ビリオン×スクール (第1話/初回15分拡大・2024/7/5) 感想
フジテレビ系・金曜9時枠のドラマ『ビリオン×スクール』
公式リンク:Website、X(旧Twitter)、Instagram、TikTok
第1話/初回15分拡大『山田涼介×学園ドラマ!スゲェ2人がやってきた』の感想。
賀美零(山田涼介)は、日本最大の財閥『加賀美グループ』のCEOであり、天才的な発明家で、現在は高精度なAI開発に取り組んでいる。幼少期は好奇心旺盛で優しかったが、成長とともに自己中心的な性格が目立つようになった。彼は秘書兼ボディガードの芹沢一花(木南晴夏)と共に、身分を隠して私立絵都学園に教師として赴任し、教育用AIプログラムの開発を目的としている。
絵都学園には「やる気ゼロ」「才能ゼロ」「将来性ゼロ」の3年0組があり、西谷翔(水沢林太郎)や紺野直斗(松田元太)、東堂雪美(大原梓)、竹中天珠(山下幸輝)、城島佑(奥野壮)らがいる。紺野は西谷に「新しい担任が1ヵ月以内に辞めるか賭けよう」と提案する。
新担任の加賀美と副担任の芹沢が3年0組にやってきた。加賀美は生徒たちに「これからは俺の配下として働け」と言い放つ…
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---
原作:なし
脚本:我人祥太(過去作/落JKと廃人教師,奪われた僕たち,ゴーストヤンキー)
演出:瑠東東一郎(過去作/浦安鉄筋家族,極主夫道,魔法のリノベ) 第1話
西岡和宏(過去作/親愛なる僕へ殺意をこめて,元彼の遺言状,婚活1000本ノック)
音楽:宮崎誠(過去作/今だから、新作ドラマ作ってみました 第3夜「転・コウ・生」)
主題歌:Ado「ルル」
P:江花松樹(過去作/うちの弁護士は手がかかる,クライムファミリー)
※敬称略
瑠東東一郎ワールド満載の、SF風ぶっ飛び学園ドラマ
「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。
まず、「えっ、このドラマの感想書くの!?」では(笑)
確かに、『2024年7月期/夏ドラマの視聴予定&期待度! 配役,スタッフ,概要などの情報も満載!』 では「見ない、書かない」リストに知れていたのが今作だ。
でも、このあとの TBS金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』が好みに合わなそうだから、「主演・山田涼介×演出・瑠東東一郎さ」に期待してみようか… というわけだ。
そもそも、私は「俳優・山田涼介」が好きだし、瑠東東一郎監督作品も好きだから、どちらも “やり切れば” 化ける可能性はあると踏んだのだ。
で、結論からいうと。
非常に好みが分かれる作風だが…
久し振りに良い方向に瑠東東一郎ワールドを前面に押し出した <SF風ぶっ飛び学園ドラマ> だった。
主人公・加賀美零の存在感が際立って光っている
とはいえ、お世辞にも脚本がイマイチすぎる。
とにかく、「初期設定ありき」で思いつくままにセリフで畳み掛けて進行している感じだ。
そう、下手なコント見たいといえば分かっていただけるだろうか?
しかし、それなりにストーリーはあるし、意外と感想のラストも用意されている。
そしておそらく、主人公・賀美零(山田涼介)の部分だけでも、山田さんへの “当て書き” だと思われる。
従って、賀美零の存在感が際立って光っている。
最近のドラマは、主人公がいるのに群像劇風の主人公埋没ドラマが多いから、これだけでかなり良い。
この布陣で「攻めまくりの瑠東演出」をやれば…
そんなイマイチな脚本を、超個性的な演出が後方支援しまくっている。
瑠東東一郎氏といえば、『おっさんずラブシリーズ』(テレ朝/2018)がメジャー代表作かもしれないが。
私が、これこそが「攻めまくりの瑠東演出」と推しているのは次の作品群だ。
『探偵が早すぎる』(読売/2018)
『浦安鉄筋家族』(テレ東/2020)
『極主夫道』(読売/2020)
『古見さんは、コミュ症です。』(NHK/2021)
その中でも、佐藤二朗さん主演の『浦安鉄筋家族』は日本のドラマ史に残る名作ハチャメチャホームドラマといっていい。
そして、今作に出演中の水野美紀さんは『浦安鉄筋家族』、MEGUMIさんは『おっさんずラブシリーズ』『極主夫道』に出演されているから、最強のコメディエンヌを揃えたのは間違いない。
更に、木南晴夏さんや神木隆之介さん、市村正親さんら、硬軟を巧みに演じられる俳優さんが脇を固めている。
もう一度書くが。
好みは別れると思うが、この布陣で「攻めまくりの瑠東演出」をやれば面白くない筈はない… と思う。
ハードルは高いが、超えれば、かなり楽しめる!
全体的な印象は、「山田涼介さんありき」「主人公のキャラクターが全て」の今作… ということだ。
このハードルを乗り越えられれば、あとは普通に楽しめると思う。
また、主人公が開発した超高精度動的教育用AIプログラムを搭載したAI教師・ティーチ(安達祐実)の存在が、全体のアクセントになっている上に、今後の展開に影響しそうで、意外といい。
更に、主人公の零と校務員・内巻雫(神木隆之介)のやり取りも新鮮で面白い。
第1話は説明が多かったから、通常運転になる次回が本当の勝負になるかも。
あとがき
久し振りに、主演俳優とメイン監督がピッタリとシンクロしているドラマだと思います。
あとは、脚本がストーリーで見せて魅せてくれれば。
でも、オリジナル脚本でつくってきたのは大いに評価したいです。
テレビドラマなのですから、原作からストーリーを安直に拝借するのではなく。
演出と俳優も含めた総合エンターテインメントとして考え、オリジナル脚本で勝負すべきです。
その意味では、我人祥太さんの経歴から考えたら、メッチャ頑張っていると思います。
★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/18993/
- 関連記事