おいみず亭 Family & Friends

美味しい食べ物と知的好奇心、そして楽しい仲間!!

永遠への回帰

2007-10-27 03:51:46 | æœ€è¿‘聞いた音楽
先日、会社を早く退社した日のこと、渋谷のHMVに入ってみました。
HMVが開いてる時間に帰れるなんて・・・実に久しぶり。

ハミングバードのCDを探してみたのですが、見つかりませんでした。
ジャズ売り場まで行ってみると、チック・コリアの新盤が。
日本のみ発売のピアノトリオ。
チック、エディ・ゴメス、ジャック・デジョネット。
お、デジョネットさん、キース・ジャレットともトリオ。チック・コリアともトリオ。流石マイルス・ジャズ学校の同窓生。
試聴してみました。
1曲目の最初のところだけでも、これが、実に良い。
この3人のトリオなら、外しようが無いですね。
チック・コリアの、球が転がる得なピアノ。
キース・ジャレットの、真珠の粒のようなピアノとはまた違い、味わいありますね。
でも、ちょっとスタンダーズの影に隠れているのが残念。

そのまま、何曲か聞こうと思ったら、隣の試聴コーナーにマイルスを発見。
黄金のカルテット、電化する前の、ジャズを壊し続けたカルテットのライブ。
これも良い。
と、また隣に、ジョニ・ミッチェル。
ジョニ・ミッチェルの曲のジャズバージョン。ミニアルバム、というかシングル盤?
ヴォーカルは入っていなかったので、カバーものか。
で、コレモ良い。
ほって置けば、何枚でも買っちゃいそうなので、そそくさと退散しました。

さて、そんなこんなで、チック・コリアです。
nakapageさんのところで、YouTubeの「道化と暴君の決闘(パート1)」のリンクを見つけたので辿ってみると、
Vulcan Worldsの映像を発見。
http://www.youtube.com/watch?v=uxg1AoEz9p4
なんか、若いアル・デメオラが初々しくて良いです。

この曲大好きです。
時を遡る事・・・30年?
シンセサイザーの音ばかり追いかけていた、偏屈ロックファンの若き老水の耳に飛び込んできたのは、隣の兄の部屋から流れてくるVulcan Worlds。
これは、ナンダ。ジャズか、ロックか。しかも、電化キーボードがギュンギュン言ってるぞ。何者だ、これは。
と思い聞いてみると、Return To Forever。
ええ!! だってRTFといえば、カモメのアコースティックで、アイアート・モレーラのラテン土着リズムで、そりゃフローラ・プリムはどこかスペーシーな声を聴かせてくれるけど、全体としてカモメでスペインな訳じゃないですか・・・
そのRTFが、どうしてこうなっちゃったの!!
と、ビックリした記憶があります。

この時の音は、FMからエアチェックしたものだったのですが、そのテープ(当時はまだオープンリール)を何度繰り返して聞いた事か。
とうとうテープがおしゃかになり、今度は「友&愛」だか「Tsutaya」から借りてきたLPをカセットに。
そのカセットもお釈迦になり、アルバムを買ったのはCDになってからのこと。
もう何度も聞いたはずなのに、CDになってまた繰り返し聞いていました。

プログレファンには、ラストのSong to the Pharoah Kingsがおすすめかも。
デメオラのギターが頑張るEarth Juiceも良いのですが、LP時代のB面ではタイトル曲の「Where Have I Known You Before?」が光っていますね。
全体的に、電子楽器使ったスペーシーなクロスオーバーサウンドを聴かせているこのアルバムですが、3曲短いピアノソロが収録されています。
電気仕掛けの大作の中継ぎをするようなピアノソロですが、Where Have I Known You Before?とWhere Have I Known You Before?はとても美しく響いてきます。
ちょっとおどけた感じのWhere Have I Danced With You Before も良いのですが、先の2曲が、アルバム全体のイメージを締めてますね。
3曲とも2分ぐらいの小曲なんですけどね。

RTFとしては4枚目のこのアルバム。
ギタリストのアル・デメオラは、オーディションで採用されたとか。
このメンバーの中では、まだまだ若造なのでしょうか。
「スペイン高速悪魔との死闘」の様なやり邦題はまだ見られません。
どちらかというと、電化むキーボードと被りまくり。リズムに回れば、スタンリー・クラークがいるし、歌うようなドラムのレニー・ホワイトもいる。
なんていうか、あの、アルディメオラが普通にギター弾いてるよ、みたいな感じがなんともこのバンドが、夢のようなバンドであったことを物語っているようです。
先に紹介したYouTubeの映像では、4人の掛け合いが見られたり、結構楽しめます。





[Where Have I Known You Before?/銀河の輝映]
1. Vulcan Worlds
2. Where Have I Loved You Before?
3. Shadow of Lo
4. Where Have I Danced With You Before
5. Beyond the Seventh Galaxy
6. Earth Juice
7. Where Have I Known You Before?
8. Song to the Pharoah Kings

このアルバム以降、不動のメンバーとなったRTFは、「ノー・ミステリー」「ロマンの騎士」というRTFの「仕上げ」に撮りかかる訳ですが、実は有名になりすぎて、聞いていません。


ブログ内の関連リンク:
「慈愛への旅/スタンリー・クラーク」
「マイルスデイビス暦」



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ちっちゃな自己満足

2007-10-24 22:44:22 | äº­ä¸»ç‹¬ç™½
昨日は、夜遅くまで会社にいたので、今日は早く帰れと追い出され(?)ました。

普段閉まっている店が、まだ開いてるじゃないですか!!
ということで、前から買おうと思っていた、イヤフォンのイヤピースを買いました。

現在使用しているのはオーディオテクニカのこれ。


値段は馬鹿馬鹿しいほど高いのですが、ヨドバシのポイントがたまったときに買ってしまいました。
カナルタイプでユニットが小さいので、低音はあまり余裕ありません。
でも、イヤピースがピタッと耳に嵌ったときはすごく自然で軽い重低音(?)が響きます。
キース・ジャレット聞いたときに、このイヤフォン使っていてホントに良かった、と思いました。

が一つ欠点があります。
イヤピースが柔らかくて、すぐに抜け落ちちゃう事。
webを眺めていたら、シュアのE2cのイヤピースが使えるとの事。そしてこれがなかなかよいという情報を得ました。

で、このシュアのE2cのイヤピースを購入しました。
しかし、これがまだばかばかしい値段で。。。以前使っていた安いイヤフォンが1個買えるほど。
でも、良い音を求める為、購入しました。
いや、購入に漕ぎ着けるまで、長いこと悩んだのですが・・・

で、結果的に、大正解でした。
耳へのフィットも良くなり、抜け落ちることも(いまのところまだ)ありません。
密閉性が高まり、低音も良く出るようになりました。

・・・昔はスピーカーやアンプを買い替えたりしていましたが、今では2000円のイヤピース買うのがせいぜいです。
(でも、オーディオも安いけど、良い音していますよ。これ以上いじるところなし。。。でもJBLのスピーカー欲しい)





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ウエストサイド物語

2007-10-21 17:52:17 | åŠ‡å›£å››å­£
土曜日にsonareご夫妻と、劇団四季の「ウエストサイド物語」を見てきました。
四季としては、12年ぶりの再演だとか。
プログラムを読むと、ブロードウェイでの初演が1957年。
シェイクスピアの「ロメオとジュリエット」の舞台を現代のアメリカに移し、プエルト・リコ移民とアメリカの貧困層の若者の対立を描いた作品。
作曲はバーンスタイン。ジェローム・ロビンスの振付。
映画化されたのが1960年で、これが日本でも大ヒットし、ミュージカルブームを呼び起こしたようです。
ブロードウェイの「ウェストサイドストーリー」の舞台を日本に招いたのが、1963年にオープンした日生劇場。
劇団四季の浅利慶太は、この時日生劇場のスタッフとして、ウェストサイドの招聘に努力したそうです。
劇団四季での初演が、1974年。
このときは、ジェローム・ロビンスの弟子ボブ・アーディラが譜付けを行い、このときのものすごい練習により劇団四季のダンス能力が飛躍的に高まった・・・と浅利さんはプログラムの中で懐古しています。

さて、当日の配役は・・・
プエルトリカンのシャーク団のリーダー・ベルナルドは加藤敬二さん。以前見たコンタクトでは第3話の広告代理店のクリエーターを演じていました。
テレビ番組で、あおきさやかがCatsに挑戦する番組があったのですが、そのときの案内役も加藤さんでした。
加藤さん、現在は劇団四季で振付も行っているという事です。
なんだか、貫録を感じる演技でした。

一方、シャーク団と対抗するジェット団の兄貴分的な存在がトニー。
二枚目俳優、ということばがよく似合いそう阿久津陽一郎さんが演じるトニーは、親しみやすい笑顔と、良くとおるテノールが魅力でした。
阿久津さんの演技を見るのは今回が初めてでしたが、またどこかで出会えるのが楽しみな役者さんです。

トニーが大柄だったのか、マリアが小柄に見えました。
小柄なマリア、ということで気がつかなかったのですが、コーラスラインのディアナ役だった木村花代さん。
コーラスラインのときのディアナは背が高く見えたので、同じ役者さんだとは思いませんでした。
一緒に行った、四季マニアの次女に教えられて、やっと気がつきました。
高い声が、ガッと前に出て、ディアナの時もうまい役者さんだなと思ったのですが、また違った魅力に浸る事ができました。

それと、ジェット団が集るドックの店のマスター、ドックを演じていたのが、劇団昴の緒方愛香さん。
不良少年たちの苦しみも理解しつつ、まつとうなおとなに育つ事を期待しつつ見守るドック。
緒方さんの、しみじみとした演技が、とても魅力的でした。
現代の神は、教会ではなく、ドラッグストアーに現れるのでしょうか。

毎度の事ながら、今回も四季の役者さんのダンスの能力の高さには驚かされました。
その基盤が30年前の初演の時に築かれたものだったとは知りませんでした。
日本のミュージカルにとっても、そして劇団四季にとっても、一つのスタートとなった作品だったのですね。

[あらずもがなの追記]
そて、ストーリーの方ですが貧困であるが故に、肌の色が違うが故に啀み合う若者たち。
最初は、ただの喧嘩が、グループのメンツをかけた決闘に展開し、それも素手からナイフ、最後にはピストルへ凶悪化していく。
「いったい、どこまでやったら気が済むんだ」というドックの嘆きが、ブロードウェイ初演から50年経っても、重く響きます。
悲しい結末を見るまで、幕は下りないのでしょうか。






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Jeff Beck Tim Bogert Carmine Appice

2007-10-20 11:38:09 | æœ€è¿‘聞いた音楽
ドラの音で始まるこのライブ。
LP2枚組という長さながら、SuperstitionからラストのPlynth/Shotgunまで一気に聞かせるベック流ハードロック。
世界最強のリズムセクション+世界最強のロックギタリストの組み合わせ。
「世界最高のハードロックバンドをつくりたかった」というベックの夢(だと聞いた事があります)が、様々な紆余曲折の末に生み出した名盤と言えます。

J.ペイジはZepのLPを随分買いそろえたし、クラプトンも少しずつ買っているうちにだんだんとたまってきたし・・・でも、なぜかJ.ベックのアルバムって殆ど聞いてないんです。
LP時代に買ったのは、このライブ・・・だけ?
Blow by Blowはカセットテープで随分聞いたけど(あの有名な「ギター殺人者の凱旋」ていう邦題が着いていた頃です)
CDになってからWiredをやっと購入した・・・ぐらいでしょうか。
と、いうぐらい。
3大ギタリストのなかでは、個人的評価が、不当に低すぎる、と自分でも感じています。

ドラの音、歓声に応える掛け声、そしてギターの音。Superstitionのはじまりです。
いろいろと曰くのある曲ですが。。。
名曲は、名人によってこうも表情を変えるのか、おどろきます。
スティービー・ワンダーの方で知っていた「迷信」なのですが、BBAバージョンでは強力なロックに仕立て上げられています。

LPの2面に収められていたのがこの3曲のメドレー。
 Going Down
 Boogie
 Morning Dew
先の述べた、世界最強のリズム隊という土台の上で、ベックのギターがうねりまくります。
ベックに刺激されてか、ボガートのベースも弾け飛びます。
BBAのスタジオ盤は最近になってやっと聞きたところです。
スタジオ盤は、とても緻密に作られた魅力があると思われる(なにせまだ1回しか聞いてないので・・・)のですが、この3曲聞くとBBAの魅力はスタジオを飛び出したライブという空間で最大限に発揮されるのだと感じます。

LPの3面は、雰囲気を変えてスローテンポな曲が集っています。
Sweet Sweet Surrender・・・は、ちょっとおいといて、と。
 Livin' Alone
 I'm So Proud
 Lady
この3曲は泣けますね。
  I'm so proud of being loved by you
なんていう歌詞も泣けますが、ベックのギターがまた泣けます。
そして、前言撤回。
BBAは、カーマイン・アピスの一人リズム隊の上で、ベック+ボガートが暴れまくるバンドですね。
決して、ベックのワンマンバンドにはならなかったところ。
BBAの各自の絶妙なバランスの上で、飛べるところ間で飛んで行く。
と、書くとまるでクリームみたいですが(当然クリームを意識していた事だと思いますが)、トビっぷりはクリームの方が上です。
クリームって、普段は別々好き勝手な個としてにいるのに、交差点で偶然出会うと意気投合して一緒に話し込んだりするけど、また別れて好き勝手なことしてる・・・わかってもらえますか、そういう感じがするんですが・・・どうでしょうか?
BBAはいつも一緒にいて、誰か一人がふざけて突然走り出すと、他の二人も笑いながらいっしょに走り出す。ますますわからないか。。。

それはさておき,LP4面。
トーキングモジュレーターのチューブくわえてベックが歌(?)うBlack Cat Moan。
ここからいよいよこのライブの「仕上げ」が始まります。
Why Shuld I Careでは、ギターとベースの掛け合いをしたり、観客に掛け声掛けたりしていますが、そういう余裕をみせつつも、3人がゴリゴリと真っ向勝負に出ます。
引きずるようにコードをかき鳴らすベックのギターの合間を埋めていくボガートのベース。
Shotgunのこの部分好き何です。
このラストのところが聞きたくて、またアルバムを最初から聞き直してしまう。
何度も何度も聞いたけど、未だに聞き飽きない、魅力的なアルバムです。






[BBA Live In Japan]
Disc 1
1.Superstition
2.Lose Myself With You
3.Jeff's Boogie
4.Going Down
5.Boogie
6.Morning Dew

Disc 2
1.Sweet Sweet Surrender
2.Livin' Alone
3.I'm So Proud
4.Lady
5.Black Cat Moan
6.Why Shuld I Care
7.Plynth/Shotgun

Jeff Beck : g, vo
Tim Bogert : b, vo
Carmine Appice: ds, vo


[いきなり追記]
BBAスタジオ盤聞き直してみました。
こちらは、コーラスとかハーモニーとかを中心に作られているのでしょうか。
ライブとは、イメージかかなり違います。




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秋の晴れ間に・・・

2007-10-14 23:12:10 | æœ€è¿‘聞いた音楽
It's never rains Southern California というぐらいだから、カリフォルニアといえば青い空。


これは、10年ほど前、会社の研修という名の社員旅行で行ったサンフランシスコの青空。
サンフランシスコといえばといえば、青空に、路面電車

にSFジャイアンツ。ナイターも見に行ってきました。

日本と違って、べたべたしないカリフォルニアの青空は、日本で言うと秋空に近いのでしょうか。
「秋の晴れ間にライ・クーダー」と書いたのは、2年前の11月。
秋というより、もう初冬ですが、さっぱりと乾燥した空気が、西海岸の音楽と良くマッチする。ような気がします。

ライ・クーダーの記事から2年。
先日の出社時のこと。Sun Bearコンサートも、ちょっと間開けてから聞こうか、さて、じゃぁ何を聞こう、とiPodをグリグリしていたら、引っ掛かったのがGrateful Dead。
実は、どういう訳だかDeadは苦手。
入門がAoxomoxoaだったのがまずかったか・・・
このアルバム2回挑戦して、2敗しています。
American Beautyは、以外と聞けたのですが「ああ、ウェスとコーストのバンドだね」という感想のみで、特別、もっと聞いてみたい、と思うような事はありませんでした。
なんというか、ちょっとあの軽さと、スカスカの音が合わなかったんですよね。
ということで、長らくGrateful Deadは「苦手サウンド」として置き去りにされていました。

それが、秋の日の魔法でしょうか、先日たまたま聞いたLive Dead。
Darh Starから、スコン、と嵌ってしまいました。
気分が乗ると、インプロビゼイションを延々と繰りひろげる、と噂には聞いていました。
20数分という大作Dark Starも、ソレナリに期待して聞いたのですが・・・
以前聞いたときには、緊張感が無く、ダラダラと長い曲だなぁ、と思って受け付けませんでした。
でも、この日は、なんとなく曲の流れに身を任せて漂うような感じになり、そしたらこれが以外に気持ち良い。
70年代、ウエストコースト、サイケデリック、インプロビゼイション、マ○○○ナなんていう言葉にとらわれずに、ただただ曲に浸っていれば幸せ。
このバンドは、そうやって当時の時代に受け入れられていたのでしょう。
まぁ、じっさいは、演奏するほうも、聞くほうも紫の煙に酔いしれて、デロデロ状態だったのかもしれませんが。
ま、21世紀の今の時代、そういうことは、懐かしんだりしないで、ひたすら音楽だけに酔いしれていたほうがよろしいかと思いますが。。。

さてさて、これで俄然、次ぎも聞く気が出てきたGrateful Deadなのですが、次ぎ何にしようと思うと、これが困ってしまいます。
なにせ歴史が長いバンドなもので、名前きいたことあるアルバムだけでも山ほどあるし。。。
Dark Starみたいに、タラタラと浸れる音楽に出会えると良いのですが。。。



[Live Dead]

1. Dark Star
2. Saint Stephen
3. The Eleven
4. Turn On Your Love Light
5. Death Don't Have No Mercy
6. Feedback
7. We Bid You Goodnight

Jerry Garcia: guitar & vocals
Phil Lesh: bass guitar & vocals
Bob Weir: guitar & vocals
Mickey Hart: percussion
Bill Kreutzmann: percussion
Tom Constanten: keyboards
Pigpen: vocals, congas, organ on "Death Don't Have No Mercy"






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Sun Bear Concerts : November 18, 1976, Sapporo

2007-10-10 02:58:03 | Keith Jarrett
1976年11月18日。
この日の札幌は、平均気温1.8℃。
最高気温が4.8℃で、北西の風が時折強く吹いていたのでしょうか。
降雪量8cm。降った雪が解けずに、そのまま翌日まで残っていた。
キース・ジャレットのコンサートが行われたのは、そんな日だったのでしょうか。
  ※ここを参考にしました。

サンベアコンサートについて、ネットで検索していると札幌でのコンサートの評判がなかなか良いようです。
実際に、Part1では、全体にリリカルな演奏を聞く事ができます。
ケルン、とまでは行きませんが、とても美しいピアノソロ。
多分、キースのピアノといえば、こういうイメージ、というそのど真ん中の演奏じゃないかと思います。

そしてPart2では一転、力強いグルーブ感あふれるピアノが、グイグイと迫ってきます。
この演奏聞けば、だれでも「キース・ジャレット」と言い当てる事ができるのではないでしょうか。
そして、中盤、花吹雪の様な・・・というより雪の舞い散るような鍵盤の連打。
これは、ちょっとばかりR・フリップのサウンドスケープのオーロラのような音を連想してしまいました。
そして、次第にPart1のような叙情的な世界に浸り、そして最後には厳かな宗教音楽を思わせる和音が奏でられます。
まるで、未だ生まれていない「ダーク・インターバル」を予想させるかのようなエンディングです。

Part1、part2それぞれ30分を越える演奏ですが、緊張感というのとはまた違いますが、だれる事なく一気に聞き通す事ができる、とても良くまとまった演奏です。
サンベア=羆の故郷で、キース・ジャレットの調子も良かったのではないでしょうか。

さて、この日のアンコールが、CDの6枚目「アンコール」に収められています。
実は、このアンコールがビックリものでした。

延々と連打される単音。
その音の周りを、戯れるように現れては消える和音。
10分ほどの小品ですが、その感ずっとこの単音が連打されています。
弦の響きがそのまま録音されているような、キース・ジャレットのピアノソロ独特の音で録音された、連打されるこの音を聞いていると、ふと、アイヌのムックリの響きを思い出してしまいました。
キース・ジャレットは、コンサートの前に、どこかでムックリに出会っていたのでしょうか。
もしかすると札幌の地で出会った、ムックリの響きを、この日のコンサートで再現したのかもしれません。
が、その真相は、わかりません。

最後の3分ほどは、他の音が殆ど響かず、この単音の連打のみ。
時折、遥か彼方でなっているかのような、小さな小さな和音が聞こえてきます。
でも、それも一瞬現れては、すぐに消えてしまいます。
すると、不思議な事に、弦の響きが重なったエコーが作り出しているのでしょうか、まるで電子音のような甲高いピコピコという音が聞こえてくるような気がします。
偶然の産物でしょうか。
それとも、高音の鍵盤をキースが叩いているのでしょうか。
あるいは、再生音の作り出す、ノイズでしょうか。
でも、それは、音楽の女神ミューズがしかけた、いたずらの様に思えました。

仙・センガイ・SENGAI

2007-10-08 15:19:36 | äº­ä¸»ç‹¬ç™½
昨日の続きの話です。

日比谷公園を後にした我々は、先日「レ・ミゼラブル」を見た帝国劇場の上にある出光美術館へと向かいました。
現在の展示は「仙・センガイ・SENGAI ―禅画にあそぶ―」

※使用しているフォントによっては「仙」の二文字目「」が文字化けするかもしれません。「涯」の字のサンズイの無い文字です。

この仙和尚、実は今回おくさんに連れていかれるまで、全く知りませんでした。
Wikiped iaで調べてみると
  仙 義梵(せんがい ぎぼん、寛延3年(1750年) - 天保8年(1837年))は江戸時代の臨済宗の禅僧、画家。禅味溢れる絵画で知られる。
以上。
ということで、今年、没後170年となります。

仙和尚は、美濃の生まれで、後に博多の聖福寺の住職になります。
画才に優れ、禅の説法を、分かりやすい絵にして説き聞かせた・・・

・・・実際に絵を見た感じでは「説き聞かせた」という感じではなくて、檀家さんと一緒に「どうだこの絵は。それにしてもへたくそな絵だな」などといって笑い合っていた様に思えます。

今回の展示会のポスターにもなっている「指月布袋画賛」。
布袋さんは、なんだか無精ヒゲはやしたおやじが笑っているように見えます。
そのわきでは、子どもが大はしゃぎしています。
この笑顔が、どの絵の中にも含まれていて、どの絵の向こうにもあったのではないかと思います。
「笑う門には福来る」じゃないですが、仙和尚、笑うという効果を良くご存知だったのでしょう。
笑う事によって、人々の不安や悲しみを、和らげて、生きていく力を呼び覚ましていたのではないでしょうか。



[指月布袋画賛]

テーマ毎に、いくつかのコーナーに分けて展示されていた仙和尚の絵ですが、「仙と博多」というコーナーの一枚に、博多の街中の様子を描いた「博多独楽糸渡り画賛」という絵に、この布袋様が再度登場していました。
祭の様子を描いた絵の1枚に、コマ回しの芸人を描いたものがありました。
指月布袋画賛と同様、口ひげをはやしたでっぷりした男が、コマの綱渡りを演じています。
右手に持った小槌と、荷物の脇に置かれた頭陀袋が、この男が布袋様である事を示していると思いました。
町人に笑をもたらす大道芸人と、福の神が重なって見えてきます。
仙和尚、祭のもつ楽しげなパワーこそが、福の神の恵みであると伝えたかったのでしょうか。

その他興味深かった絵をいくつか紹介。
「両虎画賛」
これは、二副の掛け軸で、片方に龍、もう片方に虎を描いたものですが、龍の絵の方には「下手すぎて龍には見えないと皆が笑った」と言うような事が書いてありました。
ということは、絵を描いて、皆に見せて、さらにそのコメントを追記したのでしょうか。
それにしても、空想上の龍の姿を「似ていない」というのは、なんとなく不思議な話ではないでしょうか。

「虎画賛」


絵に「猫に似たもの」と書かれています。
この絵を見て「猫」という人はいても「虎」と言う事は少ないのではないでしょうか。
しかし、動物園も無かったであろう、江戸時代。虎とは何ぞや、ということを伝えるのは難しかったのではないでしょうか。
それこそ「猫に似て、猫ではないもの」という禅問答が繰り返されたのではないでしょうか。

「芭蕉蛙画賛」
芭蕉の「古池や」に対する返句。
というか、今で言うパロディ。
これも二副の掛け軸で、片方では蛙が「芭蕉に水音でも聴かせて驚かせてやろうか」と考えています。
  池阿らは飛て芭蕉に聞かせたい
もう一方ではなんと、芭蕉が飛び込んだ水音に蛙が驚いています。
  古池や芭蕉とびこむ水の音
発送が自由な人、というか、一つの物事にも様々な解釈を試みた人なのかな、と感心しました。

「○△□」
フランク・ザッパではありません。
「○△□」(当時の事ですから、右から左に書いてあります)が描かれた絵、というのか、記号というか、判じ物?



宇宙を現したものだそうですが・・・
微妙に重なる○と△がなにやら意味あり気に見えてしまいます。

「一円相画賛」
一番笑えたのがこの絵です。残念ながら、イメージが見つからなかったのですが・・・
先の「○△□」の隣に掛けてあったこの「一円相画賛」。
意味あり気な円が一つ描かれています。
遠くから眺めたとき、この円は何だろう。
と思いながら近づいて説明を読むと、円の隣に
 これ食うて茶のめ
と書かれています。
なんだ、たいそうな事考えたけど、饅頭だったのか。





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そして、ここにもウクレレが

2007-10-07 22:34:01 | æœ€è¿‘聞いた音楽
今日は、おくさんの仕事の下見に付合って、日比谷公園~出光美術館に行ってきました。久々のデート、といいたいところですが、下の子どもが一緒です。

日比谷公園では、外務省が主催(かな?)のグローバルフェスタ、というのをやっていました。海外で活躍するNPO団体などが、一堂に集って、ノリとしては学園祭。小音楽堂周辺から大噴水のあたりまで、テントがビッシリ、人出もギッシリ。
もっと、のんびりした日比谷公園を予想していたので、びっくり。

昼食は、これまた下見をかねて松本楼。
30分ほど並んで、洋食プレートのオムライスを食べました。
考えてみれば、街の中の洋食やさん。ファミレスに押されてしまったのでしょうか、イタリアとかフランスとか、専門店に客をとられたのでしょうか、洋食屋さんて、あまり見かけなくなった様な気がします。
松本楼、生憎テラス席は、なかなか空かず、店内のテーブルへ。でも、窓際の席で、心地よい風が通り抜けていきます。

折角の松本楼、とちょっと気張りすぎて食べ過ぎたおなかをこなす為に、日比谷公園をそぞろ歩き。
すると、件のグローバルフェストの会場から、気持ちの良い歌声が。
歌声に誘われて、小音楽堂に行くと、女性歌手が一人、ステージ上で歌っていました。
いままで、聞いた事の無かった歌手ですが、声が大きく、歌もよくとおる。観客との間、というのか、スージ慣れした感じで「ポッと出の、ただ者ではない」という雰囲気を持っていました。

そして、1曲目が終わり、2曲目に。
この後の予定があったので、帰ろうかどうしようかと思っていたら、やにわにウクレレを取り出して、ストラップかけて歌い出しました。
こんなところで、ウクレレ構えて歌う歌手と初体面するとは。。。
おくさんの方に振り向くと「あ、これは、嬉しいかもしれない」とつぶやいていました。
家に帰って、早速ネットで検索。
SAKURAさんという方である事が判明。
存じ上げませんでしたが、95年デビューということで、10年選手。
ステージ慣れしているはずです。
Def Techとの共演や、山口百恵のトリビュートにも参加。
・・・ということを知っていれば、もっとよい席で聞いていたのに。
いやいや、席がどこでも関係ないです。遠くを歩いていた我が家族を呼び寄せたその声の力は、本物です。

生憎、時間が無かったもので、3曲目のウクレレ弾き語り風の曲の途中で帰ってしまいましたが、日比谷公園を出るまで、ウクレレの心地よい音が響いていました。




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SAKURAさんのオフィシャルサイト

オリオン

2007-10-07 21:29:59 | å­£ç¯€ã®ã—るし
日がかわってから帰って来るような1週間でした。

井の頭線の終電乗って帰って来ると、家に着くのは1時過ぎ。
空を見上げると、東の空にオリオン座の三つ星が見えます。
夏から、冬に向けて、季節が変りつつあります。

いつの間にか、庭のキンモクセイにも花がつきはじめ、香りを振りまき始めました。
ダチュラも、第2段の蕾が20個ぐらい開き始めました。
こちらも、濃厚な香りを漂わせています。

消えてしまったと思った、クジャク菊が咲いていました。
表の庭に植えたクジャク菊は、大きくなりすぎて、台風が去った後、手に負えず、毎年切られてしまうのですが、裏庭に植えたのは忘れ去られたまま。雑草に紛れて消えてしまったかと思ったら、今年は立派な花を咲かせてくれました。

こんなところにもウクレレが

2007-10-06 03:11:09 | æœ€è¿‘聞いた音楽
脳というヤツは、たとえイヤな思い出でも、都合のいいように脚色して記憶しているそうですね。
そんな、脚色された記憶の中に残っている、気持ちの良い音楽。というと。
ゴンチチの「PHYSICS」。85年の作品だそうでして、これは化石の魚(?)のジャケットと共に、未だに印象に残っている作品ですね。といっても、それ以来ゴンチチちゃんと聞いていないので、それだけこのアルバムとの出会いが印象的だったのかもしれません。
例えてみれば、夏の日の午後の風鈴、打ち水、通り雨。周囲の気温を3℃ほど下げる、そんな感じの音楽でした。
そうそう、ゴンチチといえば、ウクレレのアルバムも作っているので、是非聞いてみたいものです。

もう1枚は、高中正義の「セイシェル」。
こんな島国、名前も知りませんでしたが、カモメ? ウミネコ? アジサシ? 取りの群れ飛ぶ南国の空に憧れて、一度は行ってみたい、と思ったものです。そういえば、新婚旅行の候補地に上げていたかも・・・
高中といえば、ミカバンド。「黒船」では、オシャレなフュージョンを聞かせてくれていましたが、南国の、当時はまだ単語も無かったかもしれないリゾート気分に浸るならば、やはり「セイシェル」

と、どういう訳か、2枚とも「夏」がキーワードとなるアルバム。気持ちいい→解放感→夏という繋がりがあるのでしょうか。

夏→秋と一歩踏み込んだ感のあるのがペンギン・カフェ・オケ。
気持ち良いアルバム3枚目は、夏の開放的な気持ち良さ、というよりは、秋口のちょっと落ち着いた心地よさ、といったらよいでしょうか。

デビュー作は、1981年の「Music From The Penguin Cafe」。私が最初に聴いたのは、高校友達のY君から借りたこの1枚目だったか、次のアルバムだったか・・・
ペンギンと、人を食ったような、ペンギンのかぶり物をした人(エジプトの壁画から抜け出した神様のようにも思えます)のジャケット。ジャケの色は違いますが、どちらも似たようなイメージの作品だったと思います。

それから、暫くなりを潜めていて、世間ではペンギンズ・バーが流行り始めた84年に発売された3作目がこの「Broadcasting From Home」。実は全然知らないアルバムでした。偶然新宿のディスクユニオンのプログレのところで中古を発見。630円。

ペンギンカフェについては、情報が少なくて、今回はこちらのサイト
Penguin Cafe Orchestra
を完全に頼って書いています。

2ndを出してから3rdアルバムまでの間、ペンギン・カフェ・オケとしての活動が、暫く途切れています。オケの主催、サイモン・ジェフスは、どうやらこの間たびたび来日して、坂本龍一とコラボレーションしているみたいです。それで、久しぶりに母国イギリスに帰ったぞー、という意味なのか、ペンギン・カフェという我家の復活だぞー、という意味かはわかりませんがも我家に戻って、広く世間に語りかけたのがこのアルバムのタイトルの所以。かな、と考えたりしてみました。

1曲目は「Music For A Found Harmonium」。

どこまで真実なのかわかりませんが、来日したときに拾った(というのはあり得ないので、偶然であった、ということなのでしょうか)ハーモニュウムが主役となっているこの曲。ちょっと聞いただけで「あぁ~、ペンギンカフェだぁ」と、緩やかな感動に包まれてしまいました。

いわゆるミニマル・ミュージックというやつ。何度も繰り返されるリフに、徐々に周りの楽器が絡んできます。少しずつ少しずつ変化しながら、表情を変えていく曲。1回聞いただけでも、その旋律が耳に残り、いつの間にか鼻歌として口ずさんでたりして。

こうやって、アルバム全体を通して聞くと、もう何度も繰り返して聞いたみたいに、あちこちの曲の断片が、頭の中を飛び交っているのですが、それでもサッパリとした薄味系の味付けのせいか、アルバムの最初からまた繰り返して聞いてしまいます。
そうやって、何回も、何回も繰り返して聞いていられるのが、ペンギンカフェ。

しかし、物事には必ず終わりがやって来ます。
オーケストラ主催のサイモン・ジェフス。1997年12月11日に脳腫瘍のために、この世を去ってしまいました。48才という、早すぎる死でした。
もう、新しいペンギンカフェの音楽は聴く事ができなくなりましたが、それでも僕たちは何度でも何度でも飽きずに、ペンギンカフェのアルバムを繰り返して聞く事でしょう。





[Broadcasting From Home / Penguin Cafe Orchestra]
1. Music for a Found Harmonium
2. Prelude & Yodel
3. More Milk
4. Sheep Dip
5. White Mischief
6. In the Back of a Taxi
7. Music By Numbers
8. Another One from the Colonies
9. Air
10. Heartwind
11. Isle of View (Music for Helicopter Pilots)
12. Now Nothing

Simon Jeffes- Bass, Guitar, Percussion, Piano,Violin, Drums, Guitar (Electric), Harmonium, Triangle, Ukulele, Vocals,Producer, Omnichord, cuatro
Helen Liebmann- Strings, Cello
Trevor Morais- Percussion, cowbell, Wood Block
Steve Nye- Piano, Keyboards
Marcus Beale- Violin, Violin (Electric)
Dave Defries- Trumpet, Flugelhorn, Wind
Fami- Drums
Michael Giles- Drums
Kuma Harada- Bass
Neil Rennie- Ukulele, cuatro
Geoff Richardson- Bass, Guitar, Percussion, Ukulele
Geoffrey Richardson- Bass, Guitar (Electric), Viola, Penny Whistle, Shaker
Annie Whitehead- Trombone
Gavyn Wright- Violin
Emily Young- Paintings
Ian Morais- Engineer






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