アクセル・ワールド9 -七千年の祈り- [★★★]
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やっっっと災厄の鎧編が完結しました。もう何度目の「次回で終わります」を浴びせられ続けるのかと思いましたよ……。
いやでもひとつの節目ということでね、おもしろさもひとしおでしたよ。もう9巻なのにずっとおもしろいってこれ最強なんじゃないですかね。もう十分川原礫フォロワーだと自覚していますが、9連続で最高評価付けてんのこれ以外ないですね。天井知らずのおもしろさというのは、こういうことを言うんじゃないでしょうか。
前回の浄火の巫女<アーダー・メイデン>こと謡の帝城救出作戦の成功から、リンチに近い形で<アッシュ・ローラー>がボコボコにされているのを目撃したハルユキが激昂した勢いで災厄の鎧を解放してしまうという引きで、今回はいよいよその因縁に決着がつくわけですが、展開の熱いこと熱いこと。災厄の鎧編であまり目立った活躍がなかった黒雪姫でしたが、最後はきちんと見せてくれます。災厄の鎧に飲み込まれるくらいなら、自分から消えることを選択するハルユキに対しての喝。<親>として、恋人として、ハルユキの一番の力になりたいって思いが見えてきて非常に微笑ましい。やっぱ黒雪姫かわいいなーと思うのと、カッコいいなーと思うのが大きくてすごくいいヒロインだなと最認識させられました。黒雪姫だけでなく、レギオンメンバーとの強い絆、それ以外にも様々な出会いや戦いがあったからこそ今のハルユキがあり、自分がここにいられる理由になる。あれほど冴えない自分だったのに、いつの間にか周りが騒がしくなっていることに気づかされたハルユキが胸に秘めるものは、とても温かい感情だったと思います。本当に幸せものな主人公だなあ。
そして<アッシュ・ローラー>のリアル姿には一瞬「え゛え゛!?」と度肝を抜かれましたが、なんだそういうことねって落ち着きました。しかしこの子もハルユキにゾッコンとは、まったくどれだけのハーレムを築きあげる気なんだーおい。
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