国民民主党の榛葉賀津也幹事長が１３日に国会内で会見を開き、自民、公明両党と、いわゆる「１０３万円の壁」を１７８万円にまで引き上げることを盛り込んだ合意文書を交わしたことに言及した。

　年収１０３万円を超えると所得税が発生する「１０３万円の壁」について、公明党の西田実仁幹事長はこの日「（合意文書は）いきなり来年、１７８万円になるという文脈ではなかった」と述べ、物議を醸した。榛葉氏は西田氏の発言について「来年１７８、ピッタリじゃないかもしれませんが、極めて１７８万円に近い形で持っていくという約束です。（公明党の）西田先生もそういう意味で言っていると思います」と述べた。

　その上で「最初の文書は『来年引き上げて、いつになるか分からないけど、１７８に近づける』という文書だったので、ダメだと言った。もし、そんな方便が許されるのなら、国民が許さないよ。国民は今こそ手取りを増やしてほしいと思っているのだから。そういうことをされるなら、来年の通常国会も我々の態度がどうなるか分からない」と与党側を牽制した。

　また、自民党の宮沢洋一税調会長が、自公国３党の幹事長による合意に「釈然としない」と発言したことには「宮沢さんは〝ミスター税調〟。ただ、党のナンバー２が合意した、幹事長が決めたことに釈然としないというのは、ガバナンス（の面で）どうなのか。私が決めたことに（国民民主）古川さんとか、浜口さんが『釈然としない』と言うことは絶対にない、それが我が党のガバナンスです」と苦言を呈した。