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(書評)このどしゃぶりに日向小町は

著者:鳥飼否宇

このどしゃぶりに日向小町は (ハヤカワ・ミステリワールド)このどしゃぶりに日向小町は (ハヤカワ・ミステリワールド)
(2010/01)
鳥飼 否宇

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綾鹿市の山間に立つアイダ・サナトリウム。薬物中毒者の治療施設ということになっているが、そこを出た者は3人しかいない。そして、そこに収容されていた天才ギタリスト・ルビーが死んだらしい。その手紙を受け取ったルビーのバンド仲間は、サナトリウムへの潜入を目論む。そして、その頃……
なんだ、これ?(苦笑)
意識を取り戻したものの、自らの記憶を失ったルビー。サナトリウムに潜入しようとするバンドメンバー。その中で、謎の男に拉致されてしまうJHと、JHを追う二人。サナトリウムの中で起こる性衝動と暴力の連鎖。その辿り着くものは……となるんだけど……
これまで、鳥飼氏の、いわゆる「バカミス」ってのは慣れているんだけど、この作品の場合、バカミスとも違うように思う。とにかく、強調される暴力描写、性描写。そして、明らかにあり得ないようなおぞましい実験と、しかし、かなり杜撰な研究員たち。これまでの鳥飼氏の作品から、馬鹿馬鹿しさとか、ミステリとしての仕掛けとか、そういうのを切り捨てて、ただ、その特殊性を強調したように思う。
登場人物は、これまでの鳥飼氏の作品を読んでいて、名前を主出す人名。舞台となる綾鹿市も、そうだし。ただ、これだけ派手に登場させて、その上で、消し去ってしまって良いのだろうか? と心配になる。
うーん……これ、どちらかというと、ある意味では純文学系なのかなぁ? いや、そもそも、純文学って何か? と言われても私はよくわからないし、ここで言う「純文学」って結局、「何だかよくわからない小説」って意味にしかなってないけど(ぉぃ)
正直なところ、私にはよくわからなかった。とりあえず、ミステリ作品とは思えない。評価不能。

No.2067

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