最後の候補はモンスターです。
今でも鮮明に覚えている、その出会い。
その日も私は、バイクに乗って大学へ向かっていました。あれは良く晴れた日でした。いつも通り、中原街道から第二京浜へとつながる五反田駅を通り過ぎると、目の前の信号は既に赤。そこには先客であるバイクが1台信号待ちしていたのですが、これまで、全く見た事が無いバイクでした。テールを見れば、ほぼ全てのバイクが判ると思っていた私はショックでした。
いや、それ以上に、そのバイクの美しさ、格好良さに電流が走ったのですよ。トラスフレームに真っ赤なガソリンタンク。太いリヤタイヤ。フロントフォークは倒立サス。タダモノでは無い雰囲気です。
タンクにはDUCATIの文字。当時、DUCATIと云えば、SS全盛。なに、このバイク?
もう、この時点で私は「いずれ絶対に買う」と心に決めました。
インターネットが一般的では無かった時代。調べるのは、少しだけ苦労しましたが、スグに「モンスター」と云うバイクである事が判りました。
その夢は、常に私の心の中にあり、一度、英国駐在時代に入手を試みるも、まだ高価だったので断念...したのですが、モンスターどころか、DUCATIファンとなっていた私は600SSを購入。英国のカントリーロードを楽しんだのでした。
そんなモンスターですが、ヒット車として毎年改良が加えられ、途中、フレームが変更になったり、キャブからインジェクションになったり、水冷エンジンが加えられたり。
一方、世間では「ストリートファイター」なるカテゴリーが確立され、「スパルタンなネイキッドバイク」が市場で人気を博し、モンスターも、スパルタンな道を歩む事になるのですが、この辺りから、私の興味は薄れていくワケです。
今となってはレトロな丸いライト、レトロな空冷エンジン。でも、それこそが、私の脳裏に焼き付いて離れないモンスターなのであります。
そんな初期のモンスター。登場は93年ですから、もう25年前。
25年モノのイタリア車って、かなり気合を入れなければなりません。新車ですら壊れますからね(笑)
そしてまた、現存するタマは、それほど多く無いんです。日本でもかなり売れたハズなのですが、こんなにタマが無いと云う事は、やはり朽ち果てた個体が多いんでしょうね。その証拠に、ネットには中古部品が溢れています。
そんな中、近隣(とは云え、クルマで1時間チョイ)に個人売買の出物を発見。
2002年型のモンスター900。この年代はインジェクションなんだけど、個人的には、トラブルが少ない(と云われている)インジェクションが良かったので、これは都合が良い。
しかも、なかなか珍しい黄色の個体。クルマも黄色にしたばかりなので、バイクも黄色と云うのは、少しアレな感じもしますが、個人的には、イエローモンスター(イエモン)を第一希望としていたので、まさにピッタリ。
車検も2年付いており、お値段が格安。但し、走行距離は5万キロを超えており、バイクとしてはピークは過ぎてる感じでしょうか。勿論、まだまだ走りますが、タイミングベルトを含め、メンテが必要な箇所も多いでしょうね。
とは云え、そのメンテ代を考慮しても、十分に安い。(メンテ、大半は自分でやるしね。)
良し。早速、現車確認に行くべし。先方と連絡を取り、とある週末にアポを取ったのでした。
続く。
- 2018/10/21(日) 12:00:00|
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