右斜めおじさんに三行半やな。
京都大学2006年度後期文系第4問の解説
[問題]
nを自然数とし、xy平面の次の領域
D_n={(x,y)|x/(n+1/2)≦y≦[x+1]-x,x≧0}
を考える。ただし,記号[x]はxより大きくない最大の整数を表すものとする。
[解答と解説]
理系みたいな問題やな。
[x]とかガウス記号も出てくるし。
このガウス記号の扱いはとりあえず、この問題においては
k≦x<k+1
の時に、kのことが[x]のことです。
これを踏まえて、y=[x+1]-xのグラフを考えてみると
k≦x<k+1の時は、k≦x+1<k+1[x+1]=k+1やから
y=-x+k+1
ってグラフになります。
それを踏まえてy=[x+1]-xを書いてD_nのグラフを書いてみよう。
ちょうど、ぎざぎざの石の上に縛らせて正座させられる拷問みたいな感じのグラフやな。
まあガウス記号はSMの世界やってことや。
憧れるな。
こうやって図を書くと、y=[x+1]-xは0から1の間で、y=x/(n+1/2)はk≦x<k+1においてk≧n+1になると1より大きくなってy=[x+1]-xより上になってしまうから、0≦k≦nだけ考えたらええことがわかります。
それでk≦x<k+1における一つの三角形の面積をkで表してそれをk=0からnまで足したらええんちゃうかって方針がたってきます。
こうやって、考える前になんか知らんけどグラフを書いて図を書くのがコツやねんな。
そしたらわかってくるねん。
と言うことで解答は
kを整数として
k≦x<k+1の時
[x+1]-x=k+1-x
それでD_nのグラフを書きます。
すると0≦k≦nだけ考えたらよくて、D_nのk≦x<k+1の部分の三角形の面積S(k)は
x=kとy=x/(n+1/2)の交点のy座標はy=k/(n+1/2)
y=x/(n+1/2)とy=k+1-xの交点のx座標は(2n+1)(k+1)/(2n+3)
より底辺の長さが
1-k/(n+1/2)
高さが
(2n+1)(k+1)/(2n+3)-k
って考えられるから
S(k)={1-k/(n+1/2)}{(2n+1)(k+1)/(2n+3)-k}/2
これを整理すると
S(k)=(2n+1-2k)^2/2(2n+1)(2n+3)
後はΣ計算するだけで求める面積は
Σ(k=0~n)S(k)=Σ(k=0~n)(2n+1-2k)^2/2(2n+1)(2n+3)
これは2n+1-2kの部分が
2n+1,2n+1-2,2n+1-4,…,1
だから
2j+1(j=0,1,2,…,n)
と置き換えて
Σ(k=0~n)S(k)=Σ(j=0~n)(2j+1)^2/2(2n+1)(2n+3)
=Σ(j=0~n)(4j^2+4j+1)/2(2n+1)(2n+3)
=(n+1)/6
と綺麗な数字が出てくるねん。
その辺は京大らしいとこやな。
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