●名称:Fedora Core 5 ●提供元:Fedoraプロジェクト ●URL:http://fedora.redhat.com/ ●対応機種:PC AT互換機,PowerPC搭載機 |
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Fedoraプロジェクトは2006年3月20日,同プロジェクトが開発するLinuxディストリビューション「Fedora Core 5」を公開しました。Fedora Coreは,さまざまな先端機能をいち早く実装することを重視して開発されているLinuxディストリビューションです。
Fedora Core 5でも,デスクトップ環境「GNOME 2.14」やCライブラリ「glibc-2.4」,コンパイラ「gcc-4.1」といった最新パッケージをほかのLinuxディストリビューションに先駆けて採用しています。このほか,LinuxカーネルやOpenOffice.org,セキュアOSの「SELinux」でも比較的新しいバージョンが採用されています。
先進性という点を除くと,どちらかといえば,個人ユーザーのデスクトップ利用に向いたLinuxディストリビューションに分類されます。しかし,サーバー向けの機能やセキュリティ機能も充実していますので,ソフトウエアの更新などに気を付ければサーバー用途にも利用できます。
Fedoraプロジェクトの中心スポンサーの米Red Hat社が,Fedora Coreで安定性を高めた新機能を,同社が販売する企業向けLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux」に取り込むことを目指していることから,企業向けの機能も搭載されています。
ここでは,Fedoraプロジェクトが公開しているインストールDVD(PC AT互換機用)で「テキスト・インストーラ」を用いたインストール方法を紹介します。ちなみに,Fedora Core 5のインストールDVDについては,日経Linux2006年9月号(8月8日発売)の付録DVD-ROMに最新版が収録されています。
また,グラフィカル・インストールの方法については「インストール完全ガイド Fedora Core 5」を参照下さい。
インストールの前にインストール時にトラブルを避けるには,事前の準備が欠かせません。インストール作業に取り掛かる前に以下の7点を確認してください。 (1)インストール作業の前に,DVD-ROMから起動するようパソコンのBIOSを設定します。設定方法はパソコンに付属しているマニュアルなどに記載されています。また,Fedora Coreでは起動フロッピのイメージは同こんされていません。USBメモリーなど起動可能な比較的大きな容量のデバイスを使える場合は,DVD-ROM内の「\images\diskboot.img」イメージを書き込むことで起動が可能です。 (2)WindowsとLinuxをインストールしておき,起動時に選択する場合には,あらかじめWindowsの起動ディスクを作成しておくことをお勧めします。Linuxのインストールが正常に終了しなかったときにWindowsを起動するには,この起動ディスクが必要な場合があります。 Linuxを削除してWindowsだけが起動する環境に戻すときには,ハード・ディスクの先頭領域にあるMBR(マスター・ブート・レコード)に,Windowsを起動するプログラムを書き込む必要があります。それには,Windowsの起動ディスクを使って起動し,コマンド・プロンプトで「fdisk /mbr」コマンドを実行します。Windows XPや同2000の場合は,Windows回復コンソールを利用します(詳しくは,http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;JP229716を参照)。 (3)使用するパソコンのハードウエアによっては,Linuxをインストールしただけでは利用できない場合があります。例えば,ギガビット対応のイーサネット・カードや無線LANは利用できない場合があります。そのため,ベンダーなどからLinux用のドライバを入手する必要があります。 (4)特にWindowsパソコンにLinuxを追加インストールする際には注意が必要です。誤った手順により,ハード・ディスクの Windows側の領域を消去してしまう可能性があるためです。パーティション操作について不慣れな場合は,Linux専用のパソコンやハード・ディスクを用意して,そこにインストールすることをお勧めします。 (5)Fedora Coreには多数のパッケージが用意されています。すべてインストールしようとすると7Gバイト程度の空き容量が必要です。インストールの種類を「パーソナルデスクトップ」にすることで容量を3Gバイト程度にできます。まずは,「パーソナルデスクトップ」でインストールし,その後, yumなどのツールで追加パッケージを入手,インストールすることをお勧めします。 (6)テキスト・インストーラでは,項目を移動する場合は[Tab]キーを押します。また,項目を選択する場合は[Enter]キーを押します。 (7)搭載されているハードウェアやシステムに状態によって,本インストールガイドに掲載していない手順が表示される場合があります。また,逆に省略される場合もあります。 |