2017-08-25(Fri)

国民力倍増計画

政権を取り戻し、ホンマにまともな国にするための政策の柱は何だろう ずっと考えている。

で、思いついたのが このスローガン

「国民力倍増計画」

1960年に池田内閣が打ち出した 所得倍増計画 をなんとなく思い出させる。
もちろん、あのころのような高度成長は望むべくもないが、一般国民の環境に限って言えば、倍増に近いことは決して夢物語ではない。

なぜなら、日本の富は、ごくごく一部の超大金持ちや大企業が囲い込んでおり、それを少しずつでも吐き出させれば、一般国民の生活は劇的に変わるからだ。

しかも、バカみたいにたくさんお金を刷ってもデフレのままなのは、お金を使うはずの一般国民に金がまわっていないからだ。
超大金持ちの貯金や大企業の内部留保は、金融投資や株主の配当(→金持ち貯金に環流)にまわされるだけで、実体経済にはまったく流れてこない。(右図はZAI ONLINE より)
20170825-1.jpg
うなぎ登りに増える個人金融資産1900兆円(のうちかなりの割合が金持ちのもの)、麻生太郎ですら多すぎるとうそぶく企業の内部留保は400兆円に迫り、米国で運用されていて日本経済には回ってこない対外純資産は350兆円もある。

合計1000兆円を超えるこの無駄金が、年に1~2%でも一般国民に還元されれば、1世帯あたり数十万の所得が増え、そのほとんどが消費にまわって実体経済も好転しはじめる。
いかに日本の金持ちが優遇されているか、この本を読むことをおすすめする。

 税金は金持ちから取れ 武田知弘著

もちろん、そこで要らないものの爆買いに走ってしまえば、一時的な消費行動で終わってしまうが、健康や教育や災害対策やあたらしいエネルギーなどに振り向けていけば、日本の国民力の倍増は、もう目の鼻の先である。

その際には、長期と短期の景気対策という、松尾匡氏の提唱する考えが重要になる。
何十年という大きな流れでは、今の日本に爆発的な高度経済成長はあり得ない。それは、トンデモ系でないかぎり異論の余地はないだろう。
しかし、数年単位のサイクルでは、落ち込んだ経済力を立て直すために、大胆な公共投資などは必要だ。
目の前の経済状況が、デフレで所得が下がり続けているときに、低成長あたりまえ、なんていっている場合じゃない。失業率が実質ゼロに近くなり、労働者がまともな賃金を得ることができるようになるまでは、政府は国債を発行してでも、場合によったら財政ファイナンスでも、強制的に金を回すべきだ。その限りにおいて、アベノミクスは部分的に正しいのであって、アベノミクス批判だけでは庶民にそっぽ向かれるよ という話。

 この経済政策が民主主義を救う: 安倍政権に勝てる対案 松尾匡著

この松尾理論と、「税金はカネ持ちから取れ」と、国債と金持ちから取った税金で生み出した金をどう使うのか、という3本柱が 「国民力倍増計画」 ということになる。

仮に政権をとったとしても、こうした計画にはかならず熾烈な妨害があるし、より巨額の資金を動かす国際金融資本によって思わぬ方向にねじ曲げられてしまうことも十分に考えられる。
松尾氏も武田氏も、巨悪を倒さなければ実現できないという部分はとりあえずペンディングしており、敵を考えずに実行してしまうとトンデモナイ結果になる可能性はたしかにある。

しかし、まずは国民の前に、「我々の考える国民国家は こういうものだ」 というビジョンを描かなければ、政権交代は100年たっても再現しないのではないだろうか。

国民力倍増計画 という大きな将来像を、日々に追われ、活かさぬよう殺さぬよう生かされている大多数の国民に示すことが、政権交代にむけた第一の課題なんじゃないだろうか。

と言いつつ、日々に追われる私めは、お仕事に戻ります。。。



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