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映写室ノート

映画を観て、思った事や感じた事を綴って行きます。※ネタバレありです。

【映画】『コヴェナント/約束の救出』(2024年) 命を賭けた約束が絆を紡ぎ、戦場を越えて信念が響く。真実の救出劇がここに | ネタバレあらすじと感想

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映画『コヴェナント/約束の救出』の作品情報

【英題】The Covenant/Guy Ritchie’s The Covenant

【監督・脚本】ガイ・リッチー

【出演】ジェイク・ギレンホール、ダール・サリム、アントニー・スター他

【配給】キノフィルムズ

【公開】2024年2月

【上映時間】123分

【製作国】アメリカ

【ジャンル】アクションスリラー

【視聴ツール】U-NEXT、吹替、自室モニター

キャスト

ジョン・キンリー:ジェイク・ギレンホール
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アーメッド:ダー・サリム
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エディ・パーカー:アレクサンダー・ルドウィグ
トム・ハーパー:ジョニー・リー・ミラー
エディ・リヴァース:ショーン・サガー
ジェリー:ジェイソン・ウォン

ネタバレあらすじ

本作、『コヴェナント/約束の救出』は、アフガニスタンを舞台にしたガイ・リッチー監督のアクションドラマであり、戦争の現実と人間の絆を描いています。
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アメリカ陸軍特殊部隊の兵士ジョン・キンリー(ジェイク・ギレンホール)は、任務中に通訳者を失い、新たにアフガニスタン人のアーメッド(ダー・サリム)をチームに迎えます。アーメッドは単なる通訳ではなく、タリバンに対して個人的な復讐心を抱え、彼らの動きを熟知している冷静で賢明な人物です。当初、ジョンはアーメッドに対して懐疑的でしたが、彼の勇気と忠誠心に触れるうちに、次第に信頼を寄せるようになります。
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ある日、タリバンの兵器倉庫を探索する任務中に、チームは待ち伏せ攻撃に遭い壊滅的な損害を受けます。ジョンとアーメッドは、他の兵士たちが全滅する中で生き残り、敵地で孤立します。追手を避けつつ、厳しい地形と過酷な環境を乗り越えなければならない二人。
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ジョンは重傷を負い、意識を失いますが、アーメッドは彼を見捨てることなく、危険を冒して彼を安全な場所まで運びます。
タリバンの支配が強まる中、アーメッドとその家族は報復の標的となります。
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一方、アメリカに戻ったジョンは、アーメッドと彼の家族が危険にさらされている事実を知り、アメリカ政府が約束していた移民ビザの手配を怠っていることに怒りを覚えます。ジョンはアーメッドが自分を命がけで救った恩義を忘れることができず、誰にも頼らずに彼を助ける決意を固めます。
ジョンは単身でアフガニスタンに戻り、敵地に潜入してアーメッドとその家族を救出するための計画を実行に移します。
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危険なミッションを遂行する中で、ジョンは再びアーメッドとの絆を再確認し、二人の間には国籍や文化の違いを超えた深い信頼が生まれます。命を賭けた脱出劇の末、彼らはついに安全圏にたどり着きますが、これまでの戦争や裏切りの影響が二人の心に深い傷を残します。
この映画は、戦争という非情な現実の中で生まれた友情と、個人の正義感がいかにして困難を乗り越えるかを力強く描いています。また、戦場での人間ドラマと、アフガニスタンでの現地通訳者の苦境を観客に訴えかける重要なメッセージも含まれています。
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この映画は単なるアクション映画にとどまらず、戦争の悲惨さや、個人の犠牲によって守られる命の尊さを考えさせられる感動的な作品となっています。

考察や感想

本作、『コヴェナント/約束の救出』は、戦場という極限状況を舞台にした感動的なドラマでありながら、戦争の現実や人間関係の深淵を見つめることを求められる作品です。この映画を観た後、多くの観客が抱く感情は「人間の絆の力強さ」と「戦争が生む矛盾」についての深い思索でしょう。
まず、物語の中心にあるジョン・キンリー(ジェイク・ギレンホール)とアーメッド(ダー・サリム)の関係性は、国籍や文化の違いを超えた友情の象徴です。二人は当初、立場や背景の違いから距離を感じつつも、命を懸けた経験を通じて互いの信念と価値観を尊重し合うようになります。この関係は、戦争という破壊的な状況下でも、人間同士が共感と信頼を築けることを示しています。特に、アーメッドが重傷を負ったジョンを命がけで救出するシーンは、利己的になりがちな戦場での無償の献身を象徴しており、強い印象を残します。
一方で、この映画は戦争が生む矛盾や不正義についても問いかけます。アメリカ政府がアフガニスタンで命を懸けた現地通訳者を放置し、彼らを約束の移民ビザで保護しなかったという実際の事実が物語の背景にあります。アーメッドが直面する迫害と孤立は、戦争における「協力者」という存在がいかに無視されがちかを物語っています。この問題は映画の中でジョンを動かす原動力となり、観客にとっても深い問題提起となる部分です。
また、ガイ・リッチー監督の演出もこの映画を特別なものにしています。彼の独特のテンポの良さやスタイリッシュな映像美は抑えられていますが、その分、物語の緊張感やキャラクターの感情に焦点が当てられています。戦闘シーンはリアルで迫力がありつつも、それ以上に人物描写が丁寧で、観客はジョンやアーメッドの心の葛藤を追体験することができます。
この映画が持つ最大のメッセージは、戦場の外にある「見過ごされる戦争」の存在です。アフガニスタン戦争のような長期的な紛争では、多くの無名の人々が犠牲になり、彼らの物語は忘れ去られがちです。しかし、『コヴェナント』は、その一部を掘り起こし、観客に「私たちは何を見過ごしているのか」と問いかけているように感じられます。
結論として、この映画は単なるアクションドラマではなく、深いテーマを持つ作品です。友情と信念の力強さ、戦争が生む矛盾、そして人間の尊厳を守るために必要な行動を考えさせる点で、非常に意義深い一本だといえるでしょう。

本作から得られる教訓

「命を懸けた信念と友情は、国籍や境遇を超えて人間を結びつけ、不正義に立ち向かう力となる」




評価点   84点
お薦め度  86点


2024年  123分  アメリカ製作

 
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