超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。

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インターフェイスが与える思考パターンの変化について。

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インターフェイスが与える思考パターンの変化について。


さて、嫁さんの所に移動中の飛行機の機内でこのエントリーを書いている。昨日も書いた事だけど、今日から日曜日までは手抜きエントリーである。


機内モードの電波が無い状況ではてなブログアプリに入力しているから、何か分からない事があったとしても調べる事が出来ないので、書いている事は不正確であろう。前、どこかのトッギャッターで読んだ覚えがあるけど、書く文章と言うのは入力されるインターフェイスに大きく影響されるなのだと言う。確かにこれは分かりみが深い。


今、調べてみた。こちらだ。


togetter.com


PCでは入力した文章を一目で大量に確認する事が出来る。スマホでモブログしようと思うと、相対的に確認できる文章量の数が少ない。これが文章の質にも関わって来るのだと想定できるのである。


僕も一時期、スマホで小説を執筆しようと試みた事があるが、やはりスマホの小さな画面で文章を書こうとしてもめんどくさくてなかなか進まない。スマホで長文を書こうと思うと画面が小さくて、前後の繋がりが曖昧な文章になってしまうはずだ。


人間が文章を書く能力というのはワープロの普及で大きく進化したはずである。多くの人々がWindows95の普及と共にキーボードで自由に文章作成する能力を身につけて、インターネットてテキストで交流したり、作品を自由に発表できる場所を手に入れた。これは人類の知的能力に飛躍的な進歩をもたらしたであろう。


それから、iPhoneやAndroidなどのスマホが爆発的に普及した事で、人間の知的生産能力はまた違う次元に入った。少しでも分からない事があればすぐさまその場で調べる事が出来るのだ。しかし、この事が人間の知的能力に与えるベクトルはまた違う方向性なのでは無いか?


僕は小説執筆が趣味だから、夏目漱石の小説などを大学ノートに写経する事があったんだけど、びっくりするのは圧倒的な文章の濃密さである。当たり前なんだけど、ワープロが発明される前の人々は手書きで文章を綴っていた。それは一文字一文字を鉛筆やペンでしっかりと書き綴っていたという事だ。漱石の文章の濃密さはこの事が大きく影響しているのではないかと思われるのだ。もし、漱石が現代に生まれてPCで小説を書いていたとしたら、また全然違う文体になっていただろう。


技術の進歩が、人間の思考パターンに影響を与えているという事なんだけど、果たしてこれが良い方向なのかは分からない。ワードプロセッサーを使えば間違いなく手書きで文章を書くよりは効率的に大量の文章を書く事ができるけど、そこに質感を込めたりするのは浅くなるのでは無いだろうかと憶測する。じっくりと一文字一文字、分からない言葉があれば辞書を引きながら書かれた文章は、IMEの予測変換を使いながら書かれた文章よりは考え抜かれた文章であろう。


僕がこういう事を考えたのは、一時期、音声入力でブログを執筆しようと試みた事があるからだ。確かに、音声入力でブログを書くと高速で大量の文章を書く事ができる。このブログの一エントリーの文字数の目安としては2000文字で書くようにしているんだけど、キーボードを叩いて執筆すると1時間かかる。音声入力ではその半分の30分で書ける。


だけど、音声入力で書かれたエントリーは皮相的で論理も破綻しているような文章しか書けなかった。キーボードで書く時は入力しながら考えて書く事が出来るけど、音声入力では話しながら勢いで書くことしか出来ない。ちゃんとした文章を書こうと思うと結局、下書きでかなりの分量を書かねばならず二度手間なのでやめてしまった。


恐らく、現代からさらに未来の状況を考えてみるとますますこういう思考形式の変化というのは加速していくだろうなと思われる。現代でもほとんどの人がスマホを持ってそれで情報にアクセスしているのであり、これからはそういう携帯端末がメインの時代が来るだろう。


だけどまぁ、気になる事は、紙に文章を書く時代からキーボードで書く時代になっても執筆に思考能力を使わなくなってるのに、これからもっと省力化して執筆できるインターフェイスが生まれたならば、人間の思考能力はますますスポイルされるのでは無いか?という事だ。手紙からEメールになってLINEと言うように、人間はどんどん言葉を使うことに頭を使わなくなっている。


人間は道具をどんどん進歩させて強大な文明を築き上げたけど、それとは逆に身体的・思考的能力を退化させてしまったのではないかと考える。こういう時世だからこそ、考える時はアナログで紙に書いて考えるなど思考力を鍛えるトレーニングが必要なのかなと考えた。もしくは、そんなテクノロジーの負の側面を補ってしまう新発明が生まれてしまうのかも知れないけどな。

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