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栄養と自然免疫との繋がり

2024/06/13のサリー・ファロン・モレル氏の記事。アメリカ大陸で感染症が流行したのは、「栄養の低下と環境の混乱」が主原因だとする解説。

 2020年のCOVID-19パンデミック詐欺以降、私も健康や病気について今まで知らなかった知見を積極的に摂取するよう努めて来たけれども、そこから得られた教訓を簡単に言い表すと、「人は病気だから健康を害するのではなく、不健康だから病気になる」と云うことになるかと思う。人の健康状態悪化の原因を「ウィルス」の様な「病原体(germ)」と云う単一の要因に求めると還元主義は、解り易いし、「健康はモノの様に切り売り出来るものである」と云う機械論的な発想の医学の土台を強化してくれるので、それによって富と権力を求めたい人には都合が良い(アメリカ大陸等の場合は、民族絶滅の責任を植民者から「自然」に振り向けることも出来る)。だが『銃・病原菌・鉄』『疫病と世界史』、『疫病の世界史』の様な歴史書は、何れは根本的に書き改められなければならないものなのかも知れない。病気を人体から独立した実体の様なものとして捉える発想は転倒した健康観を生む。病気とはその都度立ち現れる現象であり、具体的なコンテクストの中で初めて意味を持つものだ、と云う発想の転換が必要なのではないかと思う。
The Link Between Nutrition and Native Immunity



 先住民はヨーロッパの植民者と接触した後、感染症に苦しんだが、それは持ち込まれた病気に対する免疫が無かったからではない。栄養の低下と環境の混乱が、先住民の病気に対する感受性を高めたのだ。

 天然痘や麻疹等の病気は、伝統的な食生活や生活様式が乱れた後になって初めて蔓延した。初期のヨーロッパの探検家達は、砂糖、白小麦粉、コーヒー、紅茶、アルコールの導入によって先住民の健康が弱まった18世紀半ばまで、先住民の間で病気が広まっていると云う報告を行っていない。

 現代の子供達は、栄養不足の食事と免疫システムを弱める予防接種の慣行の所為で危険に曝されている。



 先住民が感染症に苦しんだ原因は?

 私は長い間、アメリカ大陸、アフリカ、南洋の先住民は、ヨーロッパの植民者と接触すると直ぐに感染症に苦しみ始めたと信じて来た。

 実際、健康な人々が何故そんなに早く病気に罹ってしまうのかと多くの人が私に尋ねた。

 私の答えは———余り良い答えではなかったのだが———感染症と接触したことの無い伝統的な文化では、人々は成長期に強い免疫システムを構築する必要が無かった為、栄養豊富な食事が強い体、鋭い視力、優れた聴力の構築に役立ったと云うものだった。

 そして私は、砂糖を摂取したことが無く、大量のインスリンを生成する為に過給状態の膵臓を必要としなかったこれらの人々は、砂糖を摂取するとその影響を受け易くなった、と云う仮説を立てた。

 だがこの説明は、医師や公衆衛生当局が旧世界でも新世界でも、病気の主な原因、即ち栄養失調を無視することを許す「免疫学的不十分性」や「遺伝的抵抗力の欠如」の議論の別のヴァージョンに過ぎない。



 感染症の原因としての栄養失調
 
 私は最近、先住民がヨーロッパ人と接触しても直ぐには感染症に感染しなかったことを知った。

 例えば15〜16世紀、漁師や初期の探検家達が大西洋沿岸の北東海域を訪れたが、その時代に先住民の間で病気や伝染病が存在したという歴史上の記録は無い。

 レイモンド・オボムサウィンはその文書「カナダ先住民の健康に関する歴史的及び科学的観点(2007年)」の中で、「この初期の接触の主な目的は天然資源の商業的利用であった為、先住民の身体的な弱さや病気について目に見える証拠が有れば、きっと強い関心を呼んだ筈だ」と述べいてる。

 寧ろこれらの初期の報告はネイティヴ・アメリカンの良好な健康と強靭な体質への驚きを伝えている。

 オボムサウィンは、オタワ渓谷に住むネイティヴ・アメリカンの間で最初に記録された感染症の発生は、1734〜41年の間に起きたと指摘している。

 シャンプランは、その100年以上前の1608年にセント・ローレンス川沿いのケベックに最初のヨーロッパ人入植地を築いたが、1800年代になるまで、天然痘、麻疹、インフルエンザ、赤痢、ジフテリア、チフス、黄熱病、百日咳、結核、梅毒、その他様々な「熱病」は先住民の間で流行しなかった。

 18世紀半ばまでに、ネイティヴ・アメリカンの生活は深刻な混乱に陥った。集中的な罠猟の結果、狩猟動物の個体数が減少し、食料や、衣服や履物を作る為の皮の入手に深刻な影響を及ぼした。

 この時期には、砂糖、白粉、コーヒー、紅茶、アルコールが貿易船で運ばれ、入植者はそれをインディアン相手に毛皮と交換した。

 西海岸でも同じパターンが広く見られ、1800年代半ばまでにサケ漁業は大幅に減少した。

 これら北西部の人々は、「病気船」や「疫病カヌー」について語ったが、これは頻繁に到着する様になったスペインや英国の航海船のことだ。彼等は天然痘を持ち込んだが、天然痘に罹り易くなる食品も持ち込んだ。

 初期の100フィート帆船は、80万ポンドもの「商品(goods)」、と云うより「災厄(bads)」を輸送することが出来た。

 バッファローに大きく依存していた部族の人々が影響を受けたのは1870年代初頭からのことで、搾取や、彼等が依存していた群れを意図的に殺害するキャンペーンによって、バッファローが枯渇した。



 先住民の健康の変化

 カナダ政府の報告書に拠ると、「ヨーロッパからの旅行者達の印象に残った良好な健康状態から、不健康な状態への先住民の変化は………その土地の食料や衣服の供給源が減少し、伝統的な経済が崩壊するにつれて悪化した。昔は移動して暮らしていた人々が小さな土地に閉じ込められ、自然衛生の為の資源と機会が制限された為、状況は更に悪化した。また長年の規範、価値観、社会制度、精神的慣習が損なわれたり、禁止されたりしたことでも更に悪化した。」

 プリマス植民地に関しては、ピルグリム・ファーザーズはこの地域に最初に移住したヨーロッパ人ではなかった。ヨーロッパの漁師達は16〜17世紀の大半、ニューイングランドの海岸沖を航海し、ネイティブ・アメリカンとはかなり接触していた。1620年にピルグリムが到着する前の1600年代初頭には、ビーバーの皮の取引が始まった。

 1605年、フランス人のサミュエル・ド・シャンプランは、この地域とその周辺の土地の広範且つ詳細な地図を作成したが、それにはパトゥクセット村(後にプリマスの町が建設された場所)は繁栄した集落として描かれている。

 メイフラワー号が到着する直前の1617〜18年、謎の疫病によりマサチューセッツ州沿岸のインディアン人口の最大90%が消滅した。歴史書ではこの疫病は天然痘だと云うことになっているが、或る分析はレプトスピラ症と云う病気だった可能性が有ると云う結論を出している(今日でも、レプトスピラ症は年間約6万人の命を奪っている)。

 野生動も家畜も、尿やその他の体液を通じてレプトスピラ症を感染させる可能性が有る。最も一般的な媒介動物は齧歯類だが、ビーバーは齧歯類だ。春になるとオスもメスも、他のビーバーを引き寄せる為にカストリウムと呼ばれる粘着性が有って刺激臭の有る物質を分泌し、巣穴に通じる通路の近くの小さな「香りの山」にそれを溜め込むことが多い。罠猟師はビーバーを捕まえる為に罠に香りを付ける為にカストリウムを使う。彼等はまたそれをヨーロッパ人に売ったが、ヨーロッパ人は花の香りの香水のベースとして重宝した。

 恐らくこの病気の初期の事例は、カストリウム内のレプトスピラ菌によって広がった、一種のビーバーの復讐だったのだろう———つまり彼等の種を搾取し、絶滅寸前まで狩り立てたことへの報復だ。

 とにかく、重要な点は、これほ程多くの苦しみを引き起こした感染症は、栄養失調の時期が過ぎるまで現れなかったと云うことだ。そして恐怖と絶望も略間違い無くこれに貢献した。



 感染症による死亡の大半は水不足が原因

 村で病気が流行すると、罹患した人々はまだ健康な人々に見捨てられることが多く、世話をしてくれる人が誰も居なかった。自分で水を手に入れることが出来ないので、彼等は大抵、渇きによって死亡した。

 このことは、流行時の死亡率がネイティヴ・アメリカ先住民(通常は90%)の方がヨーロッパ人(通常は30%)より遙かに高かった理由の説明になるかも知れない。

 これは、新しい微生物への曝露が感染症の流行を引き起こす原因にはならないと言っている訳ではない———だがこれらの新しい微生物は、栄養状態が良好で免疫システムが強い人に病気を引き起こす可能性は低い。



 現代の食生活は栄養不足

 では早送りして今日の話をしよう。今日、栄養状態が非常に悪い子供達が大勢居る。劣悪な食生活とワクチン接種の慣行はどちらも免疫システムを弱める可能性が有る(ワクチン接種が免疫系を強化するのではなく抑制する仕組みについては、トム・コーワンの著書 Vaccines, Autoimmunity, and the Changing Nature of Childhood Illness を参照)。
 
 またワクチン接種の慣行のお陰で、麻疹や百日咳等の新しい、より毒性の強い病気の出現も見られる。

 コーワン博士やその他多くの人々は、現代医学が役に立たない大規模な疫病の再来、感染症の大流行を予測している。

 親御さん達は、どうか事前に警告を受け、前以て子供達を守って頂きたい———栄養価の高い食品、特に脂溶性活性剤を豊富に含む食品を与え、ワクチンにNOと言って欲しい。
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川流桃桜

Author:川流桃桜
一介の反帝国主義者。
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