三陽商会/冬のコート商戦、12月~2月に本格需要期と想定
2024年11月22日 16:00 / 経営
三陽商会は11月21日、2024年冬のコート販売戦略と商戦について発表した。
<マッキントッシュ フィロソフィー(婦人)コートが並ぶ百貨店内の売場>
気温とコート販売の関係を分析すると、冬の売上の核となるコートアイテムの販売は気温の影響を受けやすく、三陽商会の実績では最低気温が15℃を下回ると販売数が伸びはじめ、10℃を下回ると販売のピークを迎える傾向がある。
暖冬傾向が続く中、コート需要の時期が後ろ倒しになり、昨年2023年冬のコート定価販売のピーク週は11月4週目だった。今年の冬物の本格的な需要は、従来の11月から1月の3カ月間から、今年は12月~2月までの3カ月間と1カ月後ろ倒しで捉え、販売商品・販売時期を見極めて運営する。
今年のコート商戦の動向を見ると、高温傾向にあった10月までは前年の8割程度の販売に留まったものの、気温が低下した11月2週目は前年に対し20%増加した。このため11月は3週目までの累計でコートアイテムの売上がようやく前年並みとなった。
冬の到来が遅くなる傾向にあるため、今年のコートアイテム全社生産数は、昨年に対して5%減程度に抑えている。一方、防寒コートを着る前の10月から11月の羽織ものとしてショート丈のコート・アウターは生産数を50%増やし販売している。
寒さが深まる11月から12月にかけては、本格的な寒さに備えたコートを提案するとともに、「重ね着による温度調節」「軽い着心地」「技術・研究開発により防寒性・品質UP」を強化ポイントに、気温とファッションの季節感を見定めた商品を販売する。
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