[
2017/03/21(火) ]
賭博師は祈らない (電撃文庫) 周藤 蓮 ニリツ KADOKAWA 2017-03-10 by G-Tools |
十八世紀末、ロンドン。
賭場での失敗から、手に余る大金を得てしまった若き賭博師ラザルスが、仕方なく購入させられた商品。
――それは、奴隷の少女だった。
喉を焼かれ声を失い、感情を失い、どんな扱いを受けようが決して逆らうことなく、主人の性的な欲求を満たすためだけに調教された少女リーラ。
そんなリーラを放り出すわけにもいかず、ラザルスは教育を施しながら彼女をメイドとして雇うことに。慣れない触れ合いに戸惑いならも、二人は次第に想いを通わせていくが……。
やがて訪れるのは、二人を引き裂く悲劇。そして男は奴隷の少女を護るため、一世一代のギャンブルに挑む。
第23回電撃小説大賞《金賞》受賞作!
面白かった。金賞受賞作とのことだけど、こっちも大賞で良かったのではと思えるほどの完成度の高さだった。浮ついたところのないしっかりと地に足のついた文章、展開、人物描写で、難点といえばライトノベルとしては少々ハデさに欠けるところぐらいか。主人公の口癖が「どうでもいい」なのでいい加減で虚無的な人間かと思えば、その口癖も不安定な生き方である賭博師をやめない理由もちゃんとあって好感を持てるのがいいね。数少ない友人のジョンもいい味出してた。
この記事のトラックバックURL
http://lowo.blog22.fc2.com/tb.php/4876-f7520214
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック