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【映画】『メッセージマン』(2019年) 過去を背負い、未来を切り拓く。孤独な元暗殺者が挑む最後の戦いが今、始まる! | ネタバレあらすじと感想

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映画『メッセージマン』の作品情報

【原題】Message Man

【監督・脚本・製作】コーリー・ピアソン

【出演】ポール・オブライエン、ヴェンディ・ソライマン、アジ・サンタ他

【配給】ミッド・シップ

【公開】2019年4月

【上映時間】91分

【製作国】インドネシア・オーストラリア

【ジャンル】アクション、スリラー

【視聴ツール】Prime Video、吹替、自室モニター

キャスト

ライアン・テラー:ポール・オブライエン
アクマド:ヴェルディ・ソライマン
ディト:アジ・サンタ
リータ:アグニ・プラティスタ
ジュリア:アリソン・クレグホーン
ラシャッド:マリオ・アイルワンド

ネタバレあらすじ

本作、『メッセージマン』は、元暗殺者のライアン・テラーが主人公のアクションスリラー映画です。その魅力は、引退した殺し屋が再び血なまぐさい復讐の世界に引きずり込まれる過程で描かれる、アクションシーンの緊張感とドラマ性にあります。
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ライアンは暗殺者として数々の任務をこなしてきた過去を持ちますが、現在はその生活から足を洗い、インドネシアの島々をヨットで巡りながら平穏な日々を過ごしていました。彼は孤独で、周囲との交流を避けながら過去を背負って生きています。ある日、彼は小さな島で地元の少年ディトとその家族と出会います。彼らとの触れ合いは、冷酷な暗殺者だったライアンにとって久しぶりに人間らしい温かさを感じるものでした。
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しかし、ディトの島では凶悪なギャング団が人身売買を行い、住民たちを恐怖に陥れていました。このギャング団を率いるアクマドは、残虐なリーダーであり、島を牛耳ることで利益を得ていました。ライアンは当初この問題に関わらないようにしていましたが、ギャング団の暴力がディトの家族にまで及ぶに至り、かつての冷酷な殺し屋としての自分を再び呼び覚まします。
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ライアンはギャング団に立ち向かう決意をし、彼らを次々と排除していきます。その戦いは容赦なく、彼の暗殺者としての経験が生かされた巧妙かつ残忍な手法で展開されます。しかし、この行動によりライアンの過去が再び明らかになり、彼の元上司や暗殺者仲間たちが彼を追い始めます。ライアンは、ディトやその家族を守るためにさらなる戦いを余儀なくされます。
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物語は、ライアンが自分の過去と向き合いながら、島の平和を取り戻すために最後の戦いに挑むクライマックスへと進みます。彼は孤独で冷酷だった暗殺者から、守るべきものを見つけた人間として新たな一歩を踏み出します。最終的に、彼の行動は島の住民たちにとっての救いとなり、ディトの家族とも強い絆を築く結果となります。
『メッセージマン』は、アクション映画としての爽快感とともに、孤独な男の成長や人間としての再生を描いた物語です。ライアンの葛藤や島の住民たちとの絆が、単なるアクションだけではない深みを映画に与えています。

考察や感想

本作、『メッセージマン』は、元暗殺者のライアン・テラーが主人公のアクションスリラー映画で、復讐と贖罪をテーマにした作品です。本作はシンプルながらもスタイリッシュなアクションシーンと、主人公の人間性の変化を描くことで観客を魅了します。その一方で、いくつかの物語の構成やキャラクター描写については議論の余地も感じられる作品です。
本作の最大の魅力は、ライアンが過去の自分と向き合いながら成長していく姿にあります。孤独で冷酷だった暗殺者が、島の少年ディトやその家族との出会いを通して人間らしい感情を取り戻し、守るべきものを見つける過程が丁寧に描かれています。特に、ギャング団に立ち向かう場面では、かつての暗殺者としてのスキルが余すことなく発揮される一方で、彼の内面の葛藤が垣間見える点が印象的です。アクションは非常に迫力があり、ライアンが冷静かつ効率的に敵を排除していく姿は、観客にカタルシスを与えます。
一方で、ストーリー構成やキャラクター描写にはやや浅さを感じる部分もあります。例えば、敵役であるギャング団のリーダー・アクマドは非常に残虐で憎むべき存在として描かれますが、その背景や動機について深掘りされることはありません。そのため、物語が単純な善悪の対立に終始しがちな点は少し残念です。また、島の住民たちとの交流ももっと描写が増えれば、ライアンの心の変化がさらに説得力を持つものになったのではないかと思います。
それでも、本作が視覚的な面で大きな満足感を与えるのは確かです。美しいインドネシアの風景が舞台となり、自然の中で繰り広げられるアクションは他の都市型アクション映画とは一線を画します。また、限られた予算の中で生み出されたアクションシーンや特殊効果のクオリティは高く、制作陣の工夫と情熱が伝わってきます。
さらに、物語のテーマについて考えると、復讐と贖罪という普遍的なテーマがしっかりと描かれていることが評価できます。ライアンの過去は決して消えないものですが、それでも彼は新たな目的を見つけ、未来に向かおうとします。この点で、本作は単なるアクション映画ではなく、再生の物語としての深みを持っています。
『メッセージマン』は、アクション映画ファンには満足のいく作品でありながら、主人公の内面を描いたドラマとしても楽しめる良作です。物語の奥行きにやや物足りなさはあるものの、アクションの爽快感とテーマ性がしっかりと伝わる作品で、多くの観客に強い印象を残すでしょう。

本作から得られる教訓

「過去の罪から逃れられなくとも、人は守るべきものを見つけることで新たな生き方を選び、未来を切り開ける」




評価点   74点
お薦め度  72点


2019年  91分  インドネシア/オーストラリア製作

 
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