ロフトに行けば、「欲しいものがきっとあるはずだ」、「何か面白いものがあるだろう」。こうした顧客の期待を裏切らないよう、店舗には様々な種類の商品を揃えておく必要がある。
西武百貨店の子会社として当社が設立されたのは1996年のこと。その翌年、私は当社に転籍し、基幹系システムや店舗システムなどの再構築プロジェクトを任された。
ロフトが扱う商品や顧客の特性は百貨店とは違うため、西武百貨店とは異なる情報システムを整備する必要があった。システム構築に携わったのは、このときが初めてだった。
その後、商品を単品で管理するための新システムを2004年に動かした。新システムを導入したことで、本部の担当者が商品の売れ筋を詳細に把握できるようになるなど、店舗運営がやりやすくなった。これを機に、当社は多店舗展開を進めることができた。
最近では、顧客向けの商品情報などを共通管理するためのデータベース(DB)システムを2014年秋に構築した。EC(電子商取引)サイトやスマホアプリ、店舗販売員のタブレットといった様々なチャネルで、統一した商品情報を顧客に提供するための基盤である。
当社は現在、そごう・西武の子会社で、セブン&アイ・ホールディングス(HD)のグループ会社だ。セブン&アイHDがオムニチャネル戦略を掲げたことから、当社もそれに向けた次世代システムの整備に力を入れている。
セブン&アイHDは、2015年10月にオムニチャネル総合サイトを本格稼働させる。これからはグループ会社が展開するECサイトを介して当社にも注文が入ってくることになるため、これにシステム側でも対応できるようにしなければならない。