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 携帯大手3社は、ここ最近「ポイ活」系の料金プランに力を入れている。同プランは、金融・決済サービスとの連携・利用でポイントが多くたまり、トータルで見れば安く利用できるとうたう。

 月額料金が非常に高額ながらも利用者は増えているようだ。そこで本記事では各社のポイ活系プランを確認し、どのように利用すればお得になるのかなどを見ていこう。

2024年はポイ活系プランが台頭

 2024年、携帯電話の料金プランが大きく変化した。NTTドコモのオンライン専用プラン「ahamo」が料金据え置きで通信量が10GB増えるなど、中容量プランに関する動きが大きな関心を呼んだ。そしてもう1つ、大きな注目を集めたのがポイ活系プランの台頭である。

 基本料金は従来プランより高額ながら、指定の金融・決済サービスを利用することで大幅なポイント還元が受けられ、トータルで見ればかなり安い料金でデータ通信使い放題などのサービスが利用できるというプランである。「ドコモポイ活プラン」(NTTドコモ)、「auマネ活プラン+」(KDDI)、「ペイトク」(ソフトバンク)などが該当する。

 これらポイ活系のプランはポイント還元の原資を含んでいるため、従来の同種の料金プランと比べると月額料金はかなり高い。だが、それでも消費者に受け入れられているようだ。例えばauマネ活プラン+の前身となる「auマネ活プラン」は、2024年11月に契約数が140万を突破している。

ポイ活系プランは月額料金が高額ながら好評。「auマネ活プラン+」の前身となる「auマネ活プラン」は2024年11月に契約数が140万を突破したという
ポイ活系プランは月額料金が高額ながら好評。「auマネ活プラン+」の前身となる「auマネ活プラン」は2024年11月に契約数が140万を突破したという
(出所:KDDI)
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 ただこれらのプランの内容を見ると、お得に利用するためには金融・決済サービスを別途契約する必要がある。またポイントを獲得するには、一定額の決済も必要だ。内容は意外と複雑で、よく計算して利用しないと損をしてしまうこともある。

 そこで以下では、各社のポイ活系プランの内容を改めて確認し、どう利用すればお得になるのか、またどういった人が利用すべきなのかを考えてみたい。時間に余裕のある年末年始に、携帯電話料金を見直すきっかけにしてもらえれば幸いだ。

「ドコモポイ活プラン」はahamoとeximoが対象

 まずはNTTドコモのポイ活系プランである「ドコモポイ活プラン」を見てみよう。同プランには「ahamoポイ活」と「eximoポイ活」の2種類が用意されている。

 ahamoポイ活は、オンライン専用の「ahamo」に複数のオプションを追加したプランである。具体的にはデータ通信量が30GBの「ahamo」(月額2970円。税込み、以下同)に、通信量を80GB増量する「大盛りオプション」(月額1980円)と「ポイ活オプション」(月額2200円)を追加している。月額料金は7150円で、110GBの通信量が利用可能である。

「ahamoポイ活」の月額料金は「ahamo」に「大盛りオプション」と「ポイ活オプション」を加えた7150円。なお画像は2024年3月の発表当時の資料なので、通信量などが現在とは異なる
「ahamoポイ活」の月額料金は「ahamo」に「大盛りオプション」と「ポイ活オプション」を加えた7150円。なお画像は2024年3月の発表当時の資料なので、通信量などが現在とは異なる
(出所:NTTドコモ)
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 一方、eximoポイ活は単独の料金プランである。通信量は無制限で月額料金は1万615円。eximoとは異なり、通信量が少ない月に月額料金を割り引くことはない。だが「みんなドコモ割」(月額最大1100円引き)、「ドコモ光セット割」または「home 5Gセット割」(月額1100円引き)、「dカードお支払割」(月額187円引き)といった割引は適用可能だ。これらを最大限適用すると月額料金は8228円まで引き下げられる。

「eximoポイ活」は単独の料金プランで月額料金は1万615円。「eximo」と同様に、各種割引を適用できる
「eximoポイ活」は単独の料金プランで月額料金は1万615円。「eximo」と同様に、各種割引を適用できる
(出所:NTTドコモ)
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