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20120223-1.jpg

福島第一原発4号機の使用済み燃料プールには、180万テラベクレルの放射能が不安定な状態に置かれています。
それは他の核種を度外視してセシウムだけに限っても、チェルノブイリ原発事故のときに放出されたセシウムの8倍の量です。


世界中の原子力専門家が、4号機使用済み燃料プールの倒壊を心配している理由が、日本の原発専門家にはまだ理解できていない

これは使用済み核燃料の専門家、ロバート・アルバレス氏と、元国連職員の松村昭雄さんとのやり取りの一部です。
松村さんは、日本の政府に4号機建屋が倒壊したときの危険性を訴えてきました。

【過去の松村さんの記事】
松村さんと、カナダのゴードン・エドワーズ博士とのやり取りに関する3本の記事
4号機の使用済み燃料プールと日本の運命
カナダの物理学者:「今すぐに4号機プールの補強工事を!」
4号機使用済み燃料プールがカタストロフィーに至るプロセス

松村さんと、ロバート・アルベレス氏とのやり取りに関する2本の記事
使用済み燃料の専門家・ロバート・アルバレスからの手紙

しかし、日本の政府は、官僚の子供じみたメンツと利権確保の妄執を上手に利用して、十分な対策を講じてきませんでした。
そこで、松村さんは、世界中の著名な学者から、アドバイスを求め始めたのです。

ボブ・アルバレス(愛称:ボブ)は、IPSの上級学者です。

彼は、現在、そこで核軍縮、環境、エネルギー政策の問題に集中しています。

1993年から1999年の間、アルバレス氏は長官の上級政策アドバイザーを務めました。
そして、国家安全保障と環境省の次官補代理を務めました。

ア ルバレス氏は受賞経験のある著者で、Science Magazine、the Bulletin of Atomic Scientists、 Technology Review and The Washington Postのような有名な出版物の記事として公表されています。

また、NOVA60 Minutesなどのテレビ番組でもフィーチャーされています。

この記事は、ロバート・アルバレス氏と松村さんとのやりとりの続きです。
(記事中のテキストリンクには、管理人が貼り付けたものも含まれています)

-------------------------------------------------------------

4号機原子炉の新しい写真の一致点
Correspondence on the New Photo of Reactor Unit no. 4 at Fukushima
2012年2月21日

(アルバレス氏から松村さんに宛てたメールの4号機に関する部分)
拝啓  昭雄

この写真には、思わず「はっ」とさせられます。

ご存知のように、4号機建屋の使用済み燃料プールには、1,538本もの燃料集合体が含まれていますが、事故が起きる前に、(原子炉から)取り出され、新しい未使用分といっしょにプールに収められています。

米国エネルギー省からのデータを基に言及したように、典型的な沸騰水型原子炉からの使用済み燃料集合体は、長寿命の30,181キューリー(~1.1E+15ベクレル)の放射能を含んでいます。

ですから、福島第一原発4号機の使用済み燃料プールには、およそ4900万キューリー(~1.8E+18ベクレル)が含まれており、その約40%がセシウム137です。

(ソース:米国エネルギー省「環境への影響度最終報告書」-ユッカ・マウンテンの使用済み燃料および高レベル放射性廃棄物の処分のための土壌廃棄物処理場について, Nevada, 2002, Appendix A, Tables A-7, A-8, A-9, A-10, BWR/ Burn up = 36,600 MWd/MTHM, enrichment = 3.03 percent, decay time = 23 years.)

ご存知のように、ヨーロッパ地球科学連合によれば、福島第一原発のすぐ近くで、別の破壊的地震が起きるリスクが増大しているということです。

これは地上100フィート(約30メートル)で野ざらし状態に置かれ、構造的なダメージを受けている4号機の使用済み燃料プールにとっては、特に厄介なことです。

別の地震が起きることによって、燃料プールから水が流れ出てしまえば、破滅的な放射能火災の引き金となるかもしれません。
そこには、チェルノブイリの時に放出された量の約8倍もの放射性セシウムが含まれているからです。

敬具
ボブ・アルバレス

-------------------------------------------------------------------

(松村さんからアルバレス氏への返信メール)

拝啓  ボブ

福島第一原発4号機の写真についてコメントをいただき、ありがとうございます。
あなたが、その写真を見たとき、カナダのゴードン・エドワーズ博士と同じように、「はっとした」という言葉を使いました。

私の大きな関心は、10ヶ月前に、ドイツのマックス・プランク研究所の宇宙物理学の元ディレクター、ハンス・ぺーター・デュール博士が私に言ったことです。

その時点では、日本はメルトダウンしていたことを、まだ認めていませんでした。
しかし、ハンス・ぺーター氏は、福島第一原発事故が、我々の科学者の知識では手に負えないところまで事態が進みそうだと分かっていたのです。

それで、彼は、日本の政府が最善策を講じることができるように、原子物理学者と構造エンジニアの頭脳を結集した独立評価チームをつくるべきであると強く提案しました。

そのような状況で、エドワーズ博士は、まさしく、このように言いました。
「利害の衝突と無縁で、対面を取り繕う必要のない純粋に独立した専門家たちのアドバイスを求めることが大切です。

(日本にとって)国の外から助けを求めることは、国家の威信に関わることは分かっています。
それでも、ときとして、それは最善のことなのです」。

私の祖国(日本)が独立評価チームをすぐにつくることは、その強い国家威信が邪魔をして現実のものとならないことを認めなければなりません。
したがって、世界共通の安全保障の必要性から、近い将来、大きな地震が起こる前に、合衆国のリーダーシップに頼るしかないのでは、と考え始めています。

4号機原子炉建屋が倒壊すれば、私たちは、かつてなかったほどの環境、そして人類のカタストロフィに直面することになるのです。

私は、あなたと同僚の皆さん方に、米国の上院議員たちや代表者たちが4号機倒壊の危険性に、もっと注意を払っていただけるようにお願いするものです。
そうすれば、政治的な障害を乗り越え、建設的な解決策を見つけることができるかもしれません。

敬具
昭雄

-----------------------------------------------------------------------------

ここから管理人:

このメールの文章は短いのですが、多くの情報が入っています。
それを咀嚼すると、日本の「とんでもない未来」が見えてきます。

まず、この記事の導入に当たる、
使用済み燃料の専門家・ロバート・アルバレスからの手紙
の記事をお読みになれば、理由が分かると思います。

以下、このメールの文章を理解するために、若干の解説を加えます。
理屈が苦手の方は、(1)を読まずに(2)に飛んでください。

(1)
4号機の使用済み燃料プールには4900万キューリー分の放射能があり、その40%はセシウム137


4号機の使用済み燃料プールに収納されている使用済み燃料と未使用の燃料を併せると、4900万キュリー(~1.8E+18ベクレル)になります。

Eとは、単位を表す「エクサ」のことで、1エクサは10の18乗で、百京(京は10の16乗)に当たる。
エクサ、京、テラの関係はこちら

テラは10の12乗。
テラの1000倍がペタ (peta:10の15乗)、ぺタの、そのまた1000倍がエクサ(10の18乗)です。

また、キュリーからベクレルへの換算式は以下の通りです。 
   1Ci=3.7×10の10乗Bq=37GBq

したがって、4900万キュリー(~1.8E+18ベクレル)とは、
1.8E(エクサ)=1.8×10の18乗。
これをテラに直すと、180万テラということになります。

原子力安全・保安院は、最初の頃は、「福島第一原発から放出された放射能の総量は37万テラベクレルと発表していました。

しかし、その口の端も乾かないうちに、一気に85万テラベクレルだ、と言い出したのです。
これは、IAEAへの報告書の提出の期限が迫っていたからで、保安院の嘘がばれてしまうと観念したからです。

ただし、この85万テラベクレルというのは、(おそらくせいぜいが)5月末までのものでしょう。
海洋に放流してしまった高濃度汚染水、そして地下に浸透していっている分、今でもだだ漏れしている分は、一切、含まれていないのです。

保安院は、このとき、「福島から放出された量は、チェルノブイリのときの10分の1に過ぎないので心配ない」と繰り返していました。
保安院のこの人間のクズが、国民にすり込んでいたのは、真っ赤な嘘で、実は、この時点で「チェルノブイリの5分の1」だったことをニューヨークタイムズに暴露されたのです。

アルベレス氏が米国エネルギー省のデータを基に算定したところ、4号機の使用済み燃料プールで冷却されている放射能の総量は180万ベクレルということですから、この2倍強の量(それでも保安院の85テラベクレルなと信じられないわけですが)放射能があるということになるのです。

さらに、他の核種を考慮せずにセシウムだけを取っても、チェルノブイリ事故で放出されたセシウムの8倍の量が4号機使用済み燃料プールの中にあるのです。

(2)
最悪は、プールで起きる放射能火災。この場合は、逃げる時間がないかもしれない

20120223-2.jpg

これは建屋の西南側から撮った写真です。
4号機建屋の最新の写真には、5階部分のクレーンの上で作業をしている人が写っています。

さて、問題は、「どういうプロセスを経てカタストロフィー」に至るか、です。
それは、コードン・エドワーズ博士が予見している
4号機使用済み燃料プールがカタストロフィーに至るプロセスを読めば分かります。

つまり、問題は、180万テラベクレルの放射能が、どのような形で放出されるかということなのです。

余震が巨大で強烈な震動を伴い、プールの水が抜けた場合は、プールの温度が急上昇し、放射能火災が起こるかもしれません。もし消化ができなければ、即発臨界を起こす可能性が出てくるでしょう。

その場合は、時間の問題で、180万テラベクレルの放射能が一気に大気中に放出されるのです。
プールが地震によって倒壊しなくても、こうなる可能性が高いのです。

もちろん、消火活動などできません。なぜなら、強烈な放射線を遮蔽してくれる圧力容器もなく格納容器もないからです。

ましてや、私たちが、未だに正確な情報を出さないテレビの報道を待っていたら、今度こそは助からないかも知れません。

特に、福島のテレビは、次も環境ビデオに切り替えるでしょうから、3.11からの数日間の情報隠蔽と同様、地元の人々は、そんなことなど知るよしもないでしょう。

次に、余震に4号機プールが耐えたとしても、循環冷却システムのどこかに水漏れが生じた場合も、同様です。
これは1月1日に起きた震度4の地震で、スキマサージ・タンクが原因不明の水位低下を見たことからも明らかです。
震度5では、耐えられるかどうか、とても不安です。

この場合は、4号機使用済み燃料プールの中の核燃料棒がメルトダウンをするまで、私たちはカウントダウンできるかもしれません。
その分、人口密集地域から避難する人には、パニックという別な危険が迫ることになります。

最後は、震度6以上の大地震が襲ってきた場合です。

4号機プール下に支柱を入れる補強工事を終えた東電は、同じような地震が来ても耐えられると言っていますが、あくまでコンピュータ上のシミュレーションの結果に過ぎないのですから、まったく信じるわけにはいきません。

この場合は、幸運が重なってプールが倒壊に至らなくても、プールそのものは傾くかもしれません。

いずれにしても、注水はできなくなります。

「私たちは、4号機にあるチェルノブイリのときの8倍のセシウムを覚悟して浴びる」ことになのでしょうか?
違います。

4号機プールには、原子炉の圧力容器も格納容器もないのです。
作業員がプールをなんとかしようと、近づいただけで何シーベルト、あるいは何十シーベルトという即死レベルの放射能を浴びることになります。

つまり、生きて近づく人はいないのです。

福島第一原発には、このほか、1~3号機の原子炉と使用済み燃料プールがあります。
3号機建屋の使用済み燃料プールは、即発臨界を起こして核爆発を起こしましたから、ほとんど燃料棒は残っていません。

そして、5号機、6号機も敷地内にあることを忘れてはいけません。

4号機の使用済み燃料プールが水漏れして、注水できなくなれば、1~6号機まで、すべてが放置状態になり、完全にコントロールできなくなります。

4号機の使用済み燃料プールは、蓋のない巨大な原子炉のようなものですから、地震で致命的なトラブルが発生した場合は、福島第一原発の5基(4号機には燃料はない)の原子炉と、6面の使用済み燃料プールの中の核燃料棒が、野放図に暴れまわるのです。

誰にも制御できなくなります。

180万ベクレルの放出で済めば「御の字」と言わなければならないでしょう。

(3)
日本の反原発学者たちは、まったく役に立たない


今までもそうでしたが、特に去年の暮れあたりから、反原発学者や研究者たちが、4号機建屋倒壊の危険性をそれでも控えめにメディアに訴え始めました。

彼らの誰かは、当初は危険な除染を勧め、連休以降は東京はクリーンになるから安心だ、と言っていました。
彼らは、ゴーストライターや共著というかちたで、内容のない本を出版し続け、たまにゴミのようなバラエティ番組に出演し、狂ったような嬌声のシャワーを浴びているのです。

ある者は、「子供を守るために大人は汚染された米や野菜を食べるべき」と講演会場で今でも訴え続けています。
彼には、そのことが福島の農業生産者を逆に苦しめる結果となっていることなど理解できないのです。

また、専門家の立場にありながら、政治に失望したなどと子供のような駄々をこねて、「私にできることは地震が起きないように祈ることだけ」と平気でいう神経には、さすがの私も反吐が出そうになります。

「福島や東北全体の一次産業を救うために、大人は放射能汚染された食べ物を食べるべきだ」と言いながら、日本全国の一次産業を今後、数十年、いや、数百年にわたって完全にダメにしてしまう4号機の危険性については「地震が起きないように祈るだけ」というのです。

この人は、明らかに疑う必要があります。
過去の私怨は自分をも滅ぼすものだということを知るべきです。

彼らは、役に立たない偽善者です。

そうした連中には子供など守ることなどできません。
彼らも、また福島の子供たちを利用している「加害者」に他ならないのです。

おそらく、彼らは偽善者であっても、バカではありませんから、そうした自己欺瞞性に自分でも気がついているはずです。
だからすでに「加害者」なのです。

その一方で、自主避難をエキセントリックになって勧める連中もいます。
彼らは、とうとう精神に異常を来たし始めました。

本当の心身疾患の原因を隠し、自傷行為を放射能のせいであるかのように装い、世間の関心を自分に集めるためにデマを拡散している人も出てきました。

他人に対して愛情があれば、根も葉もないデマなど最初から飛ばさないものなのです。
次から次へと、デマを飛ばしているのですから、これは悪質です。
もっとも、病気かもしれない。

そうしたブロガーを「信頼できるブログ」と言っている見識を疑う医師も出てきました。
人々は、それを見抜くことができません。

見抜くことができないどころか、そうした人たち祭り上げ、日々、カルト化していっているのです。
どうしても、日本人はカオスを体験するとカルト化します。これは日本人の病巣です。

そうした人たちは、本当のカオスが訪れたときには、互いの確執から対立を深め、攻撃し合うでしょう。
自分たちのグループ以外の他人を攻撃することによってのみ、自己の正当性を確認できなくなってしまうからです。

誰かにすがりたい、誰かの言説を借りたい、そういった自分の視座を持てない人々は、今後、追加被爆に気をつけることはもちろん、自分の精神衛生にも気を配る必要があります。

4号機が致命的な地震に襲われれば、それは日本が壊滅することを意味します。
それどころか、北米大陸では特に被害が大きくなるでしょう。

食べ物や水に細心の気配りをしたところで、そうした事態が起これば、いかばかりか。

原発の爆発直後は大量に、その後も引き続き少しずつではありますが、関東から人が流出しています。

関西へ、中国地方へ、九州地方へ…。
4号機のさらなるトラブルによって最終的なカタストロフィーが起きれば、それも単なる気休めに過ぎなくなるでしょう。
どこに逃げても、大して代わり映えしないからです。

特に日本の農畜産業は今度こそ全滅です。

東電の事故後の対策を時系列に沿って見てくると、いかに彼らがコストを削り、原発の再稼動に振り向けようとしているかが分かります。

4号機建屋には、作業員がまだ立ち入ることができるのです。
今のうちに、追加の、さらに追加の補強工事を行うべきです。

4号機建屋は地盤沈下しています。
だから建屋全体が傾いているのです。

そして、さらに悪いことに、福島第一原発近くの断層に沿って地下水が上がってきているのです。
ますます地盤は脆弱になっています。

福島第一原発の直下型地震の危険性が高まっていると東北大学の教授が発表。
下の動画をご覧ください。
4号機建屋倒壊についても解説しています。

20120216 地下で異変?福島原発で直下型地震の危険


国立大学が、こうしたことを公に発表するようになったことは、1センチぐらい前進しましたか。

こうした情報は、たいていの場合、どういうわけか、アメリカ側に先に入っているのです。
私は、海外のメディアや公文書から情報を引き出して書いてきたのですが、数ヵ月後になって、日本のメディアでしぶしぶ発表されるという始末です。

いままでどちらかというとタブー視されていたのか、被害想定を控えめに報じてきた大マスコミも、首都直下型地震については、鳥肌の出るほど恐ろしい情報を発信しています。
肝心の福島第一原発、東海村、浜岡原発との関連性は遮断しています。

これは、福島第一原発事故を追憶の彼方に押しやろうという大マスコミの作為が働いていると見るしかないのです。

野田佳彦が、被曝量の多かった子供たちに対しても、「地域社会に不安を与える」という理由で、追加の甲状腺被爆検査を打ち切るように指示していたことが分かりました。
地域社会にもっとも不安を与えているのは野田自身であることさえ理解していないようです。

野田の冷酷な隠蔽体質は、彼の人間失格からくるものです。

細野豪志は、環境大臣として役人のためにせっせと除染利権確保に精出している始末。
それどころか、国会原発事故調査委員会の黒川清委員長に「原子力規制庁設置法案の説明」と称して接触していたことが判明。無言のプレッシャーをかけていたことが暴露されたのです。

なぜなら、細野も、事故調査委員会の調査の対象になっているからです。
細野は、当初、「児童に20ミリシーベルトは絶対に認められない」とテレビに出るたびに、格好のいいことを言い続けてきました。
やってきたことは、それと正反対で、福島の人々だけでなく、環境省自身が除染ボランティアを大々的に募集し、マスク一枚で内部被爆させたのです。

細野豪志は、どこまで姑息な男なのでしょう。

彼は次の総理の椅子を狙っているのです。愚か者というほかありません。

もうひとり、枝野幸男は経団連の米倉弘昌と東電の実質国有化論議を巡ってバトルを展開しているのですが、これこそ子供の喧嘩で、枝野の権力への執着が良く見えます。彼は芝居を打っています。

この人の見立ては、かねてから私が考えていたこととまったく同じ
でした。



日本は、彼らによって半分壊されてしまいました。
せめて野田ファシズム政権が自滅すればと願うだけです。

松村昭雄さんは、日本の政府はメンツにこだわるので、どんな色も着いていない独立性の高い評価チームをすぐに立ち上げることは期待できないだろうと見ています。

確かにメンツもあるでしょうけれど、本当のところは、官僚の豊かな老後がかかっているからです。
彼らは、私たちが「官僚のメンツ」のせいにすれば、ありがたがって、それを受け入れるはずです。
そこまで堕落してしまったのが日本の官僚です。

これは、米原子力規制当局のベテランスタッフ、チャック・カスト氏のインタビューです。
彼は3月16日の時点で、今の日本の現状を分析していました。

そして、謎の4号機水素爆発についても疑義を呈しています。

日本の原発学者とのレベルの格差は決定的です。
東電には、この事故の収束はできません。

残念ながら、海外の本当の意味でのエキスパート・チームに委ねることが最善の策であると思います。
なぜなら、そうした人たちも、彼らの家族も、その国の人々も、4号機の破局が訪れれば、命の保証はないからです。

反原発学者は「地震が起きないように祈るだけ」と、まるで新興宗教の教祖のようなことを言い出しました。
彼らに期待するのは、もうやめましょう。
彼らは、今ではれっきとした「加害者」になっているのです。無知がそうさせるのです。

さて、私たちはどうすればいいのか、ということです。
日本の乗り越えられない障害は、福島県の自治体の首長でさえ内部被爆や核分裂のことを理解できないことです。
まして、「青空原子炉」である使用済み燃料プールの危険性など、ピンッとこないでしょう。

オツムの弱い野田政権の連中を始め、一握り以外のほとんどの国会議員にも期待できません。彼らは総じて無知で怠惰です。未だに勉強しないのですから。

心あるマスコミ人にマスメディアで取り上げさせることです。
国境を超えて世界中から、本当の意味のエキスパートを集めることが国民の総意である、と。

悲しいかな、気の利いたマスコミ人など、片手にも満たないですが。
それでも、やる価値はあります。

少なくとも「祈るだけ」よりは。





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