夏の恋
- 2022/07/28
- 08:09
夏の恋はどこか破廉恥無防備で危なげ秋になれば飽きてしまう抜け殻の心は疲れやすいから海辺のテラスはセンチメンタルの墓場欲張った分だけ押し寄せる倦怠感と孤独水鳥が阿呆と嘲るから開き直って冬に向かうシャワーヘッドから滴る雫焼けた腕と白いままの素肌比べてみて寂しくなる感傷は独りよがりとわかっていても燃やしたテレホンナンバー失くした片耳のピアス痛みを楽しむにはうってつけの夏の終り大人はズルいと思うよでもね大...
過ぎた日に
- 2022/07/26
- 07:45
夏の海岸は妙に片付きすぎていて好きになれないとキミが言ったからボクもその時初めてそうだと思った荒れる冬の海が好きだと云う言葉にも同意できたけれどもキミにはどうしても同意できない点をボクに見つけたようで急に無口になったんだ深い傷を残すには二人には憎しみが足りず手に余る記憶のかけらはどれもが心許なくてブイは頼りない存在見えないところで繋がっていると信じることが出来なくなれば波にさらわれる今はもう墓標の...
未来に会おうと言った
- 2022/07/24
- 09:17
僕らは森を抜ける事だけに夢中になりすぎて互いの存在を軽んじたかも知れない森はあまりにも深く暗かったのだから呆気ないよね抜けてしまえば時計が何もかもを解決したのだからそしてキミがいないもう夢にさえ現れないキミは確実に行方不明海老を食べる時の癖さえ思い出せないあの頃見とれていたこと気付いていたでしょう?あんな海老の食べ方をする人には会ったことが無い最後の夜もお笑い種さあれ程もがいていた季節が僕らは森を...