仕事や趣味でちょっとしたWebページを作ったり,プレゼンテーションをするときに,「絵や図を自分で描けたら便利なのに」と思うことはありませんか。文字だけのWebページに比べて,絵や図が入ったページはぐっと華やかになりますし,わかりやすさも向上します。

 最近ではフリーの素材がWeb上に溢れていますから,自分で描く必要はないと考える人もいるでしょう。ただ,たくさんの素材の中からイメージに合った絵を探すのも結構手間がかかりますし,目的にぴったりの絵というのは案外見つからないものです。

 「自分で絵を描ければいいのだが,“絵心”がないし,センスもないから」とあきらめている人も多いかもしれません。確かに,紙に描くにせよ,コンピュータを使って描くにせよ,他人に見せて感心されるような絵を描けるようになるのは並大抵のことではありません。しかしコンピュータを使ってお絵描きをする場合には,ツールの使い方を理解し,ちょっとしたコツをつかめば,誰でもそれなりの絵を描けるようになります。

 「コンピュータお絵描き」というと,ベクター画像を扱う専用ドロー系ツール(Illustratorなど)や,ビットマップ画像を扱う専用ペイント系ツール(Photoshopなど)を思い浮かべる人は多いでしょうが,ここではアドビシステムズのFlashを使ったお絵描きの方法について説明します。FlashはWebアニメーション作成ツールとして有名ですが,ベクター画像とビットマップ画像を両方扱えるなどお絵描きツールとしても優れています。最近ではリッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)構築ツールとしても知られていますので,Flashのお絵描きをマスターしておけばRIA構築の際にも便利です。

 Flashには現在,通常版である「Flash Professional 8」(税込8万8200円)と,入門者向けの低価格版「Flash Basic 8」(税込2万6250円)があります。Flash 8のすべての機能を30日間無償で利用できるトライアル版がダウンロード提供されていますから,まずはそちらで試してみると良いでしょう(体験版はこちらでダウンロードできます)。なお,ダウンロードにはメンバー登録が必要です(無料)。

 この記事のオリジナルは2004年9月に公開されました。記事中ではFlash MX 2004を利用していますが,Flash 8でも同じ操作ができます。Flash 8を使ったアニメーション製作やアプリケーション開発を学びたい人はITpro連載「Flash 8入門講座」をご覧ください。

目次

1日目:第1回
円,矩形,線を自由に描けるようになろう

2日目:第2回
グリッドを使ってきっちりとした線を引く

3日目:第3回
描いた絵の修正方法を学ぶ

4日目:第4回
絵をパーツ化して管理しよう

5日目:第5回
描いた絵をきれいに配置しよう

6日目:第6回
既存の画像をお手本にして描けば簡単

7日目:第7回
ちょっと高度なテクニック