うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

大富豪インド人のビリオネア思考 サチン・チョードリー 著


最近現代インドブームで、2000年代の本を読みたい気分です。
これはなんとなく読み始めたのですが、出だしから松岡修造と松岡修造がダブルス組んできた、くらいの勢いがあります。ものすっごいアゲアゲ。
わたしはインド人のしたたかさ(成功は隠せ、とか)がすごく好きなのですが、この本は勢いのある方向に振り切って書かれています。

 ヒンズー教に「心が変われば態度も変わる。態度が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣も変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる、運命が変われば人生が変わる」という格言があります。
(42ページ 臆病で怠惰なカタツムリたち より)

てっきりマザー・テレサの言葉かと思っていました。わたしはこれを読むと、風が吹けば桶屋が儲かる… もおもしろいぞ! と対抗したくなります。


 広い世界のなかで考えたら、交渉ひとつせずになんでも手に入ってしまう国のほうがよっぽどおかしいのです。
(111ページ もしインド人が家電量販店に行ったら より)

これはわたしもそう思うのですが、日本人が日本人に言うと「でもここ日本だし」と斬られます。


 この世の中、悪い人も嫌な人もたくさんいることに疑問の余地はありません。だからこそ、その暗さや悪に染まらないよう、つき合う人はちゃんと選ぶべきです。
(143ページ 人の取捨選択 より)

インドの人はこういうとこ、すごくドライ。いろんなヨガの先生を見ていてそう思う。


 インドには広い国土に300以上の民族が住んでいて、民族が違えば宗教も言語も変わってきます。そのため、インド人は他人とコミュニケーションをとる際、「とにかく、話してみなければわからない」という共通理解を持っています。
 しかも、人口が多く、教育水準の差や貧富の差も大きいので、自分の存在を埋もれさせないよう、「個」をアピールすることをたいへん重視しています。こういう点は西洋的といってもいいでしょう。
(184ページ 西洋にも東洋にもない力とは? より)

実際は話すにしてもどれだけ権威的な肩書きがあるか、有力者と知り合いかを確認しにいく値踏みのエグくさがおもしろい。たいへんナマナマしい人にたまに出会います。



この本はたいへんアゲアゲなのですが、それはそれはもう、このくらいアゲアゲなのですよ!

 与沢さんは私のことを「メンター(師匠)」と呼んでくれていて、相談を受けた際には、私はさまざまなジュガール・アドバイスを提供しています。
(128ページ 売り上げが4億になった与沢翼氏へのコンサルティング より)

やっぱりインド人に煽られるくらいのスパイス注入がないと、「秒速で1億円稼ぐ」とか日本人の感覚じゃ言えない。サチン・チョードリーさんは自著の紹介に「時給70万円」というフレーズを使っています。


おもしろいでしょ。いまひとつエンジンがかからずドーピングしたいときに、この本はすばらしく手軽です。
ゴールデン・ウィークが終わってもゴールデンな感じだけでも続くよう、景気づけに勢いのある本を紹介してみました。