勝機『桶狭間は晴れ、のち豪雨でしょう 天気と日本史』
本州では北西からが多い季節風が、沖縄では北風になる。これは地球の自転によって直進する物体を右に曲げる「コリオリの力」と呼ばれる力が働いているからです。
漫画『ゴルゴ13』に1km先のハイジャック犯を狙撃する話がありますが、この場合の「コリオリの力」による弾丸の曲がりはかなり大きく、4〜5cmになります。
桶狭間に吹いた突風について、気象庁の定義に従って史料を読むと、戦いの最中に吹いた強風はガストフロント、楠の木を倒したのはダウンバーストと考えられます。
平成3年、岡山市で激しい雷雨を伴った突風が吹き、国道沿いのコンクリート製電柱18本を吹き倒しました。ダウンバーストの恐ろしさがわかる実例です。
数値モデルが発達し、海上保安庁ホームページの「潮流推算」を使えば、以前は難しかった潮流の再現や予測がだれでも簡単にできるようになりました。
記録されているのは博多からおよそ500km離れた京都の天気ですが、天気の推移を調べることで、博多湾で暴風(元寇の神風)が吹いた可能性を絞り込むことができるのです。
「桶狭間は晴れ、のち豪雨でしょう 天気と日本史」(松嶋憲昭)読了。歴史上の事件を気象という側面から解説するテーマ自体も面白かったけど、島津藩による“琉球入り”についてや、二・二六事件の遠因となった東北の飢饉の実情などに触れていた部分も興味深かった。というか、勉強になりました。
— 犬神佐智 (@suketomo_i) 2012, 3月 4
松嶋憲昭「桶狭間は晴れ、のち豪雨でしょう」、面白い。事件の際の気象を歴史的科学的に考察していくと見えてくる作為があったりする。作られた文永の役神風説などスリリング。
— 新宿鮭 (@aquira64) 2013, 1月 13
日本史をただ史実だけではなく、その史実が起こった日の天気と掛け合わせて紹介してみた本。この事件にはこういう見方もあるのかということがわかり、興味深く感じた。(桶狭間は晴れ、のち豪雨でしょう 松崎憲昭 メディアファクトリー新書) pic.twitter.com/rlT5zZahUD
— 大覇王樹 (@sabotentatuzin) 2014, 5月 11
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■ 元寇 おまけ
【悲報】鎌倉武士、誉なぞなかった模様 pic.twitter.com/5tnlicpT3G
— がすこん@ゲーム垢 (@gasukona) 2021年6月19日
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