生成AIブーム時代の今、Google検索エンジンはオワコンになってしまうのか?

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僕は生成AIブームの初期には上手く飛び乗りましたが、その後には、これはAIバブルだ!とビューを変えて、AI銘柄からは途中下車したわけですが、そのビューはいまだにまったく揺らいでいません。

しかし、このAIバブルの中で、比較的に割安な株価(と言ってもまだまだバリュエーションは高いけど、あくまで他のMagnificent Sevenと比べて)になっているのがGoogleです(いまは企業名はAlphabetです)。

なぜ、Googleが相対的に割安になっているかというと、簡単な話で、人々は調べ物をする時に、ググるのをやめて、ChatGPTとかに聞くようになるだろう、とみんなが思っているからです。

『週刊金融日記 第656号 AIバブルについて雑感』

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今週は本当に検索エンジンはオワコンになるのだろうか、ということをいろいろ議論したいと思います。

まずは基本的な数字をおさらいしましょう。なお、Google株は3種類発行されていて、議決権のあるクラスA株(GOOGL)と議決権のないクラスC株(GOOG)が上場されており、議決権が10倍あるクラスB株は創業者などで持たれています。

GOOGLとGOOGはだいたい株価が同じで、これらの平均株価と、すべての発行済株式数をかけると時価総額が計算できて、現在、約2.3兆ドル(約360兆円)ですね。それで2024年12月期(通年)の予想で、売上規模は約3400億ドル(約53兆円)で、利益は約940億ドル(約15兆円)です。ここからP/Eを計算すると約24倍です。

米国株、特にMagnificent Sevenはバブっているので、もう毎年同じようなiPhoneを出す成熟企業のAppleでもP/Eが35倍ぐらいありますし、ChatGPTを抱えるMicrosoftも35倍ぐらいあるので、Googleは他よりはかなり割安です。天才イーロン・マスクさんが経営するTeslaに至っては200倍近いP/Eで――(この記事は約38分で読めます ※15,109文字)

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image by:Koshiro K/Shutterstock.com

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