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謎のメタラー「メタリスト」の華麗なるメタルライフを 彩るアルバム達と彼によるレビュー
 
はじめに
このブログは、主に80~90年代のHR/HMのアルバムのレビューや 一曲単位でのレビュー、
そしてたまにHR/HMに関するコラムもどき等を書いています。

アルバムレビューは私の稚拙な文と100点満点形式の・・・ まあ、ぶっちゃけBURRN!誌のパクリです。
とは言え、まんまパクるのもつまらんので
「METALIST'S FAVORITE TUNE」というのを設けまして、 アルバム中の好きな曲なども挙げています。

私のレビューを参考にして アルバムを購入されることがあれば、 それはとても光栄なことですが
その際は全て自己責任でお願いします。
「つまらない、金返せ」とか言われると、結構 傷つきますのでご勘弁を・・・。

私は良いと思ったアルバムも つまらないと思ったアルバムも載せていきますので、
もし貴方が気に入ってるアルバムの点数が低かったりして、評価に納得のいかない方!
・・・その時は 私と好みが違うのだと思って諦めて下さいね。

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プラネット.E.プラネット.E.
(1996/09/28)
ヘブンズ・ゲイト

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'96年にリリースされた4th。

HEAVENS GATEって2ndで人気がピークに達し、3rdで賛否両論
そして、この4thで完全にファンが離れたらしいけど
何でだろうね?
いや、だってこのアルバム面白いですよ。
そりゃあ、2ndに比べれば出来は良くないし
3rdよりも更に冒険している感はある。
が、正統派パワーメタルという軸は決してずれていない。
音楽的に底が深くなった気すらするのだけれども・・・
そんな私は少数派らしい。う~む何だかなぁ・・・。

①はRACER Xみたいにテクニカルなユニゾン、キメが
随所に見られるが、歌メロはキャッチーという
彼ららしい正統派パワーメタルナンバー。
リズムパターンがちょっとトリッキーだ。
②はストリングスが入り、東欧の民謡っぽいメロディも
含まれた面白い曲。

⑤はアコースティックギターと歌、それにストリングス等で
構成されたバラード。彼らのような音楽をやるバンドにしては
珍しいメジャーコードによる心温まる曲。
⑥はベースラインがカッコいいけど、メロディ的には
あと一歩足りない感じがする。

⑦⑨はメロディ・曲の展開ともによく練られており
基本はパワーメタルではあるが、プログレメタルみたいな
緊張感のある演奏も聴かれる。
しかし・・・考えてみれば
彼らのファンはこういう凝った曲を好きじゃなかったのかもしれない。
ストレートな正統派HMをファンは求めていて
こういう凝った曲が多いアルバムを作ったからファンが減ったのかなぁ?
非常に面白い曲なんだけどね。

⑧はリサ・C・ダルベロのカヴァー。
原曲は聴いたことは無いけど、ちょっと
不思議なメロディのこの曲は、アルバムに非常に溶け込んでいる。
⑩はSPARKSなるバンドのカヴァー。変な曲だけど
彼らがやると妙にハマっている。
で、⑪はJUDAS PRIESTの"The sentinel"のカヴァー。
これはギターのアレンジ・プレイ共にダサ過ぎで出来が非常に悪い。
Voはいいのにね。勿体無い。

これをお持ちの方で、ラックに眠らせている方!
もう一度聴き直してみて下さい。
これは典型的なスルメ盤だと思うし、思ったよりも
良いことに気付くかもしれません。


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
①Terminated world
②Planet earth
⑤The children play
⑦Black religion
⑧Animal
⑨Noah's dream



総評・・・85点

MenergyMenergy
(2003/01/01)
Heaven's Gate

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'99年にリリースされた5th。

ドイツ出身の正統派パワーメタルバンドの現時点('09年)での
最新作がこれだが・・・

アルバム構成が変なのが、まず気になる。
このアルバム、表向き全23曲収録されているのだが
奇数の曲は全て"Teleshoot"となっており
それらは全て曲ではなく、SEだ。
電話で会話をしているものを録っているだけ。
一応、コンセプトアルバムの体を成しているので
そういう仕掛けがあるのも分からないでも無いが・・・
はっきり言ってこれは邪魔。

収録されている、曲の形を成している収録曲に
関しては④がまず面白い。
これは彼らが昔からやってきた疾走感のある正統派HMナンバーなのだが、
マイナーキー主体の歌メロがサビではガラっと明るくなるものだ。
この曲を聴いて、彼らが本格的に路線変更をしていないことを
知り安心したもので
本作品では、私はこの曲が一番好き。

ただサシャ・ピートのGuに昔ほどのヘンテコさが無くて
⑩などはいい曲でフラメンコ風のギターが入るなど
面白いアイディアもあるのだが、
ソロは案外まともで拍子抜けした。
ここで「やらかさない」と、どこでやらかせるんだよ?と
無茶な期待をしてしまった訳だが・・・
まあ、彼も今ではプロデューサーとして有名な訳だし
大人になったということか。つまらんなぁ。

改めて他の曲も全部聴き直してみたけれども、
やっぱり2nd、3rdほどのクオリティを求めるのは
無理があるのか・・・イマイチだ。
せめて4thくらいの出来であればいいのだが。
と言うか、彼らは最早このバンドが副業となっており
やる気が無いのかね・・・。
このアルバムにかける本気度をあまり感じない。



~METALIST'S FAVORITE TUNE~
②World machine
④Mastermind
⑩Breakin' loose
⑯Evolution
22.Glass people



総評・・・75点

Livin' in HysteriaLivin' in Hysteria
(1998/06/30)
Heaven's Gate

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'91年にリリースされた2nd。

このアルバムとの出会いはよく覚えている。
リリースされた当時はあまりCDもあまり買えなくて、
発売から数ヶ月経った後で、偶然レンタルCD屋
で見つけたこのアルバムを「ジャケットがなかなか
インパクトがあった」という単純な理由から
予備知識も無しにレンタルして聴いてみた訳だが・・・
はっきり言って、HELLOWEEN以上に衝撃を受けた。

何か、こう・・・どの方向から見てもへヴィメタルそのものだ
と、当時は感じたし
サシャ・ピートのGuを始め、メンバーの技巧
へヴィメタルとしての曲作りなどなど、色んな意味で
完成されたアルバムだと思った。
①のように一曲の中で長調・短調を上手い具合に配分させた
(JUDAS PRIESTなどもよくやるが、
こういうメロディの作り方は私のストライクゾーンなのだ)
歌メロは実に曲をドラマティックにしているし、
②は歌が入る直前のキメで既にゾクゾクする。

またインストナンバー⑤は、ちょっとマニアックな展開も
あるけれどもメロディそのものは勇壮で
こういう、正統派HMそのものという感じのインストは
案外少ない気もする。
バラードの⑧の完成度も高いし
最後に⑨⑩のような勇ましいメロディを持った
曲で締められているため、後味もスカっとして
とても爽快。

最近のメロスピ系のバンドからHR/HMに入った方にも
おススメできるくらい、音も悪くは無いし
楽しめる傑作だと思う。
「B級だ」と聴かず嫌いをせずに、是非一度は
聴いてもらいたい。
マジで聴かないのは勿体無いよ?


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
①Livin' in hysteria
②We got the times
③The never-ending fire
⑤Fredless
⑦Flashes
⑧Best days of my life
⑨We want it all
⑩Gate of heaven


総評・・・91点

Hell for SaleHell for Sale
(1998/06/30)
Heaven's Gate

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'92年にリリースされた3rd。

この時期にデビューしていたドイツ出身のHMバンドは
今と違って、結構HELLOWEENとかGAMMA RAYを参考にした
メロディックスピードメタルをやることが多かった気がするが、
彼らは珍しく、正統派HMに偏った音楽を作っている。

本作品では、名作とされた前作"LIVIN' IN HYSTERIA"の方向性を
基本としながら、より多様な曲作りを心掛けているような印象を受けた。
おそらく前作が好きな方であれば、①~③あたりを聴いたくらいでは
文句を言うことは無いだろう。
「?」となるのは、⑤だろうなぁ。
この曲はサビの歌メロがポップなのはいいとして、結構演奏陣が
ファンキーなのでEXTREMEみたいだ。
まあ、前作からGuのサシャ・ピートはトリッキーなフレーズを
好んで作っていたようだし、そういう方向への色気が
向かうのも分からなくも無いけど・・・
前作までの彼らはあんまりHELLOWEENみたいに
肩の力を抜いたファニーな曲を
やるイメージがあまりないと思うので、これで戸惑う人は多いだろう。
⑦も、音楽的なベクトルは前作から変わっていないが
あまりにもメロディが明るい(笑)。

そうだ・・・本作品の一番の特徴は、彼らが単なる正統派HMに
ポップでキャッチーな要素を入れているところだろうか。
ただ、このポップでキャッチーな要素は彼らの音楽に
上手く馴染んでいるが、これを認めるか認めないかで
評価が変わってくる。
⑩のバラードなんて、普通の産業ロックバンドがやれば
十分にいい曲だと思うのだが、彼らがやるのはどうだろう・・・違和感が
全く無いとは言い切れない。

楽曲のクオリティは前作と比べると落ちるものの、
全然悪い出来ではない。
買って損は無いだろう。
それにしても、ジャケットがダサカッコいいなあ・・・(苦笑)。


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
①Under fire
②Hell for sale!
③He's the man
⑤America
⑦Rising sun
⑩Don't bring me down



総評・・・84点