ビリオン×スクール (第4話・2024/7/26) 感想
フジテレビ系・金曜9時枠のドラマ『ビリオン×スクール』
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第4話『AI教師は天才不登校児を学校に来させられるか』の感想。
加賀美零(山田涼介)と芹沢一花(木南晴夏)は、教頭の土橋淳平(永野宗典)から、不登校の0組生徒・竹中天珠(山下幸輝)を登校させるよう命じられる。西谷翔(水沢林太郎)によると、竹中は全国模試トップの天才で、特例で退学を免れているという。
加賀美と芹沢は竹中の家を訪れ、彼に学校に来ない理由を尋ねる。竹中は、授業内容が既知で、友人とのオンライン交流で十分だと答える。加賀美は「お前は完全に正しい」と竹中を称賛するが……。
一方、絵都学園校長の東堂真紀子(水野美紀)は海外出張から帰国し、いじめ問題で停学中の娘・雪美(大原梓)と再会する。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---
原作:なし
脚本:我人祥太(過去作/墜落JKと廃人教師,奪われた僕たち,ゴーストヤンキー)
脚本協力:西垣匡基(過去作/) 第2話
演出:瑠東東一郎(過去作/浦安鉄筋家族,極主夫道,魔法のリノベ) 第1,2話
西岡和宏(過去作/親愛なる僕へ殺意をこめて,元彼の遺言状,婚活1000本ノック) 第3,4話
音楽:宮崎誠(過去作/今だから、新作ドラマ作ってみました 第3夜「転・コウ・生」)
主題歌:Ado「ルル」
P:江花松樹(過去作/うちの弁護士は手がかかる,クライムファミリー)
※敬称略
西岡氏の演出が瑠東氏の"吹っ切れた感じ"に寄せてきた
「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。
前回の感想では、サブ監督の西岡和宏氏の落ち着いた演出に危惧したのだが。
今週も、西岡氏の演出ではあったが、かなり瑠東東一郎氏の “吹っ切れた感じ”に寄せてきた。
この辺は、経験豊富な西岡氏だから、微妙に軌道修正してきたのだろう。
さすが… だ。
「天才」を盛り込んで、ついに"本気モード"の加賀美を創出
前回では、「スクールカースト一軍」たちと対峙する主人公の日本最大の財閥『加賀美グループ』のCEO・加賀美零(山田涼介)と、秘書兼ボディガード・芹沢一花(木南晴夏)が描かれてきた。
しかし、今回は第4話で連ドラとしての折り返し地点に近いこともあって、趣向を凝らした… ということだろう。
かつては特待生徒として絵都学園に入学し、すべての模試で1位をとる秀才だったが、今は不登校を続けている0組の生徒・竹中天珠(山下幸輝)がお仕置きの相手だ。
加賀美にとって、(恐らく)最も神経質になる単語「天才」を盛り込んで、ついに “本気モード” の加賀美を創出した。
加賀美「失敗しないということは
成功するまで続けられるということだ。
だから そのためには
何度 失敗してもいい ということだ」
教師のお説教としても、なかなか見事だし。
解決策も、大金持ちでイーロンマスクのような天才開発者の加賀美だからこそできる作戦だし。
前述のように、これまで以上に “本気モード” が炸裂しており、今作らしさに溢れていた。
ちょっぴり大袈裟に褒めるなら、学園ドラマの名作『ごくせん』のヤンクミ先生に似た感じだということだ(苦笑)
態度を改めようとしている生徒たちの組み込み方がうまい
私が、今回の描写で「なるほどね」と思ったのは。
西谷翔(水沢林太郎)や梅野ひめ香(上坂樹里)…
前回の紺野直斗(松田元太 ex.Travis Japan)や鈴木司(柏木悠)ら…
加賀美と芹沢の指導によって、態度を改めようとしている生徒たちの組み込み方だ。
完全に改心&更生して、加賀美先生に従順になっているわけでもなく。
個々が、孤立しているわけでもなく。
いじめを受けていたひめ香と、いじめていた側の直斗の文字どおりの距離感なんて、実にリアルだ。
「3年0組」以外の生徒をさり気なく盛り込んだのもよかった
最後に、今回の物語でなかなか良いアイデアだと思ったことがある。
それは、メインの「3年0組」以外の生徒をさり気なく盛り込んだことだ。
他の教室が描かれることで、「やる気ゼロ、才能ゼロ、将来性ゼロ」の生徒が集められた3年0組が際立つからだ。
ゼロ組だけでも出演者が多いから管理など大変だと思うが、やればやっただけの意味も価値もあると思う。
あとがき
ホント、世間でも当ブログでもほとんど話題になっていない今作ですが。
好みはあると思いますけど、ちょっと見てみたら、意外と良くできた「今どきの学園ドラマ」に仕上がりつつあると思いますよ。
だって、今どきの連ドラって、やたらと登場人物たちの過去を “縦軸” にして、客寄せしますよね。
でも今作は、前回で秘書の芹沢の過去、今回では加賀美の過去を少しだけ見せましたが…
「この先に何かあるぞぉ!!!」でなく、「今後をお楽しみに」程度の さじ加減で。
こんな感じの塩梅で良いと思います。
今作と全く関係ないですが、今さら気づいたことがあるので書きますね。
松田元太さんって、鈴木梨央さんと岸優太さんのダブル主演ドラマ『お兄ちゃん、ガチャ』(日テレ/2015)の ネガ 役だったんですね。
Blu-rayを見て、確認しちゃいました。
それだけなんですけど(汗)
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