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お金がありすぎると


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いきなりですが、有り余るほどの資産や、使い切れないほどの収入があったら、むしろ、つまらなくなるんじゃねえかと考えました。

ただし、私にはそこまでのお金がないので、本当にそうなるかはわからないです。(というか、一生わからないでしょう)

ここでは、アーリーリタイアの要件を優に超える資産または収入 (不労所得) のどちらかがある場合を考えます。

具体的には……

  • 1億円の資産
  • 年平均200万円の配当金

どちらもうらやましいですが、これがリタイア生活をつまらなくする可能性もあるのです。

まずは、1億円の資産や、年平均200万円の配当金がどれほどの力なのかを。

1億円の資産とは。

昨今、“生涯賃金5000万円” と言われます。

仮に、年収が200万円で、20歳から60歳まで働くと、手取りの合計はおよそ5000万円になります。

もっと年収が高くても、その分リタイアが早いので、やはり生涯の手取りは5000万円ほどになります。

人間の一生は5000万円なんです。

ですから、1億円は、一人の人間が一生かかっても貯められません。当然、もう増やす必要はないです。

つぎに、年平均200万円の配当金。

年間100万円を生活費として使ったとしても、200万円を使い切ることはできません。

もちろん、再投資して複利で稼ぐという必要はないです。

で、望むものはすべて手に入るようになったわけです。

半額じゃない肉も、高カカオなチョコレートも、割り高となった卵や米も、値札を見ずに買えます。

半額のロースか肩ロースかで迷ったら、両方とも買えばいいのです。

もし、半額のラム肉や (うなぎ) や石焼き芋がたくさんあっても、大人買いしちゃって大丈夫です。

そして、冷蔵庫を止める必要も、水シャワーも、もういらないわけです。

でも、それって楽しいのでしょうか。

お金を使って楽しむ生活って、楽しくないように思います。

限られたお金を工夫して使い、望む物を得るから楽しいのであって、ぽんぽんと与えられるのなら、なんか虚しくなるイメージです。

ゲームのクリアー後に似ているかもしれません。

例えば、ポケモン。

最初は、主人公にお金がなく、“モンスターボール” とか “きずぐすり” とかの安いアイテムしか買えません。

プレイを続け、チャンピオンを倒したころには、お金があふれています。

“99万9999円”(カウンターの上限)

この金額で買えないのは、100万円の “じてんしゃ” だけです。

※子ども用の自転車が100万円ってすごいですね。おそらく、自転車取得税とか防犯登録の手数料とか消費税 (当時は3%) とかだったんでしょう。

で、こうなったら、高い “ハイパーボール” を99個 (上限) とかをふつうに買えるわけです。

楽ですが、つまらないですよね。

現実の節約や工夫や我慢も、ゲームに似ていると思います。

昔、私が小学生のとき、友人Fくんとお金を出し合ってポテトチップスを買い食いしました。

あれは美味しかったですね。あのコンソメパンチを超えるお菓子には、二度と出会えないと思います。

お金じゃないんですよ。

若いときは、親の介護や、自身の長生き (長生きリスク) など、将来の不安がありますから、お金は多いほど良いと考えるはずです。

親がいなくなり、自分の行く末が見えると、必要なお金も自ずと決まります。

そうなると、有り余る資産や、使い切れないほどの収入は不用だと気づくはずです。

結果、余ったお金を捨てる (浪費) という、わけのわからない作業に追われるわけです。

節約を是とする人にとって、浪費は、肉を削がれるような痛みとなります。

痛みを我慢して浪費を続けるか、使い切れず国庫に没収されるか、救いようのない究極の二択。

対策としては。

  • 必要な金額を決めてから貯め始める
  • 貯まりすぎる前にリタイアする
  • 収入源となる資産を保有しすぎない

世の中、 (もう) けることばかり注目されていますが、引き際こそ重要です。リタイアですね。

リタイアのタイミングを逃すと、資産が負債みたいになります。

そういえば、いちどアーリーリタイアを達成してから、再就職する人がいるそうです。(資産が尽きたという理由以外で)

もしかすると、この “金余り” が原因かもしれません。

人生でもっとも高い買い物がリタイアです。リタイアを買えるお金が貯まったら、それ以上のお金は無駄です。

閲覧ありがとうございました。

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コメント

No title

こんにちは。
訪問履歴いつもありがとうございます。
なかなか刺さる記事でした。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という有名な論語がありますが、昔の人は良い事言います。
想定外が起きた時に掛かるお金は常に多めにストックしとかなきゃいけませんが、あまりお金を持ちすぎると変な方向へ流れる人は少なくないと思います。まあ個人差あると思いますが。ただひたすらお金が欲しい、増やすことだけ考えてる人を見ると大局を見失ってるような気がしてなりません。

Re: No title

やみちゃん さま

おはようございます。
コメントをありがとうございます。


こちらこそ、訪問履歴をありがとうございます。
リタイアの先輩の記事として参考にしています。

“過ぎたるは猶及ばざるが如し” まさに、そのとおりかもしれませんね。
私は、老子さんの “足るを知る” も、的を射た言葉だと思います。

今の時代、調べれば、何にいくらかかるかの目安がわかるので、予想外でありながら、予想を超えることはないという安心感はありますね。

よくある失敗のパターンが、退職金だと聞きます。
まとまったお金をもらって、やったこともない投資や、自営業 (個人店) みたいなことを初め、当然、失敗するそうです。
私が言うのもあれですが、“そんな年齢で、そんなお金 (退職金) があるなら、もう稼がないで置いておけ” と思うのです。
ネット銀行の預金なら、余計な勧誘もないですし、タンス預金よりはずっと安全です。

自分の残りの人生の生活費と、それ以外の消費にどれくらい必要かを試算して、すでに足りているのであれば、もう稼がなくても良いと思います。
ただ、“お金を稼ぐのだけが楽しみ” という人なのかもしれませんけどね。

またのコメントもお待ちしています。

記事名:お金がありすぎると.
返信日:2024年11月9日.

ゲームのクリア後というのはおもしろい例えだなとつくづく思いました。
ゲームはクリアしたいけど、クリアしたらつまらなくなるのはジレンマですね。人生最後までプレイヤーでいたいものです

Re: タイトルなし

Youth さま

コメントをありがとうございます。

“人生最後までプレイヤーでいたい” ってなんかいいですね。
自分の人生 (タイトル) の主人公は自分という感じがしますね。

人生の一通りのクリアー後 (例えばリタイア後) は、シリーズ内の別のタイトルを見つけるとよいかもしれませんね。
例えば、新しい節約術を編み出したり、今までの趣味のすそのを広げみるとかですね。

逆に、何もしないというのも、ひとつのストーリーになりますね。
また、自分でゲーム (生活) のストーリーとルールを作ってしまうのも、楽しめるのではないでしょうか。


またのコメントもお待ちしています。

記事名:お金がありすぎると.
返信日:2024年11月12日.

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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