紅 ~ギロチン~ [★★]
やっぱりアニメより原作のほうが好きかもしれない。もちろんアニメもアニメでいいけどさ。
一巻も良かったけど、この「ギロチン」も良かった。とりあえず銀子最高。
紅―ギロチン (集英社スーパーダッシュ文庫) (2006/07) 片山 憲太郎 商品詳細を見る |
駆け出しの揉め事処理屋・紅真九郎にきた一通の電話。それは商売敵である悪宇商会からの勧誘だった。
一度は応じた真九郎だが、最終課題に出されたのは、なんと暗殺計画への参加。標的となるのは、一人の病弱な少女。
真九郎は当然のごとく拒否し、交渉は決裂。そして暗殺阻止へと動き出す。
しかし、踏み込んだ闇はあまりに深かった。立ち塞がる悪宇商会の殺し屋・斬島切彦。
その恐るべき刃は、真九郎と紫の仲までも引き裂き、さらなる窮地へと追い詰める……!
狂気の殺し屋登場! その魔の手から少女を守るため、真九郎は立ち向かうが……!
というわけで早くも二巻目を読了。すっかり片山さんの文章にも慣れてしまいました。
うんやぁ、やっぱり面白いな。表のコミカル、裏のシリアス感がたまらない。
二巻目は夕乃さんより銀子との掛け合いの方が印象ありますね。実は美人なんだよ、銀子。
リン・チェンシンから電話を没収されて、情けで一回かけてもいいという場面での銀子とのやり取りは面白かった。きっとああいう相柄だからあんなことも平然と言ってのけるんでしょうね。
さて、この「ギロチン」では斬島切彦という少女が登場します。何で女なのに切彦? というのは読めば分かります。
刃物を持つと性格が豹変するというちょっとアレな子なんですが、これが鬼強い。
「殺し」を仕事にしてるだけのことはあるってレベルじゃない。裏十三家「斬島」の正統後継者ですからね。
仮にも蓮丈の側近の一人であったリン・チェンシンがあっけなく殺されたし……。
それにしても今回は真九郎の葛藤がすごい印象的でした。
裏世界で「殺し」のできない人間は一流になんてなれないかもしれない。自分の未熟さを言い訳にして逃げる思い、反面それに立ち向かおうとする心情もあって自分が今どれほどの人間なのかとか、これから自分はどうなるのかとかそういう迷いのシーンが心に残りました。
というか崩月の本来の力はどれほどのものなんでしょうね。
真九郎も自分を三流とか言ってますが、あんなにボロボロだったのにビッグフットもほぼ一撃で昏倒させましたし。
これだと夕乃さんはマジモノの化物級じゃないですか。法泉さんもまだ現役っぽいですし。
しっかし今回は紫とのいざこざがあって、一体どうなるのって感じだったんですが、あの電話は良かった。
大切な人からの声は本当に大きな支えになるものですよね。どんなにボロボロだってすぐに絶好調。
謝る真九郎に涙する紫のシーンは感動した。ホントいいよな、こういうのって。
うん、面白かったです。
しかし、評判の悪い例の「醜悪祭」を読むのがちょっと怖かったりします。いや、読みますけど。
アニメも絶賛放映中なので、皆さんもこの機会に原作小説もどうぞ。
←『紅 kure-nai』の感想へ
>ギロチン
ゆーあーないすがい・・・言ってみただけです。
一巻目に強そうに見えていたリン・チェンシンがあっけなく倒されたってことから考えると裏十三家の実力というものは相当なもののようですね。
途中、真九郎がかなり凹んでしまっていましたが、電話一つで復活する辺りはなかなか良かったと思います。
>醜悪祭
下巻まで読みました。
一応上巻での内容の謎は解けたものの、これまで1冊ではきりのいいところで終わっていた事を考えると、確かにちょっと不満が残る内容でした。
ですが、内容そのものは面白いとは思いますよ。
それでは。
あのシーンは最高でした。ホント紫可愛いです。
裏十三家の実力は計り知れませんね。他にはどういった能力があるのか見ものです。
醜悪祭はまあ読んでも大丈夫そうですね……。期待してます。