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映写室ノート

映画を観て、思った事や感じた事を綴って行きます。※ネタバレありです。

【映画】『65/シックスティ・ファイブ』(2023年) 「6500万年前の地球、未知の恐竜とのサバイバル。極限の恐怖と希望が交錯するタイムスリップ・スリラー!| ネタバレあらすじと感想

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映画『65/シックスティ・ファイブ』の作品情報

【原題】65

【監督・脚本】スコット・ベック、ブライアン・ウッズ

【出演】アダム・ドライバー、アリアナ・グリーンブラット他

【配給】ソニー・ピクチャーズ、ブロン・クリエイティブ、TSGエンターテインメント、ライミ・プロダクションズ、ベック/ウッズ

【公開】2023年3月

【上映時間】93分

【製作国】アメリカ

【ジャンル】SFスリラー

【視聴ツール】Netflix、吹替、自室モニター

キャスト

ミルズ:アダム・ドライバー
コア:アリアナ・グリーンブラット
ネーヴィ:クロエ・コールマン
科学者A:ニカ・キング
科学者B:ディーモン・ラマール

ネタバレあらすじ

本作、『65』は、6500万年前の地球を舞台に、未知の惑星に不時着した宇宙飛行士が生存のために戦う姿を描いたSFサバイバル作品です。
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主人公はミルズ(アダム・ドライバー)、高度に発展した惑星ソマリスから来た宇宙船のパイロットで、幼い娘ネーヴィの治療費を稼ぐため、長期の探索任務に参加しています。映画は彼が娘と別れる切ないシーンから始まります。
ミルズの任務は、遠方の惑星に向かう探査船を操縦することでしたが、航行中に予期せぬ小惑星群と衝突。船は大きな損傷を受け、未知の惑星に墜落します。この惑星は、実は太古の地球であり、恐竜が支配する危険な世界でした。不時着により船の乗員はほぼ全滅し、ミルズは生存者の確認を行う中で、唯一生き残った少女コア(アリアナ・グリーンブラット)を発見します。
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コアは言葉が通じない異星人で、家族を失ったショックから深く傷ついています。ミルズは彼女を守りながら、救助用の脱出ポッドがある宇宙船の一部まで向かうことを決意します。しかし、その道中は恐竜たちが潜む危険地帯。
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さらに、この星には巨大な小惑星が接近しており、恐竜絶滅を引き起こす地球規模の大災害が迫っています。時間は限られており、ミルズとコアは急がなければなりません。
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旅の中で、二人は次第に絆を深めていきます。ミルズはコアに自身の娘を重ね、彼女を守り抜くことで、家族を失った自責の念を和らげようとします。一方のコアもミルズに心を開き、協力して困難を乗り越えようとします。二人は恐竜の攻撃をかわし、自然の脅威と戦いながら目的地を目指します。
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クライマックスでは、脱出ポッドへの到達を目前にして最大の危機が訪れます。隕石の衝突が始まり、地殻が崩壊する中で、二人は巨大な捕食恐竜との戦闘に巻き込まれます。ミルズは全ての力を振り絞ってコアを守り、共にポッドに乗り込むことに成功。脱出の瞬間、大規模な隕石衝突が起こり、地球は恐竜絶滅の引き金となる破壊に包まれます。
最終的に、二人は無事に宇宙へと脱出し、安全な未来へと旅立ちます。映画は、ミルズが守り抜いた命と新たな希望を象徴し、彼の失ったものへの思いと、生き残るための決意が織りなすドラマとして幕を閉じます。
『65』は、圧倒的な映像美と緊迫感のあるサバイバル劇、そして人間同士の心の交流を描いた物語です。地球の恐竜時代を舞台にしながら、普遍的な親子愛や自己犠牲をテーマに据えた作品であり、SFとドラマが融合した新しい映画体験を提供しています。

考察や感想

本作、『65』は、SFサバイバルとドラマが融合した作品で、物語そのものはシンプルながらも、さまざまなテーマが内包されています。主人公ミルズ(アダム・ドライバー)の孤独な闘いと、少女コア(アリアナ・グリーンブラット)との心の絆が物語の核となっています。
本作は、6500万年前の地球に不時着した異星人というユニークな設定を持ちながら、観客に普遍的な感情を訴えかけます。特に、ミルズが娘を失った喪失感と、コアを守ることを通じて自分を救おうとする姿が印象的です。コアは言葉が通じない存在ですが、次第に彼女との非言語的なコミュニケーションが深まり、互いを補完する関係性が描かれています。この点で、言語や文化を超えた人間同士の絆というテーマが浮かび上がります。
映画の舞台となる6500万年前の地球では、恐竜たちの脅威がリアルかつ迫力をもって描かれています。特に、恐竜の動きや生態が綿密に再現されており、視覚的な魅力が際立っています。一方で、恐竜との対峙が繰り返される展開により、少し単調さを感じる部分もありました。観客の緊張感を維持するための工夫が、もう少し多様であればさらに引き込まれたかもしれません。
また、本作では地球の恐竜時代と宇宙的なスケールが交錯し、天文学的な視点も含まれています。特に、物語の背景で描かれる巨大隕石の衝突は、恐竜絶滅の要因として知られる出来事を劇的に映像化しています。この隕石衝突という避けられない災害が、物語のタイムリミットとして機能し、サバイバルの緊迫感を高めています。
一方で、本作が挑んだユニークなコンセプトに対し、物語全体の深みがやや不足している印象も受けます。たとえば、ミルズが背負う過去の悲劇や、コアの内面的な成長が十分に掘り下げられていないため、感情移入が制限される場面もありました。上映時間が比較的短い中で、アクションとドラマのバランスを取るのは難しかったかもしれません。
全体的に、『65』はビジュアル面での完成度が高く、アダム・ドライバーの力強い演技が光る作品です。特に、父親としての葛藤や使命感を描いた彼の演技は、物語を支える大きな柱となっています。一方で、ストーリーの奥行きやキャラクターの描写において、もう一歩の工夫があれば、より心に残る作品になったのではないかと感じます。
『65』は、スリリングな冒険と人間ドラマの融合を楽しめる映画であり、SFファンにとっては見応えのある作品です。また、「守るべきもの」を見つけた人間がどれほど強くなれるかを考えさせる感動的な側面も持っています。

本作から得られる教訓

「人は過去の喪失を乗り越え、守るべきもののために未来への希望を見出しながら強く生きられる」




評価点   80点
お薦め度  80点


2023年  93分  アメリカ製作

 
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