

とらドラ7! [★★★]
うう、みのりん成分が圧倒的に足りないよ……。
しかし、切ない。どうなっちゃうんだこの後。。
アニメ化も決まり、いよいよ勢いに乗ってきた超弩級ラブコメ第7巻の感想。
![]() | とらドラ 7 (7) (電撃文庫 た 20-10) (2008/04/10) 竹宮 ゆゆこ 商品詳細を見る |
停学が明け、大河が学校に戻ってくる。
折りしも世間はクリスマスの季節。クリスマス大好きという大河は、唐突にいい子バージョンに変身。
一方、実乃梨は部活の試合でエラーをしたとかでふさぎこみ、竜児にもぎこちない態度を取るようになる。
そんな中、新生徒会長・北村が、有志によるクリスマスパーティの企画を立ち上げる。竜児や大河、そして学園の公式美少女、亜美の参加もあり準備は盛り上がるが、実乃梨は相変わらず元気がなくて──。はたしてクリスマスパーティの行方は!?
ますます脂が乗ってきた竹宮ゆゆこ、三十路の扉を開く渾身の一冊をお見逃しなく!
物語は急展開へ! 大河、実乃梨、亜美の恋心の変化――そして竜児に迫られる選択とは!?
せ、せつねえええええええええええ! 大変切ないぞ! なんだこのやるせない気持ちは……。
今までみのりん派だったけど私の中で亜美ちゃん株が急上昇中です。乗り換えるかは分かりません。
内容のほうは絶賛マジベコミ中のみのりんぬが胸に痛い。無理にハイテンションを演出するときとか……。うう、みのりんぬはもっと明るくてマイペースな子だったのに今回はちょっとシリアスモードです。ギャグもいつもより少なめでした。今回のギャグ要員はみのりんぬより独身(30)が強かった気がします。
晴れて生徒会長となった裸族はなんか失恋大明神に祀り上げられていて、普段はちょい役の能登や麻耶も今回は出番大目でしたね。独身(30)の出番もいつもより多かった。挿絵ももらえてたし。
そしてクリスマスが近づくいい子モードの大河が可愛いったらこの上ない。ドーナツで天使のわっかを作る挿絵はかなり良かった。亜美にはきゃははは☆とか馬鹿にされてたけど。
さて、生徒会主催のクリスマスイヴのパーティーです。
準備委員会となった大河、竜児、亜美や他大勢の人数が一丸となって準備に勤しむ姿はそれはもう青春してんなーって感じです。みのりんは負け試合で落ち込んでからは竜児に対してぎこちないし、パーティーにも来ないと宣言しちゃった状態。で、豪華なクリスマスツリーを体育館に組み立てているときの竜児と亜美の会話ですが。ホントもう、亜美は巻を重ねるごとに好感度アップですよ。
「……ほんとにさ。タイガーが祐作とくっついたら、高須くんどうする? そんなの別にどうでもいい? 自分が実乃梨ちゃんとくっつけさえすれば、他の誰かさんはどうでもいい?」
ここからの会話で亜美の本気を見せられた。
普段は猫かぶりキャラなのに、こう核心をついてくる亜美はなんかすごい。
で、いよいよパーティー当日。
すごい展開でした。あっという間に読み終わってました。もう何かアレでした。
パーティーをひっそり抜け出していた大河へクマの着ぐるみを着た竜児が現れて、無邪気に大笑いするところの大河がすごい切なかった。親からも離れて、ずっと孤独のクリスマスを送ってきた大河に竜児ができること。一緒に過ごして、牛ドーン! だの、鳥ドーン! だのうまいものをいっぱい食う。たったそれだけ。
――そしてだね! もうここからがグッとくるんだよ!
225Pからの大河の一人称視点からの心理描写に驚愕。
自分が好きだったのが竜児だと気づいた大河がもおおおおおおおおお、ねええええ! このもどかしさは既読の人じゃないと分からないと思うけど。
追いかけて、空に向かって竜児の名を泣き叫んで、それでも孤独になりつつある自分を無理やり奮い立たせる大河がもう切なすぎて泣ける。
そして、予想しつつあったが偶然にも大河の本音を聞いてしまったみのりん。
裏にまわりつつあるも、徐々に自分の気持ちをさり気なく伝える亜美。
みのりんにフラれた(?)竜児はこれからどうするのか――。
本当にどうなっちゃうんだ。続きが気になりすぎます。
けどゆゆぽのことだからタダでは終わらせないはず。タラスパに誓って。
超オススメです。気になる方はアニメが放映する前に読んでしまうのを勧めます。
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