D7固定残業代。それは給料削減の涙ぐましい経営努力
- 2021/12/08
- 20:26
この記事は、広告を含む場合があります。
2021-12-8(水)
ニートな私が言うのもなんですが、ちょっと危ない求人の見分け方です。
私、ニートってベテランの就職活動家だと思うのです。
“固定残業代” という給与体系について説明します。
まず、求人票に下のような条件があるとしましょう。
A社 | |
---|---|
月額 | 160,000円 |
基本給 | 160,000円 |
固定残業代 | なし |
次の会社です。
B社 | |
---|---|
月額 | 160,000円 |
基本給 | 143,000円 |
固定残業代 | 17,000円 (固定残業代12時間分を含む。12時間を超える時間外労働は追加で支給する。) |
ほかの条件が同じなら、どちらの会社を選びますか。
……オススメは、上の会社です。
ぱっと見て、どちらも月給は16万円です。
ですが、残業代とか賞与は大きく変わってきます。
例えば、15時間の残業があったとしましょう。
そもそも残業の発生はおかしいですが、仮のお話ですからね。
どちらも、月に20日の8時間勤務で、時間外は5割増だとします。
A社 | B社 | |
---|---|---|
基本給 | 160,000円 | 143,000円 |
時給換算(÷8÷20) | 1,000円 | 893.75円 |
割増賃金(×1.5) | 1,500円 | 1,340.625円 |
支給額 | 182,500円 | 164,022円 |
同じ残業15時間なのに、支給額に天地の差ができました。
A社は15時間分がまるまる出たのに対し、B社は3時間分だけです。
12時間分は固定残業代に含まれていますので。
しかも、B社は基本給が安い分、割増賃金の額も安いです。
B社の時給換算は、小学生のお小遣いみたいな金額ですが、これでも最低賃金 (889円) を超えているので文句は言えません。
これが固定残業代のカラクリです。
ズバリ、固定残業代というのは、基本給を下げて、残業代や賞与を減らす手段なのです。
ずる賢いですよね。
こんなことに貴重な経営資源をさくなら、少しでも売上げを増やすほうに回せばいいのに。
この記事を読んで悪用しようと思った経営者様。やめといたほうがいいですよ。
賃金を下げたら、応募してくる人間の質も比例して下がりますからね。
賃金を払いたくない会社には、働きたくない人しか来ないんです。
閲覧ありがとうございました。
- 関連記事
-
- 派遣と組夫と期間工と 2023/10/11
- D7固定残業代。それは給料削減の涙ぐましい経営努力 2021/12/08
- そもそもセミリタイアとは 2018/03/28