ChatGPTに以下の質問をしてみた。 Rolf Landauerが「Information is physical」という有名な言葉を遺しました。その意味を解説してください。 これに対して「ランダウアーの原理(Landauer's Principle)」などの説明のあと、次のような結論。 ランドアウアー…
マルクス『資本論 (3) (国民文庫 25)』(pp.115-6) 第7篇 第21章「単純再生産」 ドイツ語原文: Der Akkumulationsprozeß des Kapitals - 21. Einfache Reproduktion 以下、引用部分の太字や赤字の強調は引用者による。 われわれが第四章で見たように、貨幣を…
ランダウアーが「Information is physical」と言ったのと同じ趣旨で、「Theory is physical」というテーマが探究されなければならない。カントは自分の超越論的統覚が時間の外にあるという前提と思い込みのもとにものを考えたが*1、批判的吟味も理論的認識も…
マルクス『資本論 (3) (国民文庫 25)』(p.433)、 第24章「いわゆる本源的蓄積」より: 資本主義的生産様式の「永久的自然法則」を解き放ち、労働者と労働諸条件との分離過程を完成し、一方の極では社会の生産手段と生活手段を資本に転化させ、反対の極では民…
「古くなる」は時間の経過を意味するが、その時間という特質そのものは劣化しない。5億年前も今も5億年後も、完全に同じ《時間》が生きられる。時間と結びついた空間は、つねに絶対的鮮度に満ちている。私たちが《現実》として仕方なく受け入れているのは、…
私にとって倫理とは、フェアな形での自己の素材化のことだ。そこでおのずと生じてくる創発的分析の特異性、そのできる限りの尊重*1をこそ倫理的な営みと呼びたいのだがいわゆる左翼リベラルにとっては、「当事者のために」というような絶対擁護を口実にする…
★藤谷 悠(フジタニ ヒロキ)【「ひきこもり学」を構想する 二人のひきこもり経験者の対話――当事者研究から共事者研究へ】(『日本オーラル・ヒストリー研究』第16号、2020年12月、PDF直リンク) 関連して語りたいことが山ほどあって、細かい文脈や背景まで説明しない…
「ひきこもり」の30年を振り返る (岩波ブックレット 1081)作者:石川 良子,林 恭子,斎藤 環岩波書店Amazon 著者のお三方と私は、以前には何度も面会ややり取りがありました。*1私としては2008年の『ビッグイシュー』での一件がどう扱われているかを知りたかっ…
《弱者性》という資本を、 「私はその弱者を代表している」という代表権の詐称 その弱者問題の解釈権の恣意的独占 で独り占めしようとするのが活動家。彼らは弱者性という価値の独占資本を目指す。*1ひとりひとりの《弱者》よりも、弱者価値の代表権と解釈権…
論理関係を考えるときには時間を無視している。論理的に考えるといっても論理を瞬時に操ることはできないから、なにがしかの時間を食う。「見比べる」などという簡単な動作ですら、なにがしかの時間を必要とする。まして、時間と共にどんどん変化するものを…
ツイート: 1日あたり2,400件が上限です。1日あたりのツイート数のリミットは、さらに30分単位のリミットに分けられています。リツイートもツイートとしてカウントされます。(Twitterリミットについて理解する | Twitterヘルプ) 1日あたり2,400件なら1時間…
▼《当事者》概念には主体化の困難と「政治の都合」が詰まっているので、解体構築で妥当な形でやり直すにはまだ数百年かかる。▼私はもはや、暴力に加担するか、一方的に使い捨てにされる形*1でしか社会化されない――そう思い始めるとまずい*2。労働では、生活…
今は当事者といえば被害者ポジションの奪い合いばかりで、誰も「当事者としての責任」を取ろうとしない。しかし日本語の "当事者" には「加担責任」の意味もあるはずだ。*1《被害/加害》だけでは、「この人が引き受けた」の評価軸がない。しかし当事者的で…
自分の加担責任をつまびらかにされる恐怖。 それを回避するためにこそ「弱者を守るため」を口実にする。それを話題にしてる間は「私の加担責任」を問われずに済む(≒問うてはならない)という暗黙の恫喝が機能するから。 私が《技法》というテーマを核心にす…
いわば、《当事者概念依存症》とでも呼ぶべきもの。適度に使われる限りはそれなりに有用な《当事者》概念だがそのあまりに強い刺激と "卑劣な有用さ" で使用をやめられなくなり、自分の都合が悪そうな場面では必ず頼ってしまう――それどころか、つねに連続的…
とてもじゃないが引き受けられない現実の生をそれでも引き受けようとする、その特異的な誠実さが文学や哲学だから、作家がポリコレを口実にするのは最悪の欺瞞であり、幼稚。定型的な点数稼ぎ*1は言葉の誠実さではない、むしろ逆。いっぽうで、形式的禁止は…
www.nhk.jp観ながら考えてたのは、自分としては《技法》という考え方を人類史的に位置づける努力をするしかないんじゃないか、ということ。ひきこもり状態やアルコール依存への取り組みなどからどうしても必要になって私が析出したのは、《技法》という考え…
「当事者」という概念のまわりを考えるうえで大事な点に触れた、雁琳氏の論稿。note.com いくつか引用してみる(強調は引用者)。 具体的にどのような中傷と差別的発言であったかについては聊(いささ)かも検討されていない 所謂(いわゆる)〈弱者男性論〉…
www.nhk.jp 見逃し配信:12/26(日) 午後10:09 まで 中国共産党が、国外にいる「中国人」の家族を人質に取ってスパイ活動を要求していることがNHKで映像付きで報じられた。これでもう「ウワサ」ではなくなった。ここでウイグル族がされていることは、将来の日…
心を病んだらいけないの?―うつ病社会の処方箋―(新潮選書)作者:斎藤環,與那覇潤新潮社Amazon 斎藤環氏の新刊本を通読したのはもう10年ぶり以上になると思いますが、呆れてます。本書で説かれる役割固定云々は、彼が私を排斥することになった往復書簡で私が…
www.nhk.or.jp癌患者の終末期医療で緩和ケア医としてクリニックを開院した母(71歳)と、医師になってその志をつなぐ息子(45歳)。母親から院長職を継いだ翌年(2019年秋)、その息子さんに大きな肺がんと脳への転移が発覚し、余命2年と告げられた。NHKのス…
理論的理解には、記号という物理的な支えが必要。ということは、理論はこの物理的な支えの限界を超えては成立できない。「information is physical」というランダウアーの指摘は、理論そのものについても言える。つまり "Theory is physical"。理論的理解は…
時間についての考究そのものが無時間的認識を目指している奇妙さ。 私たちは、時間との関係において学問や主張が客体レベルにあることを忘れている。どんな学問も、時間的な条件付けの中でしかおのれを実現できない。学問的理解は、それ自体が認識の労働過程…
ようやく大事な点を整理できたと思うので、記しておく。私たちは、 (1)時間を捨象しておこなう概念操作 (2)ナマの時間を生きる概念操作 この2つを混同したまま混乱してる。たとえば数式や論理を扱うとき、私たちは時間を捨象してる。数学的な概念操作を…
『経済学・哲学草稿 (岩波文庫 白 124-2)』p.223 より: したがって抽象的な思想家にとっては、自然全体は論理学的な諸抽象をただ感性的で外的な形式のなかで繰り返しているものにすぎない。彼は自然やこれらの〔論理学的な〕抽象をふたたび分析する。したが…
時間の要因を捨象した関係式は、時間的に(労働過程として)実現せねばならない。ここを忘れた概念操作が支配的になっている。数学的真実は、言語を時間的に再生産しなければ実現しない。 つまり無時間的な関係式は、時間的にしか実現しない。「論じる自分は…
www.nhk.jp 再放送 8月5日(木) 午前0:00 【見逃し配信】(配信期限:8月7日(土) 午後11:59 まで) 精神科病院への長期取材を通じて、取材スタッフも「これは単なるきれいごとではどうにもならない」と感じたんじゃないか――わずかなりともそう思わせる編集を…
10代のころに読んで「いちばん考えたいのはこれだ」と思いながら、どこからどう手を付けてよいのか、何を専門にすればよいのかすら分からず、そのまま30年以上たってしまった文章がこれ。 ミハイル・バフチン『小説の時空間』pp.345-346 より 結びとして、も…
三体Ⅲ 死神永生 下作者:劉 慈欣早川書房Amazonいまひとつ夢中になれないまま『III 死神永生』下巻の半ばまで来たんだけど、最後の最後に次々出てくるSF的なアイデアが本当に、本当に素晴らしかった。(以下すごいネタバレなので注意)
前回 technique.hateblo.jp ★目次 承前 メモ リンク集(一部) 資料: 『不登校は終わらない』書評: 承前 今回取り上げた諸問題については、今後も継続的に考えてゆきたいと思っています。*1 レポートの最後に、報告者である私の簡単な覚え書きと、リンク集…