2019年も残すところあと数日です。今年もめまぐるしい一年で、世の中が日々変化していることを痛感します。
ことに中国は変化が早く、ブログに書いたことも書いた先から変化しており、それに対して情報を更新するでもなく時間が過ぎていっております。
そこで、いくつか過去ログを振り返り、アップデートしたいと思います。
ドラマ「鎮魂」の配信停止と朱一龍の人気(2018年9月24日投稿)
朱一龍と白宇の共演で、2018年夏に大ヒットしたネットドラマ「鎮魂」。動画サイトYoukuで独占配信されていましたが、最終話第40話が配信されてから約1週間後の2018年8月2日頃に全話配信停止となりました。そのときに書いたのが上記の記事です。
ところが、配信停止から2か月ほど経った2018年11月10日頃に、「鎮魂」はYoukuで配信再開されました。
再配信版は、1話あたりの尺が数分短くなっており、いくつかのシーンがカットされました。ファンが削除シーンを検証してみたのですが、どういう基準でカットされたのかいまいち分かりませんでした。敢えていえば、暴力流血シーンがカットされたようですが、もともとそれほど暴力的ともいえません。
朱一龍と白宇は「鎮魂」出演をきっかけに人気が急激に上昇し、特に朱一龍は、KFCなどメジャー企業の広告が全国大量に流れていました。
ドラマが停止処分を受けながら、再配信できたのは、制作・配信プラットフォーム(Youku)、2人を広告に起用した企業、ファンの声など、様々な方面から相当の力が働いたのではと思います。
朱一龍と白宇は「鎮魂」で大ブレイクし、色々な商品広告に出ています。しかし、本職の俳優としては、「鎮魂」以降、印象に残る作品は僅かしかありません。
この数年は、中国当局によるドラマ・映画制作に対する審査規制が厳しくなっているため、露出のチャンスを逃している有名俳優がたくさんいます。
また、中国の俳優はヒット作に恵まれるとギャラが一気に上昇し、かえってキャスティングされにくくなってしまう傾向があります。
その一方で、新しい俳優が次々と現れます。
2019年に最も人気が出た俳優の一人が肖戦(シャオジャン)です。肖戦は1991年生まで今年28歳、どちらかというと遅咲きといえます。
俳優向きの恵まれたルックスを持ち、出演ドラマ「陳情令」が大ヒットしたという運にも恵まれましたが、そもそもキャスティングされたのは、ギャラがそれほど高くなかったからという説があります。
中国では、「ポテンシャルが高く、それほどギャラが高くない新人、またはあまり売れていない30歳前後の俳優」の中から、次の人気スターが生まれるサイクルになっています。
2019年は、王一博と肖戦のCP「博君一肖」が、朱一龍と白宇のポジションに取り替わったような形になりました。
ただし、2020年はまた別の新しい俳優がメディアを席捲するのではと思います。
2019年大ヒットドラマ「陳情令」。原作は耽美小説で、漫画・アニメ化もされている「魔道祖師」。実写ドラマではBL描写を外しています。
白宇が広告キャラクターを務める中国カジュアル服ブランド「SEMIR」。
中国芸能ベンチャー 坤音娯楽(QIN'S ENTERTAINMENT)×BC221 ONERデビュー (2018年5月13日投稿)
2018年の「偶像練習生」(「PRODUCE 101」形式の番組)に出場して人気が出たボーイズグループ「ONER」。
2001 年生まれの最年少メンバー、霊超(リンチャオ)は、2019年に大学受験を終えて、国立の名門演劇大学「上海戯劇学院」の演劇学科に合格しました。
ところが、ONERの4人のメンバーの一人、最も背が高く身長192㎝の卜凡は、2019年7月に所属事務所に解約を要求し、事実上グループを脱退しています。
ONERは現在メンバー3人で活動しています。
ONER公式Weiboにアップされた写真(2019年11月28日投稿)。
中国女子アイドルグループSNH48の現在~上海版AKBからの“自立” (2017年4月28日投稿)
2017年、SNH48がAKBグループから離脱し、中国で独自に活動していくこととなりました。上記の記事を投稿した時点では、まだ沈陽(SHY48)と重慶(CKG48)にでも展開していましたが、2019年1月に沈陽と重慶のチームは解散となり、メンバーは上海、北京、広州の三拠点に分散しました。
中国のアイドル産業を取り巻く環境が大きく変わる中、SNH48も厳しい状況に直面しています。
一方、AKB48グループは改めて中国に進出し、SNH48とは関係なく、「AKB48 Team-SH」(チーム上海)を結成しました。来年2月頃には、上海で劇場演を開始するそうです。
AKBグループは現在、バンコク、ジャカルタ、台北、マニラ、ホーチミン、上海で海外グループ展開しています。
2019年8月24日、上海にて、日本と海外のAKBメンバーが集合する「AKB48Groupアジアフェスティバル」が開催されました。
各チームのパフォーマンスを見たのですが、「AKB Team-SH」(AKB上海)メンバーのルックスとパフォーマンスのレベルは突出していました。
上海はそれだけ人材が集まりやすく、ダンスや歌など芸能トレーニングの環境もかなり整っているのだと思います。
海外チームの中では一番古くからあるジャカルタ(JKT48)は、最も安定感があり、メンバーの層の厚さを感じさせました。バンコク(BNK48)は勢いがあります。マニラ(MNL48)は歌の上手さが突出していました。彼女たちの歌を聴きにマニラに行きたいと思ったほどです。台北(Team-TP)は、今後より高いポテンシャルを発揮できることを期待しています。
アジアの様々な国の女の子たちが一つのステージに立って、観客と一緒に同じ歌で盛り上がれるその空間に、深く感動しました。
特に、ベトナムや東南アジアからの労働力が注目されるいま、AKBの海外展開はより特別な意義があるように感じました。
AKB48 Groupアジアフェスティバル in 上海 (AKB48 GROUP 亞洲盛典)
会場: 国家会展中心(上海)虹館EH 開催日:2019年8月24日
「虹館」(ホングアン)というのは通称です。地下鉄二号線「徐涇東」駅にある「国家会展中心」という大型エキジビジョン施設の中の一つのホールです。座席は稼働式の椅子を並べる形ですが、1万人以上収容できるかと思います。日本のアーティストのライブがよく行われる会場です。
ことに中国は変化が早く、ブログに書いたことも書いた先から変化しており、それに対して情報を更新するでもなく時間が過ぎていっております。
そこで、いくつか過去ログを振り返り、アップデートしたいと思います。
ドラマ「鎮魂」の配信停止と朱一龍の人気(2018年9月24日投稿)
朱一龍と白宇の共演で、2018年夏に大ヒットしたネットドラマ「鎮魂」。動画サイトYoukuで独占配信されていましたが、最終話第40話が配信されてから約1週間後の2018年8月2日頃に全話配信停止となりました。そのときに書いたのが上記の記事です。
ところが、配信停止から2か月ほど経った2018年11月10日頃に、「鎮魂」はYoukuで配信再開されました。
再配信版は、1話あたりの尺が数分短くなっており、いくつかのシーンがカットされました。ファンが削除シーンを検証してみたのですが、どういう基準でカットされたのかいまいち分かりませんでした。敢えていえば、暴力流血シーンがカットされたようですが、もともとそれほど暴力的ともいえません。
朱一龍と白宇は「鎮魂」出演をきっかけに人気が急激に上昇し、特に朱一龍は、KFCなどメジャー企業の広告が全国大量に流れていました。
ドラマが停止処分を受けながら、再配信できたのは、制作・配信プラットフォーム(Youku)、2人を広告に起用した企業、ファンの声など、様々な方面から相当の力が働いたのではと思います。
朱一龍と白宇は「鎮魂」で大ブレイクし、色々な商品広告に出ています。しかし、本職の俳優としては、「鎮魂」以降、印象に残る作品は僅かしかありません。
この数年は、中国当局によるドラマ・映画制作に対する審査規制が厳しくなっているため、露出のチャンスを逃している有名俳優がたくさんいます。
また、中国の俳優はヒット作に恵まれるとギャラが一気に上昇し、かえってキャスティングされにくくなってしまう傾向があります。
その一方で、新しい俳優が次々と現れます。
2019年に最も人気が出た俳優の一人が肖戦(シャオジャン)です。肖戦は1991年生まで今年28歳、どちらかというと遅咲きといえます。
俳優向きの恵まれたルックスを持ち、出演ドラマ「陳情令」が大ヒットしたという運にも恵まれましたが、そもそもキャスティングされたのは、ギャラがそれほど高くなかったからという説があります。
中国では、「ポテンシャルが高く、それほどギャラが高くない新人、またはあまり売れていない30歳前後の俳優」の中から、次の人気スターが生まれるサイクルになっています。
2019年は、王一博と肖戦のCP「博君一肖」が、朱一龍と白宇のポジションに取り替わったような形になりました。
ただし、2020年はまた別の新しい俳優がメディアを席捲するのではと思います。
2019年大ヒットドラマ「陳情令」。原作は耽美小説で、漫画・アニメ化もされている「魔道祖師」。実写ドラマではBL描写を外しています。
白宇が広告キャラクターを務める中国カジュアル服ブランド「SEMIR」。
中国芸能ベンチャー 坤音娯楽(QIN'S ENTERTAINMENT)×BC221 ONERデビュー (2018年5月13日投稿)
2018年の「偶像練習生」(「PRODUCE 101」形式の番組)に出場して人気が出たボーイズグループ「ONER」。
2001 年生まれの最年少メンバー、霊超(リンチャオ)は、2019年に大学受験を終えて、国立の名門演劇大学「上海戯劇学院」の演劇学科に合格しました。
ところが、ONERの4人のメンバーの一人、最も背が高く身長192㎝の卜凡は、2019年7月に所属事務所に解約を要求し、事実上グループを脱退しています。
ONERは現在メンバー3人で活動しています。
ONER公式Weiboにアップされた写真(2019年11月28日投稿)。
中国女子アイドルグループSNH48の現在~上海版AKBからの“自立” (2017年4月28日投稿)
2017年、SNH48がAKBグループから離脱し、中国で独自に活動していくこととなりました。上記の記事を投稿した時点では、まだ沈陽(SHY48)と重慶(CKG48)にでも展開していましたが、2019年1月に沈陽と重慶のチームは解散となり、メンバーは上海、北京、広州の三拠点に分散しました。
中国のアイドル産業を取り巻く環境が大きく変わる中、SNH48も厳しい状況に直面しています。
一方、AKB48グループは改めて中国に進出し、SNH48とは関係なく、「AKB48 Team-SH」(チーム上海)を結成しました。来年2月頃には、上海で劇場演を開始するそうです。
AKBグループは現在、バンコク、ジャカルタ、台北、マニラ、ホーチミン、上海で海外グループ展開しています。
2019年8月24日、上海にて、日本と海外のAKBメンバーが集合する「AKB48Groupアジアフェスティバル」が開催されました。
各チームのパフォーマンスを見たのですが、「AKB Team-SH」(AKB上海)メンバーのルックスとパフォーマンスのレベルは突出していました。
上海はそれだけ人材が集まりやすく、ダンスや歌など芸能トレーニングの環境もかなり整っているのだと思います。
海外チームの中では一番古くからあるジャカルタ(JKT48)は、最も安定感があり、メンバーの層の厚さを感じさせました。バンコク(BNK48)は勢いがあります。マニラ(MNL48)は歌の上手さが突出していました。彼女たちの歌を聴きにマニラに行きたいと思ったほどです。台北(Team-TP)は、今後より高いポテンシャルを発揮できることを期待しています。
アジアの様々な国の女の子たちが一つのステージに立って、観客と一緒に同じ歌で盛り上がれるその空間に、深く感動しました。
特に、ベトナムや東南アジアからの労働力が注目されるいま、AKBの海外展開はより特別な意義があるように感じました。
AKB48 Groupアジアフェスティバル in 上海 (AKB48 GROUP 亞洲盛典)
会場: 国家会展中心(上海)虹館EH 開催日:2019年8月24日
「虹館」(ホングアン)というのは通称です。地下鉄二号線「徐涇東」駅にある「国家会展中心」という大型エキジビジョン施設の中の一つのホールです。座席は稼働式の椅子を並べる形ですが、1万人以上収容できるかと思います。日本のアーティストのライブがよく行われる会場です。