著者:澱介エイド
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BOOK☆WALKER
1000年にもわたる人類と魔族の戦いが停戦して50年。『迷い茨の魔王城』の主となった魔王ナサニエルは、全ての仕事を部下に任せ、引きこもり生活を送っていた。そんなナサニエルに魔塵総領から発せられたのは魔族と人類のさらなる関係改善のため、人間の娘と結婚せよ、という命だった。だが、人類が送り込んできたのは、魅了の力で世界中の人々を下僕にしてきた「傾国の美女」ニカで……
著者のデビュー作を読んだ身としては、大分、テイストを変えてきたな、という印象。
人類から、魔王の妻に、と送られてきたのは悪女・ニカ。ニカは、その美貌と、人々を操る奇跡の力をもって、魔族の国を自分の支配下に置こうと考えて……。だが、その魔王ナサニエルは、ちょっと興奮するだけで意識を失ってしまう最弱メンタルのコミュ障で……
基本的には、魔王を魅了しようと色仕掛けで迫るニカと、しかし、その色仕掛けをすれば途端にナサニエルは気絶してしまう。それでも、ニカの世話係になったスライムのムースや、戦士のラギアスらを懐柔していって……
まぁ、ニカの発想もまた、結構、短絡的というか、あんまり考えが足りないところはあると思う。普通に考えて、最初の対面にいきなり裸で箱の中から現れてみたりとか、色々とアレな行動をするし、また、そういう中で結構、チョロいところも。ナサニエルのちょっとした言葉にときめいてしまったりして……。だが……
後半に入って明かされるナサニエルの秘密。そして、そんなナサニエルの言葉によって呼び起こされるニカのトラウマ。その中で……というのは、王道という感じじゃないかな、と思う。そういう意味で、話の流れはあまり意外性は感じなかった。ただ、その辺りも含めて相互理解というのがちゃんと進んだわけだし、それを踏まえた上での展開というのは十分に考えられるものとなっていると思う。
何よりも、ナサニエルが引きこもっている中で、業務を代行しているクーリとか、ニカに翻弄されているムースやラギアスらも色々と掘り下げることができるだろし。この巻は、ナサニエルとニカの関係性をメインに描いてきたわけだけど、他にも色々と面白そうな面々がいるだけに、それを期待!
No.7301

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この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
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著者のデビュー作を読んだ身としては、大分、テイストを変えてきたな、という印象。
人類から、魔王の妻に、と送られてきたのは悪女・ニカ。ニカは、その美貌と、人々を操る奇跡の力をもって、魔族の国を自分の支配下に置こうと考えて……。だが、その魔王ナサニエルは、ちょっと興奮するだけで意識を失ってしまう最弱メンタルのコミュ障で……
基本的には、魔王を魅了しようと色仕掛けで迫るニカと、しかし、その色仕掛けをすれば途端にナサニエルは気絶してしまう。それでも、ニカの世話係になったスライムのムースや、戦士のラギアスらを懐柔していって……
まぁ、ニカの発想もまた、結構、短絡的というか、あんまり考えが足りないところはあると思う。普通に考えて、最初の対面にいきなり裸で箱の中から現れてみたりとか、色々とアレな行動をするし、また、そういう中で結構、チョロいところも。ナサニエルのちょっとした言葉にときめいてしまったりして……。だが……
後半に入って明かされるナサニエルの秘密。そして、そんなナサニエルの言葉によって呼び起こされるニカのトラウマ。その中で……というのは、王道という感じじゃないかな、と思う。そういう意味で、話の流れはあまり意外性は感じなかった。ただ、その辺りも含めて相互理解というのがちゃんと進んだわけだし、それを踏まえた上での展開というのは十分に考えられるものとなっていると思う。
何よりも、ナサニエルが引きこもっている中で、業務を代行しているクーリとか、ニカに翻弄されているムースやラギアスらも色々と掘り下げることができるだろし。この巻は、ナサニエルとニカの関係性をメインに描いてきたわけだけど、他にも色々と面白そうな面々がいるだけに、それを期待!
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