逆転人生のウィスキー

P_20200603_192710-crop.jpg 先日、くずはモールの百貨店(固有名詞ださなくても京阪沿線の人にはわかるでしょう)に行ったのだが、そこで家人の買い物の間、こちらは例によって、本屋と酒屋に行くのだが、百貨店の酒販コーナーをのぞいたときに、意外なものをみつけた。
イチローズモルト(モルト&グレーン ワールド・ブレンデッド・ウイスキー ホワイトラベル 46度 700ml)である。

このウィスキー、少し前にNHKの「逆転人生」という番組でとりあげられていたもの。

「親子2代の夢を実現 世界が認めたウイスキー」(NHK逆転人生)

たまたま深夜の再放送を見て、どんなお酒なのかなぁと思っていた。

もともと入手困難といわれているらしいし、そのうえNHKの番組で取り上げられたから、さらに入手は困難ではないかと思っていたのに、この百貨店においてあるではないか。
3800円。Amzonでも出てはいるが4600円とかである。さすがに百貨店では変なプレミア価格で売ったりはしないようだ。

これは買うしかない。ためらわず買って帰った。

日本のウィスキーというのは、以前は「ローカルウィスキー」などと言われ、決して高級なものとはされていなかったのだが、

もう30年以上前のことだが、知り合いの通訳さんに薦められて読んだ(貸してもらった)在日米国メディア特派員の本、たしか"Japan is not only raw fish"とかいうようなタイトルだったが、それではローカルウィスキーと揶揄されていた。

それが、本場の品評会でも大変高い評価が得られるようになったという。日本のウィスキーがなみいるスコッチを抑えて最優秀とされたというニュースを眼にしたことがある。そのニュースはカスク・ウィスキーというタイプで、大変アルコール分の高い原酒のようなものだったと記憶している。

先日、Amazon primeで米国のTVドラマ(「メンタリスト」)を見ていたら、主人公が容疑者のところへウィスキーを持って訪れる、そのウィスキーがジャパニーズ・ウィスキーで高級なものだと告げ、さらに、日本人は良いものを作るのに努力を惜しまないというすばらしい台詞を言い、容疑者もそれに賛同するというシーンがあった。


買って帰ってすぐに飲んでみた。
実は、あまり期待していなかった(値段も特別高いわけではない)のだが、まろやかで飲みやすいのに、何か分厚い風味がある、これは、と思った。
スコッチなどは強い燻煙香があるものが多いが、この製品にも燻煙香はあるのだけれど、煙臭いという感じではなく、強さから言えばベーコンとかについている香ぐらいであろう。

一言で言えば、ついつい飲みすぎてしまう酒である。
アルコール分は46%あるから、通常のスコッチなどよりも高濃度である。

この頃、スコッチのくせに40%のものが多く出回っている。Glenfidichですら40%で出ているので、以前、イギリスの空港の免税店でそのことを言ったら、それはおかしいというような反応だった。あれは日本向けの商品なのだろうか。


とにかくまろやかで、大変口当たりがやわらかく、のどごしが良い。以前40年もののウィスキーを飲んだことがあるが、それはそれはまろやかなウィスキーだったが、それに近いものがある。さすがに40年ものと比べてトゲがないというわけではないが、おそらく20年もののスコッチですと言っても全く疑われることはないであろう。

この酒を店頭で目にしたら、きっと買ってしまうのではないか、そのぐらい良い酒である。
なお、私が買ったのはこのメーカーの中では一番安い製品だと思う。もっと高い(品評会に出されるような)ものは、どんなものだろう。

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