2025-12-01

パワハラ加害者になる可能性ってあるよ

ある年の4月新卒と一緒に中途採用の人が入社してきた。社会人4年目の女性で、仮に名前をAさんとする。

Aさんは物腰が柔らかく可愛らしい雰囲気で、毎日とても前向きにひたむきに頑張っていて、一方で仕事が全く覚えられなかった。

私とAさんの仕事簡単に言うと接客業で、店頭では日々お客様より様々な質問をいただく。Aさんはそれに答えるための業務知識を、全く覚えられないのだ。

難しいことももちろんあるが、そうではなく、基礎の基礎が覚えられない。「1+1=2」レベルのことが分からない。私が高校生の時にバイトしていた某ハンバーガーショップで例えると、「このセットのドリンクはどこから選べる?」レベルのことに答えられない。

ただ答えられないだけでなく、何も言わずに固まってしまうので、常に誰かが周りにいてフォローに入る必要がある。せめて確認しますくらい言ってくれればいいものの、何度伝えても言えない。

店頭が忙しくフォローには入れないでいると、お客様がもういいわと去って行ってしまう。

そんなAさんを教育係として指導したが、2か月目くらいから早くも限界を感じていた。

一度教えただけで習得してとは全く思わないが、何度同じことを伝えてもまるで記憶喪失かのように全く覚えてもらえないのはかなりメンタルにくるものがあった。

私は別に優しくはないので、時には厳しい言い方もした。何度も繰り返し伝えてることが分からなくなった時は、「メモ取ってましたよね?確認しまたか?」とか。

そんなこんなで半年ほど似たような習得度合いが続いた。私は精神的に限界で夜寝付けなくなっており、上司にはもう無理だと何度も伝えていた。Aさんは相変わらずで、全員が常にフォローしている体制にも関わらず、何故か常に前向きで諦めない姿勢を見せており、頑張ります!と毎日言っていた。正直もう頑張らないでくれと何度も思った。

まあ紆余曲折ありAさんは会社から退職を促されたわけだが、その結果、実は半年間私からパワハラを受けていた と告発?されてしまった。

弊社は比較的大きい会社なので、パワハラ被害者パワハラだ!と言ったら即パワハラ認定ということはなく、きちんと平等に両者聞き取り調査が入った。結果、私は異動などもなくまだ会社にいるし、Aさんは退職になった。

具体的に書けないようなこともたくさんあったので、私が本当にパワハラをしていなかったことはここでは証明できない。それに、私視点の話だけを読んでパワハラ絶対なかった と信じてほしいとは思っていない。

そんな中で今回これを書くことにしたのは、自分パワハラ加害者だと言われる経験なんてあると思ってなかったので、無関係だと思ってても意外と身近に潜んでるよ ということを残しておきたかたからかもです。

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