最近の投資の話って、気がつくとほとんどが「いかに損をしないか」とか「効率よく資産を増やすには」という方法論ばかり。
ここでも投資=資産運用=金儲けという方程式しか存在しないみたいに語られる。
本来の投資ってもっと広い意味があったんだよ。企業を応援するとか、新しい挑戦を後押しするとか。スタートアップにお金を出すのは、その企業がこれから社会に必要な価値を生み出してくれるかもしれないからだし、まだ見ぬ未来を信じて支えるためでもある。
それが今じゃ、投資対象を選ぶ基準は「損をしない」や「儲かるかどうか」の拝金主義的なものばかり。将来性や理念よりも、自分の財産しか気にしない。利益のためなら、企業が社会的に意義のある活動をしているかどうかなんて二の次。これ、投資じゃなくて単なるマネーゲームだよ。
もちろん、お金を増やすこと自体は悪くない。利益を出せばまた別の投資に回せるし、それで経済が回る側面もある。でも、利益が目的のすべてになってしまったら、そこには「社会を良くする」という視点は入り込む余地がない。結果、数字上は成功してても、人々の暮らしや環境は置き去りにされる。そんな投資は、企業の未来も社会の未来も育てない。
考えてみてほしい。
今の大企業だって、最初は誰かが「この人たちのやろうとしていることは面白い、世の中を変えるかもしれない」って思って支えたからここまで来られたんだ。もし投資家が全員「それ儲かるの?」しか言わない世界だったら、革新的な事業やサービスは芽を出す前に枯れてたはずだ。
投資は本来、単なる資金提供以上の意味を持つ行為だ。応援したい企業に「続けてほしい」と背中を押すこと。それが巡り巡って社会を変えていく力になる。その原点を忘れて、ただ数字だけを追いかける投資家が増えれば増えるほど、未来は小さく、つまらないものになっていく。
投資のゴールが利益だけになるのは、心の貧しさの表れだ。数字ばかり見ていたら、数字に映らない価値は全部見えなくなってしまう。そんな社会になってほしくないからこそ、俺は今の金儲け至上主義の空気を声を大にして批判したい。