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SHINee初の中国単独コンサート (2011年8月20日in南京)

2011年08月22日 | エンタメの日記
2011年8月20日(土)南京奥体中心体育館(南京オリンピックセンター体育館)で、SHINee初の中国単独コンサートが行われました。「中国三大かまど」の一つと言われ、夏の酷暑は中国でも指折りの南京ですが、この日はそれほど気温が上がらず、雨も降らず南京の夏にしては過ごしやすい日だったと思います。

会場に着いたのが開演ぎりぎりだったので、地下鉄駅から急いで会場に向かい、入場しました。自分が買った席は3階スタンド席だったので、3階に向かう階段を上ろうとしたら、係員に阻まれ2階席と3階席は使用しないことになったから、下の階のスタンド席に行け。と言われたのです。こんなことがあるのだろうか?と耳を疑いましたが、開演まで時間がなかったのでとりあえず1階スタンド席に急ぎました。
中に入ってみると、スタンド席はほとんど埋まっている状態です。客席係員も「ステージ寄りのブロックの空いている席を探して座れ。」と言うので、自分で席を見つけるほか仕方ありません。結局ステージ寄りの5列目の席に座ることができて、思いの他、近くで見ることができました。
直前にオンラインのチケット販売サイトをチェックしたとき、スタンディングを含め全ての席種が完売しておらず、特に1階の1080元のスタンドと780元は残席が多いなとは思っていましたが、まさかこういう措置を取るとは思ってもみませんでした。1階スタンド席の空きを埋めるため、2階、3階スタンド席の観客を移動させたので、2階、3階スタンドの観客にとってはラッキーともいえますが、もともとチケットの定価が違うので不公平です。その上、各自が勝手に席を取ることになったので戸惑う人も多かったはずです。
使用したスタンドのブロック数を掛け合わせて概算すると、集客数は4000人くらいだったのではと思います。
【写真:開演直前の開場】


19:45、予定時刻から約15分遅れてコンサートがスタートしました。

SHINeeが中国のステージに立たった回数は多くはありませんが、デビュー直後から中国に来ています。
2008年9月SMTOWN上海、2010年4月少女時代上海コンサートゲスト、2010年9月SMTOWN上海、Keyは2009年東方神起Miroticツアーにもゲスト参加しています。SMTOWNのときも、少女時代コンサートのときも、もっともっと沢山のお客さんがいたのをSHINeeのメンバーも目にしていたはずです。中国初の単独コンサートで、観客のいない2階と3階席、スペースに余裕のあるスタンディングエリアを見下ろしたとき、メンバーはどう感じるんだろう?南京に失望するのではないか?と不安になりました。

結果的にいうと、そんな不安は全く検討外れでした。SHINeeは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

5人が黒い衣装で登場、オープニングは「SHINee World」です。
SHINeeのステージを見るのは2010年9月のSMTOWN上海以来です。その間の日本活動はほとんど見ていないので、約1年ぶりです。思いの他良席から見たSHINeeは、全員細い、特に足が細い、肌が白い、でも肩幅や上腕部の筋肉はあってスタイルがキレイ・・・。
「セニョリータ」「Get Down」と続き、「Get Down」では花道のスライドステージを使い、次の「Amigo」ではワイヤーでの吊り上げもありました。

今回のコンサートは衣装のセンスがすごくいいと思いました。SuperJuniorコンサートなどはよく度肝を抜くような奇抜な衣装がありますが、SHINeeは最初から最後まで、つま先からてっぺんまで綿密に計算された衣装で、黒と白をベースにして、要所にパステルカラーが取り入れられています。また、露出加減も絶妙で、コーディネートの上手さに関心しました。
目を引かれたのは、5人とも指輪を一つもしていないことです。
テミンやオニュなどは、ダンスの邪魔になるほど大きなペンダントネックレスをしているのに、5人とも一つも指輪をしていないのです。ブレスレッドなどアクセサリーにもあれほど凝っているのに、敢えて指輪をさせないということに、独自の美学があるのでしょうか。何もつけていない裸の指が逆に艶かしく感じます。

「Juliette」の高度な振り付けと難しい歌も完全に消化しており、文句のないパフォーマンス。特に、テミンとKeyは「ちょっと、今の足の動き何!?」と叫びたくなるほど難しいステップをこなし脱帽します。
激しいダンス曲が続き、「Hello」でやっとスローナンバーを歌い終えたところで最初のMCです。

まずは「大家好、我們是SHINee!」(こんにちは、僕たちはSHINeeです。)と中国語で挨拶します。そして一人ずつ「大家好、我是○○。」(こんにちは、僕は○○です)と中国語で名前を言います。MCでは中国語の通訳が入りました。

オニュ:今回は中国での初のSHINee単独コンサートです。見に来てくれてありがとうございます。
Key:今日は南京以外に住んでいる人も沢山来てくれているはずです。どうもありがとう。
ミノ:久しぶりに中国に来ることができて嬉しいです。これからもたくさん来たいです。

MCの後は「Your Name」。スローナンバーなのでステージ上に並べられた椅子に座って、ソロパートを回していきます。それぞれにボーカルパートがあるので、一人ずつスクリーンにアップになるのですが、可愛らしい曲に相応しく皆にこやかでラブリーな雰囲気に包まれています。
その中でもずば抜けてアピールが上手いのがKeyです。「Keyだけはカメラがどこにあるのか予め知ってるのかな?」と思うほど、カメラアピールが上手いのです。Keyがアップになるところは、MV映像を見ているかと思うほど完璧なカメラアングルで、天性の素質を感じます。

次の「Stand by me」では椅子を離れて、5人がステージに立って歌いますが、オニュがタオルを手に持っています。曲の最初に汗を拭くのはともかく、中盤になってもまだタオルを手放しません。スクリーンにアップになるとすごい汗をかいていて、顔色が良くなかったです。前半のオニュは表情も歌も元気がないように見えました。

9曲目は「Love Still Goes On」。アルバム「Lucifer」の最後に収録されている曲です。
このパフォーマンスが素晴らしかったです。ジョンヒョンのボーカル、ミノのラップ、5人ダンスに引き込まれて、ライブの高揚感に会場が包まれます。ここまででもう「すごいものを見てしまった」という満腹感を覚えました。

ここからソロコーナーが挟まり、最初のソロはテミンの「Romeo + Juliette」です。
メンバーがステージ脇に来てくれるとかなり至近距離で見れたのですが、テミンが息を呑むほど美しかったです。水色のトップスは左腕のみノースリーブになっていて、背中が大きく開いているのですが、現実離れしたキレイさでした。
歌は高音がよく伸びていて声量もあり、知らないうちに本当に歌が上手くなっていました。

ジョンヒョンがSMエンター所属の中国人女性シンガーの張力尹(チャンリーイン)と「交錯的愛」を中国語でデュエットし、ミノのソロに続きます。
ミノはバックダンサーを従えて素肌にジャケットという出で立ち。コンサート全体を通じて肌露出は高くないのですが、ここではミノ様が鍛えた胸を見せてくれます。「こんなもの見せてもらっていいのかしら・・」と気が引けるほどの美男子ぶり。回りの子たちはここぞとばかりに写真を撮りまくっていました。
Keyのソロでは女の子に扮したテミンが登場し、2人がギリギリまで接近したところでテミンがKeyの顔をはたき、サングラスが落ちるというシチュエーション。このあたりの流れは、なんというか、宝塚のショーっぽかったです。
「A-Yo」ではミノがキラキラしていて、花道のぎりぎりまで出てファンに接近していました。

ここで白い衣装に代わり、1stアルバム収録の「Romantic」。テミンのやや高めでどちらかというと細い声がよく映える曲で、もしテミンが別のグループにいたらテミンのボーカルパートはもっと多かったんじゃないかなと思いました。Keyの歌も良かったです。
「Obsession」「Graze」と続きます。「Graze」はSHINeeの曲の中で一番好きな曲です。「Graze」だけは、CDでのあのアレンジのバランスの美しさをライブで再現することはできないんだなと思いました。

そしてデビュー曲の「Replay」。5人がカラーパンツに衣装替えして登場。
SHINeeの存在意義はこの曲にあると言ってもいいほどの名曲。発表から4年が経っていますが「Replay」という曲は進化し続けていて、曲の素晴らしさにステージパフォーマンスが追いついたのを感じました。
ここでやっとオニュが本領発揮したようで、オニュのボーカルにスイッチが入りました。ジョンヒョンの抑揚の強いボーカルに、オニュの硬質で張りのある歌が掛け合わされてこそ、SHINeeの良さが発揮されると思うので、オニュのボーカルに張りがないとつまらないです。「Replay」は南京コンサートの中で一番オニュの歌が良かったです。
複雑な振り付けに加え、どこから音程を取っていいか分からないような難しいメロディーラインの「酸素のような君」。こんな難しい曲が歌えるなんて、ジョンヒョンは本当にすごいなと思います。
「Quasimodo」「Life」に続いて、オニュのソロが入ります。噂に聞いていたオペラですが、堂々と安定した歌を聞かせてくれました。

その後「Ring Ding Dong」に入るのですが、この時まで、SHINeeに「Ring Ding Dong」という曲があるのを忘れていました。RDDはSHINeeにとって最もメジャーなヒット曲の一つなのですが、RDDをやらなくてもいいほど他のナンバーが充実していました。RDDのパフォーマンスは疲れを全く感じさせず、Keyとテミンのダンスソロも秀逸です。
ここで休憩が入るだろうと思っていたら、なんと「Up&Down」。こんなに飛ばして大丈夫なの!?体力の限界はないのかと思うほどの怒涛の構成です。
「Ready or not」ではミノがスタンド席ぎりぎりの位置に立つので、スタンドのお客さんは絶叫です。ほとんどの子がカメラで撮っていました。無数のデジカメやら携帯カメラが向けられている中に全くひるまずに飛び込んでいくなんて、ミノはすごい度胸です。自分からファンの子と一緒にカメラに収まってしまうのです。
「Ready or not」でぐるぐる回るときは、ミノが一番沢山回転していましたが、ここで目を回してジョンヒョンがKeyに抱きつくのはもはや定番でしょうか?
「Lucifer」の完璧なパフォーマンスで、Endクレジットがスクリーンに表われます。

アンコールではツアーオフィシャルTシャツに着替えて「JOJO」。Keyが頭にタオルを巻いて登場、歌の出だしでジョンヒョンがふざけたり、ミノがRapパートで「謝謝大家!」(皆ありがとう!)と中国語で言ったり、こんなに舞台で楽しんでいるSHINeeを見たのは初めてです。テミンが唐突に「我会努力努力做著名的歌手」(僕は一生懸命頑張って有名な歌手になります。)と中国語を発したので、ビックリしました。面白かったです^^

最後の曲はSMエンターお馴染みのファンサービスタイム。メンバーがボールが入ったカゴを花道に持ってきて、客席に投げ込みます。水を掛け合ったり花道に投げ込まれたタオルやグッズを拾って観客に投げ返したり、ミノはファンサイトが作ったタオルをたくさん肩に掛けていました。オニュがボールがたくさん入ったカゴをまるごと客席に投げてしまったりして、自由奔放なSHINeeです。

最後のMCでは、
オニュ:チャンスがあればまた必ず南京に来ます。
テミン、テミン:コンサートのために尽力してくれた事務所の社長、理事、○○ヒョン、○○ヌナ、コーディネーターさん、スタイリストさん、どうもありがとう。
Key:共演してくれた張力尹(チャンリーイン)、どうもありがとう。

挨拶が一通り終わったところで、Keyが「最後にファンの皆に、一緒に蛍光棒を振ってほしい。」と言いました。
通訳が中国語に訳したので、客席のファンがSHINeeメンバーに向かってパールアクアグリーンの蛍光棒を一斉に振りかざしました。やはりファンとのコミュニケーションを一番大切にしているのはKeyだと感じます。

その後、ジョンヒョンがバックダンサーたちとマネージャーをステージに呼びました。
よく聞き取れなかったのですが、マネージャーさんはその日がSHINeeとの最後の仕事だったのでしょうか?マネージャーさんが舞台に上げられて、ソロダンスを要求されてぎこちなくダンスを披露するという内輪で楽しむ一幕がありました。
そのままカーテンコールになり、最後はオニュとテミンが可動式の台座セットに座っている状態で、台座をKeyが舞台袖に引っ張っていく、という形でお別れ・・・。コンサート終演時刻は22:20、約2時間半の公演でした。

自分はSHINeeの活動を常に追いかけているわけではなく、彼らのパフォーマンスを見たのは約1年ぶりですが、違うグループかと思うほど成長していました。
正直言って、今までのSHINeeは楽曲の素晴らしさにパフォーマンスが追いついていないという印象がありましたが、今はビジュアル、歌、ダンスの見せ方が本当に上手くなって、これは高いお金を払っても見る価値があると思ってしまいました。
コンサートを見終わって「素晴らしいものを見せてもらった」という満足感はあります。
ですが、SHINeeはここ最近中国で全く活動していないし宣伝もないので、ファンとの間で共有するものをがないのが実際です。「同じ時代を生きている」という共感のようなものは生まれにくいです。それが集客にも影響しているような気がします。

今回は、お客さんよりもSHINeeのパワーの方が圧倒的に上回った公演でした。SHINeeというグループ名のとおり、5人のメンバーはキラキラと輝いていて、彼らはもっと遠くまで進んで行くのだろうなと思いました。

【写真】会場外のファン活動。Keyとオニュの人気が高く、その他の3人は同じくらいなのではと思います。










セットリスト(間違ってるかもしれません)
--- 黒い衣装で登場---
1.SHINee World
2.セニョリータ
3.Get Down
4.Amigo
5.Juliette
6.Hello
MC
7.Your name
8.Stand by me
9.Love Still Goes On
アニメのMV
10.テミンソロ(Romeo + Juliette)
11.ジョンヒョンと張力尹(チャンリーイン)「交錯的愛」
12.ミノソロ
13.Keyソロ+テミン
14.A-Yo
BLっぽい映像
--- 白い衣装に着替え---
15.Romantic
16.Obsession
17.Graze
VTR
----カラーパンツ---
18.Replay(ヌナノムイェッポ)
19.Love Like Oxygen(酸素のような君)
MV
----白いスーツ----
20.Quasimodo
21.Life
22.オニュソロ(オペラ)
23.男の子と天使の衣装で登場
24.RingDingDong
25.Up&Down
26.Ready or not
27.Lucifer
-----アンコール---
28.JOJO
29.曲名不明。
コメント (18)
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