軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

政界再編の始まり?か.

私は郵政法案の中身については良く理解していない.これが成立して,やがてこの国の3兆円にのぼる郵貯がハゲタカファンドに搾取され,預金者がホームレスとなって各地の公園でダンボールの中で生活するようになるのか、あるいは民営化の成果が出て,世の中が好景気になるのか、私には評価する素地がないから結果を受け入れるしかない.
しかし,考えてみるがよい.今や国際情勢は流動的で,アジア情勢も予断は許さない.
中国や韓国から内政干渉されている靖国参拝問題の解決が控えている.『幕僚』としては,『最高司令官』には,事務の圏外に,とは言わないまでも,せめて『大局的判断』を見失わないような環境を与えるようにすべきではないのか? この『混乱?』は,マスコミや『敵』にとっては面白いかもしれないが,一般国民にとっては些か常軌を逸しているように思えてならない.
産経新聞は,「造反51人,自民”分裂”」と書いた.確かに自民党内には,主義主張が異なる議員が多すぎる.勿論主張が異なるのは『民主主義』政治下では当たり前であるから異常ではない.
異常なのは,自分が所属する組織や『司令官』の悪口を,マイクに向かって叫びつづける「幕僚達」の態度である.
産経が書いたように,自民党右派?と左派?は分裂するだろう.
民主党も極端に左右に広がりすぎているから,これも分裂するのだろう.こうしてシャッフルされ,『自由民主党』と,『民主自由党?』に再編され,その他に『中間政党?』と『泡沫政党』が並ぶ.こうなると,各政党が掲げる主張がはっきりするから,有権者も投票に行きやすくなり,きっと投票率が大幅に上がるだろう.
既成政党の『主張』が,このように混乱し,特に自民党があやふやな集団になったのは,社会党という反日政権と手を結んだ時点からであった.
水と油どころか,赤頭巾ちゃんと狼が結婚したようなものであった.あの時点で自民党には『叛乱分子?』がはびこり,一触即発状態が続き、党是を見失った.
指揮官は『部下の安全と福祉』を図るどころか,意図・任務ともに不明確な態度をとることが多かった.幕僚は「補佐」するどころか、『隷下部隊長』とともに派閥の団結だけを重視し、上級部隊に抵抗を続けた.ある意味で自民党は既に分裂していたのであり,下世話な例にたとえれば『寝室を共にしない夫婦』だった.これが与党だったのだから,『敵』に有効な攻撃をかけることなど出きるはずがない.
主義主張が異なり,利害が対立する政治家に『軍事学や統帥綱領』は似合わないかもしれないが,国家に対する『忠誠心と責任感』だけは忘れて欲しくない.そう感じた『本会議採決風景』であった.