ラノベ部 [★]
これは是非ライトノベルを普段読まない人や、これから読もうって人や、興味はあるんだけど、って人に読んでほしい。たぶん嵌るきっかけになると思うから。
主人公の文香を通じて、ラノベに出会ったばかりの自分自身をちょっと思い出せた気がします。とにかくすごい共感できた。
書店でどのラノベを買うべきか一時間以上悩んで迷っている姿とかそれなんて俺? って感じ。気になる人は要チェックや!
ラノベ部 (MF文庫J)
物部文香はごくごく普通の高校一年生。高校に入学して一週間、今まで通りさして特徴のないごくごく普通の毎日を送ってきた文香だが、ある時ふと気がつくと軽小説部、通称『ラノベ部』に所属することになっていた……! かといってたいそうな事件が起こることはなく、ライトノベルを読んだりちょっとだけ変わった友達と友情を育んだり、一風変わった先輩に絡まれたりと、楽しく日常を過ごしたり過ごさなかったりしていた。
そんな、どこにでもありそうな、でもどこにもなさそうな日々が繰り広げられる新感覚ライトノベルのはじまりはじまり。
日常に些細な変化を。ライトノベル、読んでみませんか?
なんとなくストレートなタイトルに好感を持った。も一つ言えばよう太さんのイラストに惹かれた。
これまた新感覚なラノベですね。四コマ風ラノベと誰かが言っていましたが確かに近い。とにかく一話一話が比較的短いからサクサク読める。食べ物で例えるならおやつ感覚といった感じ。
ごくごく平凡な少女・物部文香が軽小説部・通称ラノベ部に所属し、初めてライトノベルと出会う日常系ストーリー。
作中ではラノベ読みならではのパロネタやあるあるネタが豊富ですが、決してラノベを読む人向けってわけじゃない。むしろ初心者にこそ読んでほしいです。
「それで、『ライトノベル』というのは何なんですか?」
ところで物語の冒頭で上記の質問を文香がするのですが、皆さんこれにどうやって答えますか?
確かに『ラノベ』って普通の人には聞き慣れない単語だと思います。それゆえ説明も難しい。
何というか……こう、例えようがないですよね。「小説に挿絵がついてるヤツ」とか言っても相手は「?」でしょう。
だから、本書での「なんかそういうのがラノベ」という美咲の返しみたいに、実物を見せた方が早いと思うんです。
さらに「それって面白いの?」とか問われると、私は「面白いよ」と普通に返しますけど、やっぱりこればっかりは人それぞれです。ライトノベルの魅力は読み手によって変わりますし、やっぱり実際に読まないと面白さってのは伝わらないと思います。
それでこの小説を通じて得たものは、まだラノベに出会ったころの懐かしい自分と、新鮮さでした。
とにかく文香がオススメのラノベを部室から借りてって読んだり、書店であれやこれやと迷ったりする姿はもう微笑ましいとかあるあるとかそんな感じでした。そしてラノベにどんどんのめりこんで行く文香は昔の私を見ているようで、何ともいえない幸福感が漂ってきました。私なんてもう読むを通り過ぎて書く側に回っちゃってますし(汗
そういえば私が最初に読んだ記念すべき一冊目は、まあラノベ読みなら誰でも読むであろう「キノの旅」です。
中学のとき、本鈴からHRの間に朝読書とかいう当時の私にはえらいメンドクサイ時間がありまして、私はその時間がすごく億劫でした(わざわざカバーかけてマンガ読んでたくらいですからね)。あとは当時流行ってた「トリビアの泉」の本とか。とにかく小説というものにすごくお堅いイメージを持っていました。
ですが、ある日の図書便りで「キノの旅」が紹介されていてびっくり。マンガっぽい表紙なのに小説だというじゃないですか。なけなしの小遣いはたいて書店で買いましたとも。いやー、あのころが懐かしい。当時は一冊読むのに一ヶ月かかってたくらいですからね。
読了後はなんとも言えない感覚です。とにかく次のラノベを読もうという意思に駆られました。一種の食欲促進剤みたいな?
ただ最初の一巻なのに登場人物がやたら多くて、読みづらくはないんだけど空気化するキャラがちらほらと。
ただ若干恋愛要素も入っているので続編があるっぽい? そこで今回あまり活躍できなかったキャラもフル稼働してほしいですね。そこだけが残念。
うん、面白かったです。
友人とかにラノベ広めたいなら迷わずこれをオススメすればいいんじゃないだろうか。一種の『ラノベとは?』みたいな教本とも思えますし。
よう太さんの可愛らしいイラストと相まってオススメです!
→『ラノベ部2』の感想へ
僕も最近ラノベを読み始めたクチですが、
文香と同じく一回読み始めると止まらないんですよね。
とても共感できるイイ一冊でした!
こちらこそ初めまして。ラノベ初心者さんですかー。
これを機会にたくさんのラノベを読んでみてください。