだが、まぁねぇ……。いや、マジでドキドキの展開ですよ、皆さん。
御伽銀行の女子たちの素顔を撮れ! 変なミッションに燃え、得意の気配を消すスキルで盗撮しまくる亮士くんの話も収録。もっとマシなことに能力使え! と思うものの、初めて亮士くんが主役らしくなりました。こちらは健全な高校生男子のスクールライフ物語です、はい。
涼子さんと亮士くんがホテルで急接近!? どうする亮士くん!
新年早々の今回は短編4本。いやいやどれも良かったですけども、私的にはやっぱり雪女さんのお話が良かったですねー。
しかしまだ魔女さんメインのお話がこないのが残念。御伽銀行で一番謎ですよね彼女。
○亮士くんさるとかに+αの合戦に巻き込まれる
色んなフェチを愛する紳士たちの皆さんの集まり(参照⇒毒リンゴが効かない白雪姫)の中でもおっぱいフェチの人たちの中からロリ疑惑が浮かんだ猿渡さんの真相を確かめるために亮士くんと紳士の皆さんが立ち上がるお話。なんつーかもうアホばっかの紳士の皆さんですが、アホだけでなく結束力も確かですね。
涼子さんが自分のことは助けてくれるのに自分の助けは要らないのかなんて亮士くんに怒っちゃうところはもっともですが、亮士くんがああだから……。
しかしまあ桃ちゃんのパイスラッシュ(女の子がショルダーバッグの肩ヒモをおっぱいの間に挟むと現れる現象。露出が少ないのに左右の膨らみが否応なく強調されおっぱいが超エロく見える荒業。巨乳であればあるほど威力は数段階増す。逆に貧乳には効果なし。記号で表すと「π/」。と思わず解説せずにはいられない)は破壊力抜群ですねえ! イラストなかったけど想像するだけでもうニヤついちゃうよ!
紳士の皆さんがおっぱいおっぱいと騒ぐのに入りたいなーと密かに思うお話でした。
○おおかみさん雪女さんの恋話をみんなと聞く
亮士くんやマチ子さんが下宿先の大家さん、雪女さんの過去話。
まさかあの若人さんがバリバリのツッパリヤンキーだとは思いもよりませんでしたが、雪女さんは普通に昔からやり手の人だったんですね。クールで頼れる生徒会長みたいな。
しっかしながらもう激甘ですなー。教室でプロポーズしちゃったりキスしちゃったり、誰のセリフか忘れたけどいつの時代の少女漫画なの!? なんというか、恋っていいなーと再度自覚させられてしまいました。
読み終わって気づいたけど表紙の眼鏡っ子が若かりし頃の雪女さんだったのですね。最初アリスさんかと思った。
○亮士くんスキルを駆使してわらしべ長者を目指すことになる
涼子さんのベストショットを手に入れるために、亮士くんが御伽銀行の女性メンバーを盗撮するお話。思えば気配を消したりとか目立たなくなるとか犯罪向けのスキルばっか備わっているよね亮士くん。
ちなみに盗撮は立派な犯罪です。だからどうした、と思春期の健全な少年達は訴えます。誰しも想い人の写真は一枚くらいほしいんですよ! ただ眺められるだけでいいんです。想い人をおかずにしようなんざ下賎な輩がすることさ!――なんていえない私でした、すいません。あのころは若かったんです。
シリーズ7巻目にして魔女さんの素顔が初めて拝めた気がするんですが、ものっそい美少女じゃないですか彼女。もっと出番をあげてやってください。
今回りんごさんの一番の毒。
「夜のおかずになるのはかわいく生まれた女の子の宿命ですし、どうせおかずになるならかわいい写真をおかずにしてもらいたいですの」
とてもサブヒロインの一人とは思えないセリフですねこの腹黒リ。でもそんなとこが好きです。
○おおかみさん羽衣落として毛皮もちょっと剥げる
涼子さんと亮士くんが愛犬の散歩の途中で雨に降られ、雨宿りを理由にラブホへ行くお話し。ステイじゃありませんよ? レストです。ここ重要。
両者とも互いを意識しまくりのしどろもどろ。ニヤケが止まらない止められない止める気もないぜひゃっはー! おまけに落雷で停電になっちゃって慌てて、トラブって抱きついちゃったりしちゃったり。お約束ですね。
「……今はまだこれだけしか言えない。オレの気持ちもまとまってない。ただ、いつか……」
そんな二人の距離がまた少し縮んだようなお話でした。気持ちいいねこういうの。
面白かった。相変わらず頭使わず楽しく読める安定したシリーズでした。オススメ!
→『オオカミさんととっても乙女な分福茶釜』の感想へ
←『オオカミさんと長ブーツを履いたアニキな猫』の感想へ