

アンチ・マジカル ~魔法少女禁止法~ [★★]
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『魔法少女禁止法』制定から10年。一切の魔法少女活動が禁止された世界で、引退を拒否して非合法のまま活動を続ける魔法少女がいた――。
気弱で女の子みたいな所のある少年・佐倉真壱は、彼女に助けられたことがきっかけで女装魔法少女となり、元魔法少女達を狙って起こる事件を追いかけることに……。
正義の力で悪を屠った魔法少女たち。
しかし討つべく敵は消えても、その強大な力は彼女らの体に未だ宿る。それは人間にとって脅威になるのではないか? というもとで「魔法少女禁止法」が制定された世界で、皮肉にも非合法に活動する魔法少女たちの物語であります。絶賛2期放映中のストライクウィッチーズで例えれば、ネウロイが完全消滅した世界でウィッチたちのいろんな能力や魔力はもしかして世界を脅かすんじゃねえの? ってことです。
正直、魔法少女全盛期世代と言うには若すぎる私ですが、この本の言ってることはあながち間違いじゃないんだよなー。通して読んでいて、キャラクターたちとは一歩離れたドキュメンタリー調で紡がれる物語はかなり暗澹としているなーと終始思っていたのですけど、なるほどたしかにこれで「魔法少女禁止法」がつくられるわけだ。
魔法少女という「前科」をうまく利用し、社会で優位な立場を得て幸せを掴むものもいれば、ベリーのようにずっと魔法少女に縛られて孤独な戦いに臨むものもいる。というか魔法少女という設定を置いておいて、非常に現実らしさがつきまとう作品だったと思う。人類にとって希望とも言える魔法少女も裏ではなんらかの事情に通じ、抱え、また或いは過度の戦いやプレッシャーに人の心を壊す者も出ていたというし。
常に「お茶の間から観るもの」だった魔法少女を、クローズアップしすぎて逆に精神ダメージを受けたみたいな、ある種衝撃が走る作品だった。人のイメージと真実がこうあまりにもかけ離れすぎててアレでしたね。まあ、なんともおもしろい着眼点でしや。さすが一迅社文庫やで。
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残念ながら「ウォッチメン」という
アメコミをまんまパクっただけですコレ
オリジナルの部分はほぼ皆無
後書きでも言及していたと思いますが
アメコミをまんまパクっただけですコレ
オリジナルの部分はほぼ皆無
後書きでも言及していたと思いますが
2010-08-01 08:14 :
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