魔法少女まどか☆マギカ第3話「もう何も恐くない」感想
3話にして、巴マミ退場。
重要そうなキャラが序盤でいきなり死ぬのは、インパクトを狙ったり主人公の行動原理をはっきりさせたりするためにしばしばある事だし、映像自体はあっさりめ。でも、
- キャラデザが、死をあまり予感させない
- 今後も活躍しそうだったキャラが、死に際の台詞を残す事もなく、華々しい見せ場を積み重ねる事もなく、ちょっとした油断であっけなく死んだ
- 頭を食われて下半身がぶらぶら→頭がちぎれて体も食われる
などあって、衝撃度は高い。
死の影が付きまとっていた事、「黄色と青が死ぬ」と以前から噂されていた事、死亡フラグを積み重ねた事などから、いずれ死にそうではありました。
ただ、「魔法少女」というある種ほのぼのしたキーワードやアニメ誌情報やキャラの立ち位置的に、「しばらく活躍した後で死ぬだろう」という先入観があったのも確か。
つかみに成功
どうやら今期はまどか☆マギカが祭り会場になりそう。1話2話で様子見だった人を3話で一気につかみ、神輿として担ぎ上げられてます。
アニメは原作既読・キャラデザ・制作会社やスタッフ・基礎設定・声優などで視聴者があつまり、本放送で「期待した内容かどうか」を確認するわけですが、この3話は期待に十分答えるものだったらしい。
もし3話~5話あたりが淡々とした魔女退治と伏線配置で、「謎解きとシリアスは後半から」というありきたりな魔法少女物だったら、もっとずっと低調だったと思います。
個人的には、今後もっとイヤな展開が何度もあって、ついていけない人が少なからず出そうな気はしますが。
蒼樹うめキャラ原案と虚淵玄の公開は、プラスだった
「脚本:虚淵玄」を伏せる案もあったそうですが、キャラデザや世界観がハードだったり、虚淵玄を隠したりしてたら、0話~2話切りがもっと多かったと思います。
虚淵玄が関わったアニメならブラスレイターがあったし、残虐描写は今期ならフリージングの方が上。でも、これらは絵や設定的に、最初から避けた人が相当数いそう。
「魔法少女+蒼樹うめ」でいまどきのアニメファンの興味を引きつつ、「新房+シャフト+虚淵玄」で「ありきたりの魔法少女物にはならないだろう」というギャップと覚悟と期待感を視聴者に持たせ、3話で期待通りのものを提供した。
死にざまで、魔法少女の意味を示したマミ
マミは「この世界の魔法少女が背負った運命」を、言葉ではなく体を張って語ったと言えます。
まどかは暁美ほむらの忠告を聞き流し、マミの語る危険にも現実感を持たず、ばくぜんとした憧れで魔法少女になろうと考えてた。
キュゥべえにおだてられ、憧れで魔法少女になろうとしたまどか。
マミの死はまどかの甘い考えを打ち砕いたわけで、今後の行動に大きな影響を与えるはず。
最初見た時は「マミの復活を願ってまどかが魔法少女になるんじゃ?」と思ったけど、今の段階で死の恐怖と引き換えにするかというと…。下手すると、まどかは魔法少女にならないままかも?
ミスリード
アニメ誌や公式は「怖いお話じゃないよ」アピールが強かったですね。マミが怪しい人に思えたのも、ミスリードの一つだったようです。
孤独な戦いはつらくて寂しく、仲間がほしかった。でも、魔法少女の過酷さを知ってるから強く勧誘する事はなく、甘い考えのまどかにイラついた。そして、まどかが仲間になってくれるという事で、油断が生まれた。
グリーフシードの分配でもめるとしても、チームで戦う方がずっと有利なのは明らかです。今回、ほむらがそばにいれば、マミは多分死ななかった。
キュゥべえはあまりに怪しすぎるので、やっぱり実は怪しくないのでは、とも思える。
たぶん、ピーク(or谷底)ではない
今後は、ずっと暗い話が続くわけじゃないけど、各人がそれぞれの思惑で動くうちにどんどん悲惨な事が起こりそう。
あからさまに危ないのが、上條恭介を慕ってる美樹さやか。
彼の願いをかなえるために魔法少女になる可能性が、すごく高い。
ただ作風的に、上條君を治しても、さやかが幸福になるとは限らないんですよねぇ。
忙しくて上條君となかなか会えなくなるかもしれない。元気になった上條君は、まどかが死の危険にさらされながら魔女と戦っている時、別の女の子と仲良くしてるかもしれない。
さやかがマミと同じようにあっさり死ぬのか、魔女になってほむらに狩られるのかはわからないけど、いい死に方はしなさそう。
疎外感を感じ始めてる志筑仁美(まどか・さやかの友だち)や、まどかの母親あたりも危ない。
暁美ほむらは全部知ってそう
ほむらは、今回の魔女を最初から知ってた風に思われます。
第1話冒頭や言葉の端々からしても、今後何が起こるのかを知っているっぽい。
となるとやはり、時空がループしてるんでしょうかね。
本編
OP。
OPが微妙に変わってきてる。未完成品だったのか、別の意図があるのかは不明。
上條の見舞いに行くさやか。
秘密を共有する間柄というほどではなく、さやかが一方的に憧れてるらしい。
この意識のズレが、後々の悲劇につながりそう。
使い魔を退治。
マミは自動車事故で死にかけてた時にキュゥべえと出会い、魔法少女になった。
マミは、「自分の利にならない願いと引き換えだと後悔するかもしれない」と指摘してるけど、さやかは実感出来てなさそう。
まどかが夢について考えている頃、マミとほむらが反目。
グリーフシードが孵化しかかっているのを発見。まどかはマミを呼びに行く。
上條と会えないとか、キュゥべえが「ゆっくり来てくれ」とか、いちいち怪しげな伏線が。
後を追ってきたほむらを拘束し、先に進む。
まどかがマミと一緒に戦うと宣言し、マミが喜ぶ。
マミは、まどかの魔法少女に対する憧れにイラついてるようで、いったん手を離します。
でも、一緒に戦ってくれるというので再び手をつなぐ。
ここらへんから、マミの死亡フラグがあからさまになっていく。
気分が高揚するマミ。
魔女Charlotteにとどめをさしたと思ったら反撃され、食われてしまう。
- 回想
- 強いほむらが来れない
- 実はいい人
- 本心を打ち明け
- この戦いが終わったらみんなでパーティー
- 速攻で片付けよう
- 何も恐くない
- 楽勝っぽい戦い
と、死亡フラグを立てまくってたマミ先輩は、一瞬の油断が命取りに…。
この期に及んでキュゥべえが契約を迫る事を思うと、今までも女の子の危機的状況で現れ、選択の余地を持たせなかったんじゃないかとも思えますが。
ほむらが魔女を倒す。
グリーフシードを拾って立ち去るほむら。
ほむらが踏んづけた人形が魔女の本体だそうで、そっちを倒すまでは敵は無限に増殖するらしい。
(2011/02/03追記)ほむらのいるテーブルに落ちてきたモノは、マミの遺体ではなく魔女の体の一部だそうです。
http://yfrog.com/h8el8qxj参照。
グリーフシードを拾った途端にマミのソウルジェムみたいになってますが、作画ミス?
グリーフシードを持ってる魔女と持たない魔女がいるようなので、魔法少女を食うとソウルジェムがグリーフシードになるのかも…。
ピンクとは別の意味で現実を認識できてない青は少々うっとおしく感じますが、ほむらと早めに合流すると話が大きく変わりそうなので、仕方ないか。
まどかがほむらに事情をきちんと聞いた方がよさそうに思える。
エンディング。
そしてこのエンディング。
実にハートフルな雰囲気ですね。
次回予告「奇跡も、魔法も、あるんだよ」
OPの赤髪が登場するみたいです。
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