時代が変われば評価が変わる
- 2018/08/31
- 22:44
若い世代を中心に錆びゴミ錆鉄が人気らしく骨董市ではニコニコ顔でヤンママたちが錆びた道具を持ち帰っている。僕らの時代には古鉄屋に持ち込むしかなかったものだ。経年劣化を景色と見なすのは良い傾向だと思う。この場合、仕事をしたのは時間でもやみくもに雨ざらしでは文字通りのゴミでしかなく良い歳の取り方をしないとダメなところは人間も同じらしい。だがしかし古いだけでビンテージと呼ぶのには抵抗がある。猫も杓子もビン...
キミを見ていた
- 2018/08/29
- 20:00
気付いていたとは思うけどずっとキミを見ていたどれだけ求めても夜明けは来るのだからあとは只無口になるばかり星の名前を知らない私が石の名前を知らないキミをのろのろと歩いてキミの家まで送るそして来た道を戻りながらもキミの家の明かりを見ていたもう終わっていることに二人は気付いていて名残りを楽しんでいるだけにしてもひと時はかけがえが無くてだから厄介なんだよ情って奴はさ比較すれば恋なんて他愛ないものさ嫌いにな...
生まれた時の事
- 2018/08/29
- 09:18
まさに死んでゆく人を何度も見送った。殆どの人々が願う元気なまま死んでゆく願いは叶わない夢だと思い知る。何故ならどの人も飲み過ぎで眠たくてもう起きていることが出来ないとでも言うように或いはもお腹いっぱい美味しいもの食べて満足とでも言うように或いはここらあたりでもういいかなとでも言うように緩慢なカーブを描いて向こうの世界へと逝った。薬と疲労と怠慢の効果でボンヤリと薄れてゆく意識痛みや哀しみを緩和する知...
また会おうとあいつは云った
- 2018/08/28
- 17:22
おまけつきグリコのおまけの分を生きているような身分ともなれば故郷の墓石の名前に友人知人がたくさんいるということだ。故郷までは高速道路を使えば一時間ちょいで行けるのであるが高校を卒業する辺りからすっかり遠くなってしまった。街の暮らしに慣れて不便だった子供時代が夢のようだ。本当に一度だけしか死なないのかな?疑り深い私はまだ疑っている。「今日は話が出来て良かった」と云った友人が次の電話にはもう出ることが...
めぐる季節
- 2018/08/28
- 07:34
今年の酷暑は植物にも負担が大きかっただろう。元気のいい植物で有名なこのお店も流石にぐったりした植物が多かった。夏が終わると途端に病人が増えそうな人間界で病院は多忙になりそうです。睡眠休養栄養で乗り切りましょう。では一句「さあ夏だ掛け声ばかりで秋になり」...
語らいの最中にも
- 2018/08/27
- 07:59
日常のふとした会話の中に言葉のささくれを見つけてかくれんぼで見つかった時のように寂しくなる一気に飲み干してあとは忘れられればいいのにと思う片付け上手の苦手な分野は些細なことの処理能力大雑把な人の得意な分野は詮索の鈍感力そんな二人が暮らすのだから日々は劇場で台風の影響か強い風が吹いてサルスベリの花を飛ばす滲んだ雲の隙間から光がそれを輝かせて一瞬いつかの記憶とデジャブするかたらいのさなかはるかな時を超...