米IDCは米国時間2008年2月7日,ビジネス・プロセス管理(BPM)とプロセス自動化に関して2007年上半期に交わされた取引を分析した結果を発表した。150件を超える取引の傾向を調べたところ,企業は引き続き小規模でこの分野に特化したベンダーからのソリューション購入に関心を示していることが明らかになった。
IDCによれば,2008年はプラットフォーム・ベンダーとの競争が激化するほか,景気の変化により企業がリスクを嫌う傾向が強まるという。
調査により,企業はリスク回避について異なる見解を持っていることが明らかになった。リスクを回避する手段として,小規模のベンダーとの契約を避ける必要があると考えている企業がある一方で,最適な製品や必要なスキルを持たない大規模なベンダーと契約する方が危険だと考える企業もあるという。
このほかの主な調査結果は次の通り。
- 中間市場のミドルウエアではBPMスイートの取引が最も多く,特に.NETフレームワークを活用するソリューションの人気が高かった
- サービス企業は,2007年上半期において前年よりも積極的にBPMソフトウエアの購買活動に取り組んでいる
- 2006年はBPMソフトウエアの売上高が大規模企業によって独占されていたが,2007年上半期の取引は41%が中堅・中小企業が占めている
IDCは,プラットフォーム・ベンダーがメッセージ機能を強化し,製品をより総合的なBPMシナリオに統合する必要があるとしている。また,この分野に特化しているベンダーは,引き続き製品とサービスの差別化に取り組む必要があると指摘している。
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