“文学少女"と恋する挿話集4 [★★]
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「心葉先輩、大発見です~~!」文芸部に飛び込んできた菜乃の"発見"とは?『"文学少女"見習いの、発見。』、部室にいつの間にか置かれていた薔薇の模様の指輪。これは誰かから遠子へのプロポーズ!? 謎を探る遠子とそれに振り回される心葉だったが……『"文学少女"と騒がしい恋人たち【ラヴァーズ】』ほか、甘くほろ苦いエピソードが満載! 美羽、ななせ、遠子の"その後"を描いた書き下ろしも収録の、物語を食べちゃうくらい愛する"文学少女"の恋する挿話集第4弾!!
なんと心葉の妹である舞花が中学生になったころのお話まで収録されています。最後の挿話集にしてついにヒロイン昇格か。って普通にお兄ちゃん大好きっ子に育っててなんか……こう……。
しかも彼女のお話が一番切なくて心が痛かった。もっと話せればよかったのに。もっとこのぎこちない二人を見ていたかったと思ったのは私だけじゃないはず。読み終わったあとはなんというかすごいきれいで、でも空っぽな虚無感見たいのに襲われましたね。
あと美羽の短編も良かった。芥川くんマジ健気。「(スカートを)見てもよかったのか?」がかわいすぎる。
まあだいぶ前からこの二人からはニヤニヤを供給していただいていますが、今回はそれが一層顕著でしたね。美羽ももちろんかわいいのですが、芥川くんの思いやりが半端ない。紳士ってレベルに収まらねえぞ。
でショートショートからは遠子先輩の奔放さや文学薀蓄から元気をもらえるわけです。完璧な構成ですね。
というか遠子先輩が出ると懐かしいなと感じるあたり、すっかり菜乃の存在感が強くなってますねー。こっちでも出番ありましたしね。
そしてななせのアフター短編が涙を誘う……。なんか、ようやく終止符って感じで。
次のお話が文学少女の本当の終わりだそうで。編集者になった遠子先輩が楽しみです。
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