世界平和は一家団欒のあとに6 星弓さんちの非日常 [★★]
シリーズ初の短編集。今日も今日とて星弓一家はがんばります。
にしても相変わらず柚島さんのツンとデレの配分が神がかっていると思う。なかなかデレないよね彼女。だがそれがいい。
しかし今回のサブタイトルには違和感。星弓さんちにはアレこそ日常な気が……。
世界平和は一家団欒のあとに〈6〉星弓さんちの非日常 (電撃文庫)
「太った……」美智乃の不穏な一言から始まる「悪党退治は何カロリー?」。
冴えない彼は地球の命運を握る高貴なお方!?──「星の王子さま」。
軋人を狙う妹想いな鉄砲玉の行きつく先は──「刃の行方」。
彩美&七美、母校を舞台に暗躍します──「大邪神の夜」。
そして、柚島が赤ずきんに変身しちゃうおまけ掌編「世界童話も一家団欒のあとに」。
そんなわけで今度の世界平和はシリーズ初の短編集!
「電撃hp」に掲載された二編に書きおろし二編+おまけ掌編を加え、バラエティ豊かにお届けします。星弓一家は短編でも大変なのです!
世界の平和を守るため、星弓さんちは大忙し! シリーズ初の短編集!
柚島さんかわいいよ柚島さん!
今回は柚島さんの出番がたくさんあったのでもうそれだけでお腹いっぱいですわよ私は。つい忘れがちになるけど柚島さんは軋人のひとつ下なんだよなー。
さて、今回のせかだんは短編4本と掌編1本で構成されております。どれもこれもらしいっちゃらしいお話ですけど、一番雰囲気として近かったのは「刃の行方」だったかな。
ま、そういうわけでお話一つ一ついってみましょうかね。
○悪党退治は何カロリー?
暴食魔こと星弓家四女・美智乃がついに自らの体重でショック状態に! そこから始まる悪党退治――的なお話。
こりゃもう星弓家スタイルのダイエット法ですな。まあ主にその必要があるのは一名だけなんですけども。
なんだかんだ言いつつも妹を颯爽と助けたイケメン相手に大慌てして、あたふたする軋人は十分シスコンの枠にハマってますね。まあ過去にもあんなことがあったわけですし。ニヤニヤ。
意外だったのが美智乃も割とモテるのね。彼女自身はやっぱり色気より食い気なわけだけども。
○星の王子さま
柚島さんのクラスの不登校児は実は某惑星の王子さま……!?
単なるイジメが地球規模の問題になりそうだったけども、まあ大きくはならず。
このお話は軋人と柚島さんの夫婦漫才を楽しむ話なんだろうそうなんだろう。
○刃の行方
過去に叩き潰したヤツが配下を送り軋人へ復讐に。送り込まれた配下の少年にはどうしてもやらねばならぬ理由があり……。
同情心から大きな油断を生み、割と容赦のない展開でしたね。しかし、たとえ敵さんであっても誰かのために一生懸命になれるっていいことだと思うな。当然命を狙われた軋人にはたまったもんじゃありませんけど、それでも少年のことを許せる軋人は大物だよ。こういう後味が温かい話がこのシリーズらしい。
そして、なんといってもなんだかんだで助けに来てくれる柚島さんに萌えた。ホント女神だよあんた!
軋人はもう柚島さんの尻に敷かれまくりですね。年下なのに。
○大邪神の夜
彩美・七美の人類最強コンビが母校で邪神退治。相変わらず無駄にスケールがでかい。
しかしこの二人のコンビが見れるのって割と珍しいんじゃないかなー。いままではからみが少なかった気がします。
そんなこんなで大暴れなわけですけども、ある人物の想いが隠されていましたね。そこは意外な展開だった。
このお話もらしくて好きです。姉ズのとりとめのない会話も聞けたことだしね。ちゃっかり竜介と関係を勧めている彩姉ぇにニヤニヤ。
○世界童話は一家団欒のあとに
おまけ掌編のせかだん版赤ずきん。
赤ずきんの役に柚島さんを当てたのはGJと言わざるを得ないよ!
なんだかんだでおいしいところを持っていくロリ姉ぇかわいいよ。っていうかいつの間にか自由にその姿になれるようになったんですか。
いやはや、親父とか刻人にもっと出番あげてほしかったですけど満足な一冊でした。
ホントに家族コメディらしくて好きなシリーズだこれ。超オススメ!
→『世界平和は一家団欒のあとに7 ラナウェイキャット』の感想へ
←『世界平和は一家団欒のあとに5 追いかけてマイダーリン』の感想へ
ホントは10代後半がいいらしいんですができないらしいです。
見た目の差異が少ないせいですかね?
確認してきました。ホントですね。
>見た目の差異が少ないせいですかね?
この作品にはロリ要員が少ないので、彩姉ぇで賄ったのだと思います。いや、思いたいです。