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謎のメタラー「メタリスト」の華麗なるメタルライフを 彩るアルバム達と彼によるレビュー
 
はじめに
このブログは、主に80~90年代のHR/HMのアルバムのレビューや 一曲単位でのレビュー、
そしてたまにHR/HMに関するコラムもどき等を書いています。

アルバムレビューは私の稚拙な文と100点満点形式の・・・ まあ、ぶっちゃけBURRN!誌のパクリです。
とは言え、まんまパクるのもつまらんので
「METALIST'S FAVORITE TUNE」というのを設けまして、 アルバム中の好きな曲なども挙げています。

私のレビューを参考にして アルバムを購入されることがあれば、 それはとても光栄なことですが
その際は全て自己責任でお願いします。
「つまらない、金返せ」とか言われると、結構 傷つきますのでご勘弁を・・・。

私は良いと思ったアルバムも つまらないと思ったアルバムも載せていきますので、
もし貴方が気に入ってるアルバムの点数が低かったりして、評価に納得のいかない方!
・・・その時は 私と好みが違うのだと思って諦めて下さいね。

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レジェンダリィ・テイルズレジェンダリィ・テイルズ
(1997/10/22)
ラプソディー

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'97年にリリースされた1st。

イタリアのシンフォニックHMバンドのデビュー作にして
「エメラルドサーガ」の一作目。
私はこのアルバムを2ndの後に買ったのだが、
"Emerald sword"ほど強いインパクトを持った曲は無いものの
こちらの方が完成度では上だと思う。

物語の始まりを告げる、壮大なスケールのプレリュード①から
「エメラルドサーガ」の主人公の名を冠した②が始まる。
これが単なるメロスピナンバーではなく、
実に展開が凝っており、しかも不自然な流れになっていない。
勿論シンフォニックHMならではの豪華なオーケストレーションや
暑苦しいくらいヴォーカル・ハーモニーも重ねられてあって
期待を裏切らない。

他のシンフォニックHMバンドと彼らを分かつものは、
オーケストレーションやアレンジへのこだわりだろう。
それは決して、取って付けたようなものではなく
メタルの中にオーケストレーションを入れていると言うより
オーケストレーションをGu、Ba、Key、Drによって完成させたように
思える。
それくらい徹底しているから
③や④などを聴くと「こんなに大袈裟なアレンジにしてしまうと
ライブで再現できないんじゃないか?」と心配される方が多いだろう。

まあ、それが原因でメタルっぽさを感じないと不満に思う方もいるかも
しれないし
④や⑥のようにオーケストレーションに特に強く依存した曲以外の
アレンジがどれも大袈裟なシンフォニックHMとなっているため
一本調子な印象もあるので、そこが欠点と言えば欠点。
だが、曲は素晴らしいし
完成度はどれも高い。
シンフォニック系HMがお好きな方ならマストアイテムだろう。


~METALIST'S FAVORITE TUNE~
②Warrior of ice
③Rage of the winter
⑤Flame of revenge
⑦Land of immortals
⑨Lord of the thunder
⑩Legendary tales


・・・余計なことだが、~of~という曲が多いなぁ(笑)。


総評・・・91点

Symphony of Enchanted LandsSymphony of Enchanted Lands
(1999/11/23)
Rhapsody

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'98年にリリースされた2nd。

最早、メロスパー、シンフォニックメタルファンにとっての至宝と
言っても過言ではないイタリアの
RHAPSODYが発表した2ndにして、1stから始まった
「エメラルド・サーガ」の二作目。

今でもこのバンドとの出会いははっきり覚えている。
まだ、ラジオ番組「HMシンジケート」に広瀬氏が出ていた時の頃
②が紹介されたのだ。
その時、確か広瀬氏も酒井氏もこのバンドのことを概ね好意的に
評価していたようだったが、「ファンタジーRPGのようなジャケット、
音楽が~」と多少ネタにもしていた。
私はと言うと、あまりの曲のカッコ良さにフリーズしてしまった。
いや、これはネタでも何でもなく
ここまで大仰でヒロイック、そして思わず歌いたくなるサビを
作ってくれたバンドはいなかった。

彼らに近いバンドとして、過去にもBLIND GUARDIANのようなバンドは
いたが、ファビオ・リオーネのように圧倒的な歌唱力を
持ったシンガーを擁したバンドではなく
ドラマティックでシンフォニックでありながらも、
純粋な意味でのシンフォニックさよりも、メタルっぽさを
優先しているバンドが多くて・・・
つまり、RHAPSODYが
バンドで表現したい物語の雰囲気をより出すために
敢えてオーケストレーションを多用したり、ハープシコードを入れたり
とメタルらしさが薄れるサウンドを志向していることに
対して、他のバンドは一応メタルらしさを強調するかのように
ギターリフのインパクトを優先させていたように思える。
それはへヴィメタルとしては
正しいが、シンフォニックメタルとしては横道に逸れているように
私は思った。
そういう意味で純度100%のシンフォニックメタルを初めて
作った功労者が彼らであるように思う。

それにしても・・・②だけじゃなくて、全ての曲のタイトルが
徹底している。これは一つのコンセプトアルバムだから
という理由を抜きにしても、このセンスはMANOWARを越えていると
言わざるを得ない(笑)。
いや、氷の戦士が美しい祖国を邪悪な力を持つ王から取り戻すため
エメラルドの聖剣を求める旅をしているのだから
これくらいで驚いていも仕方が無いだろう。

全曲を通して聴ける、彼らのサウンドは先述した通り
徹底して雰囲気作りを優先させており、いわゆるへヴィメタルバンドが
使う楽器よりも曲によってはオーケストレーションや
SEが目立っているため
ロックバンドの作品というより映画やゲームのサントラっぽく
聴こえる部分もあり、そこが好きだという方もいるかも
しれないが個人的には④~⑤⑩あたりで
ちょっとやりすぎかなぁ・・・と冷めたりもしたが
⑥なんかはちょっとSYMPHONY Xっぽいコーラス、曲展開が
気に入っており、②の次に好き。
アレックス・スタロポリのKeyソロもいいしね。

ただ、後半の楽曲がちょっと雰囲気重視しすぎの感があり
疾走ナンバーも結構あるのだけれども
②ほどのカタルシスを感じる、勇壮なメロディが聴かれないのが
残念。ちょっとダレるね。



~METALIST'S FAVORITE TUNE~
②Emerald sword
③Wisdom of the king
⑤Eternal glory
⑥Beyond the gates of infinity
⑨Riding the winds of eternity



総評・・・88点