ムシウタbug 7th. 夢高まる鳴動 [★★]
いよいよ佳境に入ったこのシリーズもついに第7弾。今回すごい熱いです。あとシリーズ累計100万部突破おめでとう。
本編が止まってから一年が経とうとしていますが、bugを先に終わらせるって事は本編への亜梨子登場フラグなのか……?
どちらにしても次かまたその次の最終巻で亜梨子や摩理がどうなるかが分かりますね。と、いうことで感想。
ムシウタbug 7th.夢高まる鳴動 (角川スニーカー文庫 163-57) (2008/06/01) 岩井 恭平 商品詳細を見る |
徐々に一之黒亜梨子の身体を侵食してきた、銀色のモルフォチョウ。亡き親友・花城魔理の死後、亜梨子に取り憑いたその“虫”はついに、“かっこう”・リナ・ハルキヨの三人を呼び寄せる。
誰よりも強い“虫憑き”の証“一号指定”を受けた彼らが揃うとき、亜梨子は魔理がモルフォチョウを自らに託した、その真相を見つける!
だがその直後、怒りに震えた魔理に身体を奪われてしまい――!迷子の虫憑きたちが紡ぐ、緊迫の第7弾!
“かっこう”、リナ、そしてハルキヨまでもが亜梨子の許に集う――。“虫憑き”の真相とは果たして!?
シリーズ佳境とあって展開もなかなかに熱いです。これは面白い。
本編ではまるで亜梨子のことを忘れてしまっているかのような同化型一号指定、“かっこう”。後に驚異的なカリスマを見せつける分離型一号指定、リナ。本編ではいまいち目的のつかめない特殊型一号指定、ハルキヨまでもが亜梨子にどこか惹かれ、こうしていがみ合いながらも力を集結させているわけですから、亜梨子はやっぱすごいヤツなんだなーと。これも一種のカリスマなのかね。だとしたら本編でのリナのカリスマぶりは亜梨子に影響されているんじゃないでしょうか。
さらに本編でもキーマンの大財閥の令嬢、赤瀬川七那までもを味方につけたもんだからできないことは何もないって感じですね。
そして明かされた摩理の夢。うーん、これは重い……というか辛い。
自分の命と親友の体を天秤にかけて、思い悩む摩理には胸が痛みます。それほどまでに生きたいと願う彼女の思いは果たしてどこに行き着くのでしょうか。亜梨子も答えを出すまで摩理を守ると約束して、そして“一号指定”の虫憑きたちと向き合います。
にしても虫憑きとか人間とか境界線を引かずに接している亜梨子はやっぱりすごく優しいよね。
「ねえ、知ってる? “霞王”の誕生日が近いのよ」正式には虫憑きでない亜梨子は、虫憑きでなくとも人間でもない立場上そういうのに人一倍悩んでいるわけだけど、常に彼らと繋がっている方法を決して諦めずに考えている彼女は正直にすごい。もう亜梨子大好きです。
「……それがどうした」
「“C”は学校で新しい友達ができたらしいわ」
大助が興味なげに言い捨てる。
「そんなこと、知る必要ないね」
「いいえ、あるわ」
「……」
「虫憑きだって……人間なのよ」
そして書き下ろしではついに“先生”と“三匹目”ことアリア・ヴァレィについて明かされます。
何よりも久々の登場な初季に感動。やっぱり初季可愛いよ初季。
なんかアリアがすげえいいヤツになってますね。先生もすごい優しい性格だけど医者には向かない性格だよね。
命を救うために摩理や初季の夢を喰わざるを得ない選択を迫られたときは、かなり心痛いでしょう。
やっぱりこのムシウタシリーズは大好きです。自信を持ってオススメ。
あの最強チームで果たして何をするのか、摩理と亜梨子の選択は、すごく続きが気になります。次で最終巻なのかな。
というか本編の内容を忘れそうなんですが。。ふたるさまとかもう空気だし……。
→『ムシウタbug 8th. 夢架ける銀蝶』の感想へ
本編でも「槍使い」などの名前が相次いで出ている点、“霞王”“からす”らが事件の舞台であったホルス学園に在籍しているあたり、たしかに本編への登場もありそうです。
そういえば、アニメ(まぁ、本編もオリジナル展開でしたが)のDVD特典のドラマCDではどういうエンドだったんでしょうね?
それにしても、ハルキヨや初季の過去が本編ではなく番外編で明かされるのってどうなんだろう……。
このままだと本編でのハルキヨは本当に得体の知れない敵で終わりそうだし、アリアの首飾りのことも本編では明かせない感じだし……。
アリアの首飾りは千晴が手にしたことで今後のキーになりそうですが、bugであれだけ詳細に語られた上に、本編では登場していない摩理がらみだから説明できないし。
やはり、今後をまとめるには亜梨子・摩理の本編登場は必須のように思いますね。
あぁ、早く続きが読みたい。
ドラマCDのエンドはどうなったか知りませんが、ニコ動にあれば今度聴いてみますよ。
確かにハルキヨなんかは目的も分からないですからねー。本編で別の目的が生まれるのでしょうか。。
やっぱり亜梨子とか本編に出そうですよねー。私も早く続きが読みたい!