うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

ビー・ヒア・ナウ ― 心の扉をひらく本 ラム・ダス/ラマ・ファウンデーション 著

覚醒剤取締役法違反の法廷を見てきたあとに、ヨガの先生が「今度ビー・ヒア・ナウって本、持ってくよ」と言って貸してくれました。題名を伝えられた時点で「OASISの曲?」と思う世代のわたしです。



ハーバード大学教授のリチャード・アルパートという人が、ドラッグにハマって自己に目覚めてインドへ行ってヨギになって、ババ・ラム・ダスになったよ。そんな俺の意識改革の本。
最後までドラッグ肯定で終わりました。この話自体がLSDが合法の時代に始まっているので、まあそうなのだけど。
第一章では自身のサクセスな肩書きとそれを捨てるに至る話の中で、ドラッグ体験が語られます。ドラッグの人体実験もしています。ジョンとヨーコ周辺でよくお名前をきく「ティモシー・リアリー」も登場します。
第二章は、サイケデリックなアートを交えた叫びやポエム。
第三章は、偉人のことばやヨガ行法のあれこれ。
偉人の言葉が多数引用されていながら、「転記は申請してね」とくるからびっくり。
アインシュタイン、ガンジー、ラマナ、サイババ、イエス、老子、ボブ・ディランほかビートルズとその周辺の人々、ラマ・ゴヴィンダ、ヨガナンダ、ユクテスワ……、ものすごく大勢。


特別な俺の特別な体験から始まった、特別な話。
という印象が否めません。


ものすごく丸めると、「ドラッグ発」のヨガ本です。
この本の中ではLSD、マリファナ、ペヨーテ、メスカリン、シロサイビン、DMT、DET、ハシーシといった化学物質と、スピード(アンフェタミン、メタアンフェタミンなどの興奮剤)が「意識拡張を可能にする化学物質(向精神性物質)」の対象で、アヘン系統(ヘロイン、モルヒネなど)は人を不快な環境から逃避させるための「麻薬」と位置づけられています。


いろいろな意味で「アメリカっぽい感じ」の勉強になりました。
時代が少し後なのでこの本には登場しませんが(ジョブズの渡印はこの人の5年後くらい)、"one of the two or three most important things (he had) done in (his) life" と言っておきながら今があるスティーブ・ジョブズはすごいな・・・。とあらためて思います。(参考:アップルの創始者 Steve Jobs の Early years)

ビー・ヒア・ナウ―心の扉をひらく本 (mind books)
ラム・ダス ラマ・ファウンデーション
平河出版社
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